リバウンドで主導権握られ、筑波大に敗戦

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第19節で、筑波大と対戦した。第1クオーター(Q)はF星川堅信(スポ3=京都・洛南)の連続得点で序盤からリードを奪い、22−11で終えた。しかし、第2Qは筑波大にリバウンドやスリーポイントで主導権を握られ、31−40と逆転された。第3Q終盤にG土家大輝(スポ4=福岡大大濠)のスリーポイントで6点差まで迫るも、最後までリバウンドを取りきれないまま、63−76で敗戦した。早大はここまで3勝16敗で、1部リーグ13位。

 試合の出だしは星川が躍動した。スリーポイントで先制点を奪うと、その後も連続得点で点差を広げた。ディフェンスではF石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)がリバウンドやブロックで存在感を示した。第1Qは22−11で早大が先行する展開になった。しかし、第2Qは筑波大に大差をつけられた。「相手はシュートを外してもリバウンドを取れるという気持ちでシュートを打っていた」(星川)と振り返るように、第2Q中盤で筑波大のスリーポイントが連続で決まると、流れを一気に持っていかれた。11点あったリードは逆転され、31−40で前半を終えた。

シュートを放つ星川

 第3Qに入ると、もう一度リバウンドで粘りを見せた早大が徐々に点差を戻し始めた。第3Q残り4分で、星川とG岩屋頼(スポ1=京都・洛南)の連続得点で4点差まで巻き返す。終了間際には、前半から打ち続けていた土家のスリーポイントが初めて決まり、50−56まで詰め寄って第3Qを終えた。このまま勝負をかけたい第4Qだったが、早大は攻め手が見つからない。筑波大のチームファウルが重なりボーナスショットを獲得して得点につなげるも、点差は埋まらず、63−76で敗戦した。

ボールをコントロールする石坂

 試合を終えて、星川と石坂はリバウンドについて振り返った。平均身長で上回る筑波大が、試合を通してリバウンドの主導権を握った。それが筑波大の高確率なアウトサイドにもつながった。また、星川がチームの課題として挙げたのは「セットや個人のスカウティングがだいぶされてきて、1人で点を取るのは厳しい」ということ。セットプレーに頼らずパスを回して点を取っていくのが早大のオフェンススタイルだが、リーグ戦も終盤に差し掛かる中で、相手チームに対策されるようになってきた。今後のチームオフェンスのあり方が模索される。リーグ戦も残すところ7節となった。全日本大学選手権出場に向け、まずは自動降格となる13位からの脱却を目指す。

盛り上げた雰囲気で選手を迎え入れるベンチ

(記事 落合俊、写真 権藤彩乃)

第98回関東大学リーグ戦 10月16日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

22 19 13 63
筑波大 11 29 16 20 76

◇早大スターティングメンバー◇
G#5 堀陽稀(スポ1=京都・東山)

G#12 土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

F#13 星川堅信(スポ3=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ1=京都・洛南)

F#77 石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)

コメント

星川堅信(スポ3=京都・洛南)

――試合を終えて

前半はだいぶいい感じで入れたのですが、第2Qでスリーやリバウンドをやられて。それでも立て直すチャンスが何度かありました。次は頑張ります。

――第2Qでは大差をつけられました

ディフェンスでリズムをつくってオフェンスでも流れに乗っていけるのが一番いいです。でも、リバウンドを取られてしまって。相手はシュートを外してもリバウンドを取れるという気持ちでシュートを打っていたと思います。そうやって安心して打つと、シュートは結構入ります。それでリバウンドを取られてシュートが決まるようになってしまいました。オフェンスも僕らはセットよりもパスを回してそれぞれの強みを生かすようにしていますが、それを全部止められてしまいました。セットのスカウティングはされても個人のスカウティングはされないからパッシング(のオフェンス)をやっているのですが、個人が消されるとその強みがなくなって、オフェンスも重くなってしまいます。リーグ戦は長いので、セットや個人のスカウティングがだいぶされてきて、1人で点を取るのは厳しいです。そこがまだチームメイトとうまく噛み合ってないですね。第2Qはやられたのですが、ハーフで見れば9点差だったので、そこは良かったです。しかし、第2Qは同じところで同じようにやられてしまって。相手チームがどんな風に攻めるのか分かっているし、自分たちも相手に分かられているので、試合の中で悪いところを改善していく力がないと今日みたいにずっとリバウンドを取られてしまいます。なので、試合中に改善できるようになりたいです。リバウンドのことは試合中ずっと言っていて、問題を抽出するのはできていると思います。けど、それを解決することがうまくいっていないので、あとはやるだけです。

――そのためには何が必要でしょうか

身長差はどうにもならないので、なるべく僕と石坂(悠月、スポ2=東京・国学院久我山)がシュートチェックにいかないとか。僕と石坂が相手の大きな選手についている時は、先にコンテストにいくとか、インサイド陣が中にいておける仕組みをつくりたいですね。

――筑波大は平均身長が高いチームでした。チーム内でリバウンドやディフェンスのカバーについて話されたりしましたか

抜かれたら3線ディフェンスが早めにカバーにいって、空いたところをカバーしていくようにしていました。けどシュートが入ってくると、みんな外にいて、そこから飛び込まれることが多かったです。先にリバウンドを固めて、(相手に)このシュートを外したらリバウンドを取れるのかという(不安な)気持ちにさせれば、うまくいくような気がします。

――次戦に向けて

日大には1人強烈なインサイドがいて、そこにある程度リバウンドを取られることは仕方ないので、その数をできるだけ減らすことです。シュートも思い切って打ってくるチームなので、シュートチェックいってリバウンド取られたり、リバウンドケアしすぎてシュートを打たれたり、偏らずにチームで守っていきたいです。

石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)

――試合を振り返っての感想をお願いします

今日は昨日と比べると、特にリバウンドの部分が勝敗を分けたポイントかなと思っていて、相手は全員身長がある中で、どのポジションでもボックスアウトを徹底しなければいけなかったですが、そこが甘くなってしまい、リバウンドを取られてだんだん点数が離れていってしまったかなという感じです。

――サイズのある相手に対するインサイドでのオフェンス、ディフェンスはどうでしたか

インサイドの守り方はチームであまり練習できていない部分で、チームメイト内での意識の共有がまだできていないところが多かったので、そこはこれからの課題かなと思います。

――第2Qで点差をつけられてしまいましたが、ハーフタイムに考えていたことは

今日はとにかくリバウンド、リバウンドで、あとはシュートのコンテストに行ききることを徹底しようというのがハーフタイムではあったのですが、やっぱり体を当てる技術だったり、いろんな部分がまだ足りていなくて、そこを筑波大に弱みを握られたというか、甘い部分を突かれたというのがひとつ課題ですね。

――サイズの違いがある相手と戦う上で改善したいことは

早稲田はサイズがないので、そこを試合に出ている5人でどうカバーできるのかというところで、やっぱりもっと全員一人ひとりがしゃべって、コミュニケーション取らないといけないと思うので、来週からコミュニケーションを増やして、チーム力を高められたらいいかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

僕に求められていることは、ディフェンス、リバウンドの2つだと思うので、リバウンドは今まで通り徹底するのと、ディフェンスの部分では、もっと下のポジションからガード陣、フォワード陣に伝えられることを伝えていって、チームでのコミュニケーションを増やしていければいいかなと思います。