終盤に猛追するも、一歩及ばず中大に敗戦

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)の折り返しとなる第13節で中大と対戦した。前半戦はアウトサイドが確率良く決まり、42−49とほぼ互角の戦いとなった。しかし第3クオーター(Q)でシュートが決まらない時間帯が続き、51−70まで一気に離された。終盤にF星川堅信(スポ3=京都・東山)の連続スリーポイントで食い下がるが、点差は埋まらず77−86で敗戦した。これで早大の戦績は2勝11敗となった。

 開始早々に中大がスリーポイントで先制するが、すぐにG土家大輝(スポ4=福岡大大濠)が決め返す。第1Qは土家とG岩屋頼(スポ1=京都・東山)のツーガードを中心にボールがよく動いていた。中外のバランス良い攻撃で、中大ディフェンスの的を絞らせず、19−24で終えた。第2Qは星川やF小野功稀(社2=新潟・開志国際)のスリーポイントが決まり、付かず離れずのまま42−49で終えた。

スリーポイントを打つ土家

 第3Qは「自分たちの意識の緩さが出た」(土家)と話すように、試合の鬼門だった。開始5分でシュートが1本も決まらず、一気に18点差まで開いた。岩屋が力強いドライブを見せて、流れをつなぎとめるが、結果的に51−70まで離された。第4Qでは星川の得点力が光った。土家もディフェンスで意地を見せたが、第3Qの点差は埋められず、77−86で敗戦した。

相手を交わしてシュートを狙う星川

 1巡目を終えて、早大は11勝2敗で1部リーグ12位。中大戦で4年生として唯一の出場となった土家は「このチームで結果を残さないと後悔してしまうし、このチームで勝ちたい」と話す。G神田誠仁主将(社4=静岡・浜松開誠館)はここまでの戦いを振り返って「自分たちが何をやればいいのかが明確になって良かった」と話す。リーグ戦はまだ折り返し地点を過ぎたところだ。

(記事 落合俊、写真 大滝佐和)

※掲載が遅れてしまい、申し訳ございません。

第98回関東大学リーグ戦 9月28日(vs中大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

19 23 26 77
中大 24 25 21 16 86

◇早大スターティングメンバー◇
G#5 堀陽稀(スポ1=京都・東山)

G#7 堀田尚秀(スポ1=京都・東山)

G#12 土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

F#13 星川堅信(スポ3=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ1=京都・洛南)

コメント

G神田誠仁主将(社4=静岡・浜松開誠館)

――1巡目を終えて、チームとして成長した点は

「これをやれば勝てる」ということと「これをやらなければ負ける」ということが明確になった点が成長した部分だと思います。コロナの影響もあって練習試合が全くできていない中でリーグ戦に臨んで、案の定うまくいかないこともたくさんありますが、自分たちが何をやればいいのかが明確になって良かったです。

――練習試合ができなかったことは、やはりチームに影響したのですか

そうですね。倉石ヘッドコーチ(倉石平、昭54卒)もどういう状態であればチームが一番パフォーマンスを発揮できるのか考えながら、選手を変えながらやられていて、現時点でのフルパワーを投入しているわけではなく、いろいろ試しながらやっていると思います。ここから2巡目に入って負けられない戦いが続いていくので、チームとしての真価が問われていると思います。

――「これをやらなければ負ける」こととは、具体的に何でしょうか

ディフェンスやリバウンドはもちろん、オフェンスの面でも今日新しくセットを追加したり、こういうセットならうまくいくと考えながらやったり、明確になったことがあったと思います。

――主将の神田選手から見て、現在のチームの状況はどのように映っていますか

一人一人苦しいというか、抱えている感情があると思いますが、それらをチームが勝つための方向に向けられるかが重要だと思っています。不満を抱えたままにせずに、チームのために働きかけられるかが求められていると思います。

