ワセダらしいバスケで初日を終える

男子バスケットボール

 10チームが2つのブロックに分かれて頂点を目指す京王電鉄杯。きょうは東大、拓大との試合に臨んだ。東大戦は先日の東京六大学リーグ戦(六大学戦)のときよりも徹底したディフェンスで東大を29点に抑え快勝。F高阪俊輔(社3=東京・早実)が計6本のスリーポイントを沈め勝利に貢献した。2試合目は今月末に控える関東大学選手権(春トーナメント)で当たる可能性がある拓大と対戦。序盤にリードを許すも早大のお家芸である追い上げを見せ、同点で試合を終えた。春トーナメントに向けて実りある良い形で大会のスタートを切った。

 1戦目の相手である東大は六大学戦のときは思うように点差を離すことができなかったが、きょうはディフェンスで抑え込み圧倒。第1クオーター(Q)は開始3分ほどなかなか得点が動かなかったが、ディフェンスで流れをつかむとオフェンスも波に乗る。G香川泰斗副将(人4=大分舞鶴)やG長谷川仁哉(教4=東京・早実)、G萩原圭(先理=東京・早実)らガード陣はアシストやカットインで貢献。さらに高阪のスリーポイント、Cホセイン剛(教1=東京・早実)の終盤の怒涛の得点など、出場メンバー全員がバランスよく得点に絡んだ。76-29で圧勝し、短い期間ではあるが六大学戦からの成長を見せた。

安定したプレーを見せた小室

続く拓大戦では第1Qでリードを奪われ、早大が追い上げてからはシーソーゲームとなり最後まで勝敗はつかなかった。序盤は拓大の器用なドライブなどに翻弄される場面があったが、ガード陣の強気なカットイン、C小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)やF宮本一樹(スポ3=神奈川・桐光学園)のスリーポイントやゴール下での体を張ったプレーで巻き返しを図る。試合終了間際に宮本がスリーポイントでバスケットカウントをもらい食らいつくも、78-78で勝ち越しには至らず。それでもディフェンスから逆転を図る早大らしい試合展開を繰り広げ、充実した試合内容だった。

きょうは良いプレーが多かったと振り返った萩原

今大会で早大と同じブロックには春トーナメントで対戦する可能性の高い拓大、中大が含まれている。夏前の一つの山場である春トーナメントに向けて、京王電鉄杯は収穫の多い大会になるだろう。あすは中大、そして六大学戦でも戦った明大との試合に臨む。六大学戦で得た課題や収穫をコートにぶつけられるか、また今後に向けてさらに収穫となる試合にできるかが大切になってくる。あすも早大らしいバスケットに期待がかかる。

(記事 阿部かれん、写真 青柳香穂、細井万里男)

第35回京王電鉄杯 4月6日(vs東大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

19 12 17 23 76
東大 10 29
◇早大スターティングメンバー◇
G#2 香川泰斗(人4=大分舞鶴)
G#6 長谷川仁哉(教4=東京・早実)
F#17 高阪俊輔(社4=東京・早実)
G#18 萩原圭(先理2=東京・早実)
G#38 三島大河(文3=神奈川・桐光学園)
第35回京王電鉄杯 4月6日(vs拓大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

12 23 20 23 78
拓大 24 16 23 15 78
◇早大スターティングメンバー◇
G#2 香川泰斗(人4=大分舞鶴)
G#6 長谷川仁哉(教4=東京・早実)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
C#41 小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)
F#7 宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)
コメント

G長谷川仁哉(教4=東京・早実)

――1戦目の東大戦を振り返っていかがですか

あまり入りが良くなくて、今日はアップの時間があまりなくて気持ちも体も準備できていなくて入りが悪かったんですけど、途中からディフェンスから流れがつくれて点差が離せたのでよかったと思います。

――2試合目の拓大は関東大学選手権で勝ち進むと対戦する相手ですが、そこは意識していましたか

結構意識はしていたんですけど、ケガ人が多くて、今まで練習してきたことがあまり出せませんでした。その中でも何が通用するか何が通用しないか、そういうのが見れたのでいい試合だったと思います。

