接戦演じるも、終盤に突き放され連勝ならず

男子バスケットボール

 ついに初勝利を手にした青学戦から中1日、関東大学リーグ戦(リーグ戦)の第7節を迎えた。今年1部に昇格してきた日体大だが、ここまでの通算成績は早大を上回っており簡単には勝利できない相手だった。試合は終盤まで勝敗の予想のつかない拮抗した展開となったが、最後の最後に突き放され敗戦。リーグ戦の通算成績は1勝6敗となった。

  先制点は早大。G柳川幹也(スポ3=京都・洛南)が得意のスリーポイントでゴールネットを揺らす。その後、試合はロースコアの展開となり、なかなか得点を重ねることができない。1点差で第1Q(クオーター)を終える。第2Qも互いの堅い守りに阻まれ、両者得点を重ねることができない。中盤、日体大の留学生にゴールを決められ、F小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)が「切り替えるぞ!」とチームメートを鼓舞する。早大はF津田誠人(スポ2=京都・洛南)らの得点で反撃に出る。互い得点が伸び悩み、22ー23と日体大にわずかにリードされたまま試合を折り返す。

好調の宮本はチームトップの得点をマークした

 後半最初の得点を奪ったのは早大だった。F宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)が技ありのフックシュートでバスカンを獲得。一気に勢いづくと思われるが、点差は動かない。第3Q中盤ははリングに嫌われ、日体大に流れが傾きかけるが粘り試合はシーソーゲームに。第3Q終了間際にG神田誠仁(社1=静岡・浜松開誠館)がスリーポイントシュートを沈め、40ー42とわずかにリードを許し第3Qは終了する。第4Qは宮本のスリーポイントで先制し、流れをつかみたいところだったが、そこからはなかなかスコアが動かない。日体大に着実に得点を重ねられるが、早大も食らいつき点差は常に5点前後のまま試合は進む。どちらに転ぶかわからない勝負は終盤までもつれ込んだ。残り2分で5点差を追いかける早大はオールコートプレスを仕掛ける。その直後に津田が相手DFの上から両手でダンクを決め、観客からはどよめきが起きる。この勢いのまま同点に追いつくかと思われたが、アウトサイドシュートがリングに弾かれ点差は縮まらない。最後はファウルゲームとなったが日体大に畳みかけられ、54-66での敗戦となった。

後半は得点源として躍動した津田

 前節の勝利でやっと、連敗脱出に成功したが再び敗北を喫してしまった。とはいえ「ディフェンスは自分たちのやりたいことができていた」と選手が口をそろえたように、手応えは十分にあった。やりたいプレーができずに連敗が続いたリーグ戦開幕時に比べると、やりたいプレーをコート上で体現できての敗戦であり、選手たちも前向きにこの日の敗戦を受け止めている。勝敗を分けた部分は、留学生に対してのディフェンスやリバウンドが少し甘くなってしまったところだろう。「次戦は絶対勝てる相手なので必ず勝って4連戦を締めくくりたいと思います」と頼もしい言葉を残してくれた小室を中心に、次戦・白鷗大戦で何とか2勝目をつかみたい。

(記事 小林理沙子、写真 町田華子)

第95回関東大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

12 19 19 58
大東大 17 20 17 17 71
F#7 宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)
F#8 津田誠人(スポ2=京都・洛南)
G#12 土家大輝(スポ1=福岡大大濠)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
C#41 小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  宮本一樹:14得点
リバウンド  宮本一樹:11リバウンド
アシスト  小室悠太郎:5アシスト
コメント

F小室悠太郎(社3=石川・北陸学園)

――前回の初勝利からの今回の試合ということで、どのように試合に臨まれましたか

自分たちの勝ち方がわかったので、まずはそこを実行しようと思っていました。対策としてはシューターをしっかり絞って守っていこうというのは成功したんですが、最後リバウンド取られて点差を広げられた部分がありましたね。リバウンドが自分たちの対策だったのですが、そこを遂行できなかったのがきょうの敗因です。

――ご自身のプレーは振り返っていかがですか

ディフェンスは結構自分たちのやりたいことができて相手にやりたいことをやらせてなかった部分は多分できたと思うのですが、後半リバウンドの面ですね。あそこだけが悔やまれます。あそこは仕方のない部分があるんですけど妥協せずに自分がセンターをやっている以上、しっかりリバウンドをとってチームを勢い付けたいですね。

――次戦に向けての意気込みをお願いします。

きょうの負けはもう自分たちのやれることをやって、運が悪かったり、たまたまきょうはこの選手をフリーにすると決めていた選手のシュートが決まっちゃたりという部分があったので、そこまで気を落とさずに、次戦は絶対勝てる相手なので必ず勝って4連戦を締めくくりたいと思います。

F津田誠人(スポ2=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

ディフェンスは自分たちがやりたいことをできていて、留学生に対するディフェンスとかリバウンド、そういったところの小さな部分の積み重ねが負けにつながってしまったのかなと思います。

――ご自身は終盤オフェンスで活躍しましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

今までプレータイム制限があったんですけど、久々に時間が延びてスタメンで出られて、今までとは違う試合の入り方だったので流れに乗るのが遅かった部分があるんですけど、後半しっかりアジャストしてチームの得点源として少しでも力になれたのは良かったと思います。

――相手の速攻に苦しめられましたが、ディフェンスについて振り返っていかがですか

日本人のプッシュを止めた時にもう一枚走ってくる留学生に対するディフェンスができていなかったことはないんですけど、もう少し早く強くっていう詰めがしっかりしてくるとこれからの試合で勝っていけるのかなと思います。

――日体大に対してどのような対策を練りましたか

日体大はシュートが入る選手と入らない選手がいて、選手ごとに強みがはっきり分かれているチームなので、シュートが入る選手に対してはしっかりブロックしよう、ドライブが好きな選手に対してはチェックに出すぎずにしっかり守っていこうというふうにやっていました。

――次戦への意気込みをお願いします

今まで自分たちがやりたいようにプレーできていなかったんですけど、日曜日に青学に力を合わせて全員で勝ち取った勝利があったので、きょうは負けてしまったんですけどその気持ちを忘れずに、これから自分たちの強みをしっかり理解して、一勝でも多く取りたいです。去年の先輩方がつないでくれたものもあるので、後輩たちにもつないでいきたいです。