――2巡目の目標を教えてください

2巡目の初戦は大東大ですが、1巡目に戦って勝てない相手ではないと思っているので、チャレンジしていきたいです。ディフェンスの中でもノーレイアップをいかに徹底できるか、ペイント内でのシュートの本数をいかに減らせるかが重要だと考えています。リバウンドは、今日は龍海(兪、スポ3=神奈川・桐光学園)も悠月(石坂、スポ2=東京・国学院久我山)も出ていなくて、小さい分どこまでいってもやらなければいけないです。オフェンスに関しては、今日は前半で42点とれるくらいのスピード感でできているので、後半に失速した原因をビデオを見てしっかり確認して、チームとして成長することが重要だと思っています。

G土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

――今日の試合に向けてどのような準備をされてきましたか

ひたすらディフェンスの修正に時間を充て、ノーレイアップに焦点を当てていました。中大の強みであるスリーポイントとオフェンスリバウンドを相手のリズムでやらせないということも意識しました。

――試合を振り返って、その部分はいかがでしたか

前半から相手のスリーポイントやオフェンスリバウンド、自分たちのボックスアウトを徹底し切れなくて、49点とられてしまったのは反省です。そして、3ピリの最初に11対0のランで離されたことが敗因だと思っています。自分たちの意識の緩さが出ています。あと2日でまた試合があるので、そこに向けてもう一度調整していきたいと思います。

――土家選手自身のプレーを振り返っていかがですか

個人のプレーとしては悪くなかったと思います。今は岩屋(頼、スポ1=京都・洛南)が1番をやっていて、自分は2番でシューターのような役割を任されていますが、実は昨日捻挫をしてしまって。今日(試合に)出るか出ないかというところだったのですが、なんとか出られて、思ったより足も動いて、ディフェンスにマインドを持っていけました。最後、ディフェンスの強度を上げて点差を少し詰めることができたので、自分の求められていることは限られたプレータイムの中でまあまあ発揮できたのではないかと思います。

――4年生のプレータイムが限られ、コート上に4年生が土家選手しかいないという時間帯もありますが、そのような中でチームにどのように向き合っていきたいですか

その点に関しては自分は未熟で、Bリーグへ行きたいという気持ちがあるのですが、チームがまだ決まっていないため、自分を優先してしまうこともありました。2巡目に向かうにつれて、このチームで結果を残さないと後悔してしまうし、このチームで勝ちたいという気持ちが出てきています。今は主に下級生が試合に出ていますが、その中でも自分がチームをまとめて意識を合わせるというところで自分の役割を果たしたいと思います。また、経験は下級生よりさせていただいているので、それをもとに試合の流れを読みつつ、今何をするべきかをパドルを組んで伝えるようにしています。

――最後に、2巡目への意気込みをお願いします

プレータイムなどはコントロールできない部分なので、自分がコントロールできるディフェンスやチームを引っ張る姿という部分は全試合で全うして、下級生に経験を積ませつつチームを良い方向に持っていけるように頑張っていこうと思います。

F小野功稀(社2=新潟・開志国際)

――前回の試合からどのような準備をしてきましたか

今日が1巡目の最終日で、土日から(2巡目の試合が)また続くため、長い期間の練習がもうとれないので、ここでちゃんと調整して今日と2巡目にしっかり勝てるような練習をしようと意気込んでいました。ディフェンスの練習を中心にして、1巡目で結構やられていたレイアップをいかせないようにすることと、ローテーションディフェンスをやっていました。今日は以前よりはできていましたが、レイアップはまだやられていたし、改善点があるかなと感じています。

――練習にはどのような気持ちで取り組んでいましたか

負け続けていてチーム全体としても盛り下がっている時期でしたが、切り替えて一からがんばろうという気持ちでした。1巡目の期間は個人的にも調子が悪くてナーバスになっていましたが、それでも試合に出る出ない関わらずできることはあると練習をがんばっていたら、調子が戻っていったので良かったです。

――試合中はどのようなことを意識していましたか

リバウンドとレイアップをいかせないという点はチームで意識していたので、まずはそこを徹底しました。

――チームにおける自身の役割は

ポジションとしては、2・3番ポジションでシュートを打つ役割なのですが、今日は1本しか決められなかったので、もっと決められるようにしたいです。また、下級生が中心となっていて、今日は堅信さん(星川、スポ3=京都・洛南)と僕が上級生という立場の時間もあったので、そういう時はリーダーシップを発揮してコート内を盛り上げていかないといけないなと思いました。