――序盤苦しんだ印象でした

序盤は相手のシュートが入ってたので、その時に自分たちのリズムがつくれなかったことが前半苦しんだところだと思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

最初、体も気持ちも全然準備できていなくて、前半は攻められなかったんですけど、途中途中でいいプレーができたので良かったと思います。

――今季はプレータイムが増えました

自分自身、アシストが強みだと思っていて、そこはチームの中で一番できていると思うのでそこを強みに頑張っていきたいです。

――ラストシーズンの意気込みをお願いします

まずは早慶戦に勝つことが重要かなと思っていますね。今年からAチームとBチームがなくなって、チームの中でも切磋琢磨できる環境になったと思うので、一戦一戦大切にして日本一を目標にして頑張っていきたいと思います。

G萩原圭(先理2=東京・早実)

――1試合目の東大戦振り返ってチーム全体としてはいかがでしたか

いつもやっているメンバーと違うメンバーで結構攻めづらい部分なんかもあったんですけど、それでも監督から指示されたことをメンバーみんなでしっかりできたのでオフェンスもディフェンスも良い形で入れたのではないかと思っています。同期の学生コーチがだめな時は声をかけてくれてそれもあってきょうは良いプレーができました。

――自身のプレーについても良かったと感じているのでしょうか

そうですね、課題もまだまだありますけど悪くはなかったのではないかと思います

――途中出場だった2戦目の拓大戦についてはいかがでしたか

決めなきゃいけないところで決めたシュートは少しあったんですけど、そのあとつなぎとして出たはずなのにターンオーバーとか相手の流れにつながってしまうようなミスがちょっと多くなってしまったのでそこはあしたからの試合、ディフェンスの激しいチームにも当たると思うのでしっかり改善していきたいなと思います。

――自分の中でここは良かったなというところはありましたか

ディフェンスの面で今ローテーションとかチームディフェンスの部分をやっているんですけどそこはしっかり徹底してできたかなという感じでした

――最後の1点が足りなかったのはどういうところだと思いますか

ディフェンスリバウンドの部分でボックスアウトしきれなかったところで相手のオフェンスの回数が増えてそのまま相手の流れになってしまうのが続いたことが原因なのかなと思います

――大学2年目のシーズンを迎えますが意気込みを聞かせてください

まだまだ下級生としてチームを下から支えていかなければならない存在なので、ベンチでやることもコート上でやることもしっかり自覚してこれからもチームの力になっていければいいなと思っています。

F高阪俊輔(社4=東京・早実)

――東大戦を振り返っていかがですか

いつも普段出てない人たちが出るという中で、最初の入りがイマイチだと言う指摘がコーチ陣からもあったので、そこはこれから控えていた人たちが試合に出るのに絡んでいかなきゃいけないなと思うし、そういうところはやっぱり課題なので、しっかり取り組んでいきたいなと思います。

――高阪選手はきょうスリーポイントシュートが好調でしたが、自身の調子はいかがでしたか

最近あまりシュートが入ってなかったので良かったです。自分の持ち味はシュートだと思うので、そこは試合で入るように日々練習してきたので、それが結果につながって良かったなと思います。

――この試合で見つかった課題はありますか

僕個人としてもチームとしても、ディフェンスだったりリバウンドだったりというのが拓大戦に出たメンバーと比べてまだまだ甘いなというのを感じたので、そこはこれからも改善していきたいなと思います。

――ベンチから拓大戦を見ていていかがでしたか

拓大戦も僕らの東大戦と一緒で、最初の入りがすごい悪いなというのを感じて、それは早稲田が毎年課題と言われていることです。追い上げる力はあるので、最初の入りのところからフルパワーで行ければもっと勝てるかなと思います。

――ラストシーズンの意気込みをお願いします

春のトーナメントでベスト4を目指して、最終的には早慶戦優勝とインカレ優勝を目指して頑張ります。

――個人での目標はありますか

個人としては少しでも試合に絡めたらいいなと思いますけど、試合に出る出ない関係なしにチームのためになるような行動をしていきたいなと思います。