筑波大に前半粘るも、リバウンドで差が開き敗戦

男子バスケットボール

 14校総当たりの関東大学リーグ戦(リーグ戦)1巡目は中盤に差し掛かり、第7節で筑波大と対戦した。早大は、出だしから積極的なドライブを仕掛けて得点を奪う。ターンオーバーが続いてリードされる場面もあったが、スリーポイントを中心に巻き返し、前半は25−35の10点ビハインド。しかし後半に入ると、リバウンドで主導権を握った筑波大にじわじわと引き離された。G堀田尚秀(スポ1=京都・東山)のスリーポイントで追いかけるが、点差は縮まらない。早大は54−83で敗れ、未だリーグ戦で勝ち星がない苦しい状況だ。

 序盤はG堀陽稀(スポ1=京都・東山)が思い切りのいい攻めを見せた。1対1でジャンパーを決めてチーム初得点を挙げると、得意のドライブも披露し、課題とする出だしをリズムよく乗り切った。木林優(筑波大)のポストプレーに苦戦する場面もあったが、第1クオーター(Q)のラストにはG飯島慶記(人2=茨城・下妻一)がブザービーターでスリーポイントを決めてチームを勢いづける。5点ビハインドで迎えた第2Qは、早大がゾーンディフェンスから相手のターンオーバーを誘発し、流れをつくった。オフェンスでは、堀がディフェンスの間を割って入る力強いドライブで得点、G大柳慶悟(教2=東京・早実)もスピードを生かした攻撃で得点し、一気に1点差まで詰め寄る。それでも、筑波大はすぐにバスケットカウントを決め返し、簡単にリードを渡さない。第2Q残り5分、G高田和幸(商1=京都・洛南)のスリーポイントを皮切りに、堀田がフローターとスリーポイントで連続得点を演出。前半を25−35で終え、筑波大に食らいつく。

ドライブから得点を狙う堀

 第3Qでは早大のオフェンスが停滞し、筑波大にじわじわと点差を離される。前半から好調の堀田がスリーポイントで食い下がるも、相手にオフェンスリバウンドを奪われる場面が目立ち、ベンチからは「徹底しきれ」という声もかかった。堀がドライブで何度かシュートチャンスをつくるが、フィニッシュの部分を決めきれない。第3Qの早大の得点はわずか8点で、スコアは33−56に開いた。第4Qは全員が攻めの姿勢を見せ、拮抗(きっこう)した展開となった。堀田はこの試合6本目のスリーポイントを決め、C高羽優介(法2=東京・早大学院)もリーグ戦初得点を挙げた。しかし、筑波大の激しいディフェンスを前に追いつくことはできず、最終スコア54−83で敗れた。

スリーポイントを狙う堀田

 筑波大戦では、これまでチームを牽引してきたG神田誠仁(社4=静岡・浜松開誠館)とG土家大輝(スポ4=福岡大大濠)の出場がなかった。下級生中心となったが、前半では粘りのある戦いを見せた。一方、後半のシュートが入らない時間帯にリバウンドを徹底できなかったことで点差が開いた。次戦は、昨年の全日本大学選手権王者・白鴎大と戦う。格上の相手に対して、やるべきことを徹底できるかが勝利の鍵になる。

(記事 落合俊、写真 五十嵐香音)

第98回関東大学リーグ戦 9月2日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

13 12 21 54
筑波大 18 17 21 27 83

◇早大スターティングメンバー◇
G#5 堀陽稀(スポ1=京都・東山)

F#13 星川堅信(スポ3=京都・洛南)

F#15 兪龍海(スポ3=神奈川・桐光学園)

G#22 飯島慶記(人2=茨城・下妻一)

F#77 石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)

コメント

高羽優介(法2=東京・早大学院)

――ここまでのリーグ戦を振り返って

リーグ戦7試合終わって、連敗が続いて苦しいというのは率直な感想です。ですが、その中でも試合を通してチームが成長できていると感じるところはあるので、負けをただの負けで終わらせるのか、結果的にあの負けで変われたとなるのかはこれからの試合の結果次第だと思うので、明日からまた頑張っていきたいです。

――筑波大戦の出場は伝えられていたのですか。どのような気持ちで臨みましたか

出るかどうかというのは伝えられてはいないですが、自分としてはいつ出番が来てもいいように常に準備はしていたので、そこは特に支障なくできたと思います。出た時には、自分としてはチームの為にできる役割はもうはっきりしているので、リバウンドのところとリムらんをしてゴール下で体を張るというところなので、そこをとにかくやり続けるということを意識してました。

――相手にシールして、味方のドライブコースをつくる場面もありました

あれは日頃の練習から自分だけでなくチーム全体で話しています。背が低いチームだからこそ、あのような泥臭いプレーでも簡単に2点取ることができるので、意識してやるようにしています。ですが今日は若干コースが被ってしまったので、飯島に決め切ってくれてありがとうという感じです。

――個人としての課題

個人としては、やはり試合に少しでも多く絡まなければいけないと思っています。その為にはディフェンスをもっと強度にしないと思っています。またビックマンで石坂(悠月、スポ2=東京・国学院久我山)がずっと出ていて、これから疲労とかも重なってくるからこそ、自分がもっと成長して試合に絡めればチームにとってプラスになると思います。ディフェンスとリバウンドというのは課題として、試合に絡んでいきたいです。

――リーグ戦の目標

今チームは正直厳しい状況ですし、未だ勝ちというのを経験できていないですけど、やるべき事を徹底していればまだまだ戦っていけると思うので、まず目の前の一戦一戦に勝ち切って、結果的に勝ち星を積み重ねていければなと思います。個人としては、今日怪我してしまったので早く治して、復帰できるようにしたいです。

 

高田和幸(商1=京都・洛南)

――ここまでのリーグ戦でのご自身のプレーを振り返って

 試合に多く出させてもらっている中で、いまいち自分の求められていることを体現できていないことが多いです。プレータイムをもらっている分何か期待されているので、多くの試合で期待に応えていけたらいいなと思います。

――求められていること、期待されていることとは

 3Pシュートとオフェンスのペースを上げるということです。プレータイムは短いので、1年生らしく頑張ってもっと走って、生き生きと表現できたらなと思います。

――今日はディフェンスが良かったように見えました

 今日は良かった気がします(笑)。相手の31番の小川敦也選手は、同じ高校でずっとやっていたので対戦を楽しみにしていて、あの人にだけはという思いがあったので、ディフェンスを頑張っていました。全体を通してうまくいったかなと思います。

――試合前にもお話しされていましたが、仲が良いのか尊敬の対象なのかどちらなのですか

 どちらもです。寮が同じだったので、ずっと仲良くしてもらっていたというのもあるし、やはり向こうは日本を代表する選手なので憧れもあって、好きな先輩という感じです。

――これからの目標をお願いします

 チームが勝てない状況でバラバラになってしまいそうですが、僕ら1年生が出させてもらっている分、上級生に何でこいつらが出ているんだと思われないためにもっとコート上でハッスルして、チーム一丸となっていきたいです。個人的には残りの試合、少しでも勝ちに貢献できるように頑張ります。