関東大学選手権が開幕 初戦で埼工大に勝利!

男子バスケットボール

 今年度初の公式戦となる関東大学選手権が開幕した。関東の各大学の新チームがお披露目となる今大会、早大は初戦で埼工大と対戦した。第1クオーター(Q)はオフェンスでペイントアタックをする展開がつくれず、5点のリードに止まった。しかし第2Qは、1年生の走力が光り、少しずつ点差を開き始め、30−20で前半を終える。後半戦に入ると、リバウンドからの速攻で得点を重ね、ゲームの主導権を握る。第4Qで相手に点差を詰められる場面も見られたが、最後までディフェンスの足を動かして持ちこたえた。77−55で初戦に勝利した早大は、5月5日に大田区総合体育館で大東大と対戦する。

 G神田誠仁主将(社4=静岡・浜松開誠館)は、試合序盤で点差を開けなかったことを修正点として振り返った。この試合は埼工大のスリーポイントシュートで幕を開けると、その後も連続して相手にシュートを決められ、序盤はリードされるかたちになる。一方の早大は、G土家大輝(スポ4=福岡大大濠)とF星川堅信(スポ3=京都・洛南)のスリーポイントシュートで応戦。相手のシュートが落ち始めた時間帯に速攻から得点を重ねたが、5点のリードに止まった。第2Qは、打って変わって1年生が主体のチームで臨んだ。開始直後は相手のゾーンディフェンスに引っかかり、パスがつながらない場面も見られた。しかしG高田和幸(商1=京都・洛南)の粘り強いオフェンスリバウンドからの得点で試合の流れに乗り始めると、G岩屋頼(スポ1=京都・洛南)のタッチダウンパスやG堀陽稀(スポ1=京都・東山)のインサイドへのノールックパスなど、全員の走力を生かすプレーが見られた。早大は点差を10点に広げ、30−20で試合を折り返す。

相手を引きつけてパスを出す岩屋

 第3Qに入ると、堀のバスケットカウントや土家から星川へのアリウープパスなど、チームを盛り上げるプレーもあり、開始5分で点差を17点に広げる。終盤には、1年生シューターのG堀田尚秀(スポ1=京都・東山)が公式戦初のスリーポイントシュートを決めた。早大は54−32の22点リードで第3Qを終える。迎えた第4Qは、開始3分で埼工大に9点を奪われる展開になる。しかし、ディフェンスで持ち直してそこから相手の得点を停滞させると、オフェンスではG大柳慶吾(教2=東京・早実)のバスケットカウントや土家のフローターシュートなど技ありのプレーが光った。そのまま逃げ切り、早大は最終スコア77−55で勝利した。

スリーポイントシュートを打つ堀田

 新チームとして初の公式戦となった今試合。第1Qの出だしは課題として挙げられたが、その後はベンチからの出場メンバーの活躍もあり、早大が理想とする走って攻める展開にできる時間帯もあった。次戦の相手は、優勝候補との声もある大東大。1年生ながら華麗なパスでチームをけん引した岩屋は、「自分のプレーを見せて勝ちたい」と意気込んだ。

(記事 落合俊、写真 宮島真白)

第71回関東大学選手権 5月4日(vs埼工大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

16 14 24 23 77
埼工大 11 12 23 55

◇早大スターティングメンバー◇
G#1 神田誠仁(社4=静岡・浜松開誠館)

G#12 土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

F#13 星川堅信(スポ3=京都・東山)

G#14 小野功稀(社2=新潟・開志国際)

F#77 石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)

コメント

神田誠仁(社4=静岡・浜松開誠館)

――試合を振り返って

春の大会は、次の対戦相手になるかもしれない大東大に勝つことを目標にやってきたので、明日に向けて今日できなかったところを修正して取り組みたいです。

――今日できなかった部分とは

ゲームの入りで16−11とあまり点差を離すことができませんでした。その理由として、オフェンスの部分でもう少しインサイドにアタックして、ペイントエリア内で点数を重ねることと、ファウルをもらいにいくことが足りませんでした。加えて、リバウンドを取った後のトランジションの展開が遅かったです。その2点をオフェンスの面では修正していきたいと思います。

――ディフェンスの面では

ベンチから声を出せないという特殊な環境の中ではあったのですが、後半になるにつれて、練習したことが少しづつ出せるようになりました。ディフェンスの面で共通認識ができていたことが、3Q、4Qで点数を離せた理由の一つだと思います。そこはよかったと思います。

――1年生の出場について

第2Qは1年生と石坂(悠月、スポ2=東京・国学院久我山)という状態で出ていました。1年生の活躍は今シーズン通して必要になってくると思いますし、現在も活躍していると思います。1年生がやりやすい環境をつくる必要があるのかなと思います。

――次戦に向けて

留学生もいて新人戦(関東大学新人戦)は優勝している強いチームではありますが、やってきたことを信じて、ディフェンスの強度を高く、オフェンスの回数をあげて、自分たちのやるべきことをしっかりとやって、勝ちきりたいと思います。

岩屋頼(スポ1=京都・洛南)

――今日の試合を振り返って

公式戦は初めてだったのですが、自分の満足できるプレーができたかといわれるとそれはできませんでした。それでも最低限ガードとしてミスを少なくしたりアシストをしたりというプレーではちょっとはできたんじゃないかなと思います。

――ご自身のプレーに点数をつけるなら

100点満点中なら30点とか低い方ですね。

――残り70点分は何が足りなかったと考えますか

ディフェンスでもあまり声を出していなかったというのもありますし、オフェンスでもポイントガードとして大輝さん(土家大輝、スポ4=福岡大大濠)や星川さん(星川堅信、スポ3=京都・洛南)に点を取らせるプレーをしろと言われていたのですが、やはり大輝さんにボールを長く持たせすぎてしまったというのもあり、自分の仕事ができなかったので低めの点数です。

――高校からの同期である高田選手(高田和幸、商1=京都・洛南)とのホットラインはいかがですか

僕的にはいいパスは出せたんじゃないかなと思いました。初めてというのもありボールやリングに慣れておらず、シュートは当たっていなかったのですが、自分のシュートは打たせてあげられたかなと思います。これからもいいパスを出してあげたいです。

――今回の試合では先輩方とコートに立つ時間もありました

やはりうまいので、任せすぎちゃうというのがあります。(土家)大輝さんがオフェンスもしてディフェンスもしてボール運びもしてとなると負担が大きすぎて疲れてしまうと思うのでボール運びなどボールをコントロールするところは僕がして、大輝さんには点を取ることだけに集中するような余裕をもったオフェンスをしてもらいたいです。もう少し負担を減らせるように頑張りたいと思います。

――チームに合流してから少し経ちましたが、雰囲気はいかがですか

コートに出てる人も出てない人も一丸となって戦ってるなというのを早稲田に来てから感じています。練習の雰囲気もいいです。今は試合中にベンチで声を出すというのは難しい状況ではあるのですが、みんなが一丸となって拍手したりベンチに帰ったときに声かけしてもらったりチームとしてすごくいいチームだなと思います。

――次戦に向けて

明日は強い相手で、自分よりも身長も高いし能力も高いプレイヤーばかりなのでそこでどれだけ自分が通用するかを明日の試合で試したいです。最終的には勝つというのを目標にしてやっているので、自分のプレーを見せて勝ちたいです。