収穫と課題が見つかった2試合

男子バスケットボール

 東京六大学リーグ戦も2日目を迎え、きょうは東大、立大の2校と対戦。普段は出場機会の少ないBチームの選手を中心に戦った。東大戦では1年生が主に出場し、初めての大学での試合に少し緊張も見られたが、思い切りの良いプレーで得点に貢献。73-68で東大を下した。立大戦は上級生もコートに立ち、速いパス回しなどで連携を見せた。第3クオーター(Q)まではリードを保っていたが、最終Qで流れを明け渡してしまい、巻き返しを図るも59-68で惜敗した。

 東大戦は先制点を奪われるなど一瞬暗雲が立ち込めたが、ルーキーG神田誠仁(社1=静岡・浜松開誠館)が積極的なアタックと精度の高いシュートで早大に得点をもたらしていく。また、F池田琳苑(人3=長崎西)、G柳川幹也(スポ3=京都・洛南)、F宮川丈クレイトン(商1=愛知・千種)のスリーポイントが立て続けに決まり、東大の追随を許さない。その後はリバウンドが取れずなかなかリズムがつかめない時間帯もあったが、連係プレーなどで得点を重ね、73-68で逃げ切った。

リバウンドやスリーポイントなどで貢献した池田

 続く立大戦ではG長谷川仁哉(教4=東京・早実)のアシストが光る。Cホセイン剛(教1=東京・早実)のゴール下のシュートなどを演出した。さらにG香川泰斗(人4=大分舞鶴)やF高坂俊輔(社4=東京・早実)もカットインやスリーポイントなど得点に絡み、4年生の活躍にベンチも盛り上がる。僅差ながらもリードは保ち続けていたが、第3Q終了間際に追いつかれると、最終Qで逆転を許してしまう。コートに立つメンバーそれぞれが果敢にシュートを放ち逆転の機会を狙うもむなしく59-68で悔しい敗戦を喫した。

華麗なアシストが光った長谷川

 きょうはBチーム主体で試合に臨み、収穫も課題も見つかった2試合となった。上級生の連係プレーや下級生の積極的な姿勢などは収穫であったし、ディフェンスやリバウンドで少し徹底しきれていないところなどが課題として選手の口から挙がった。あしたは慶大、明大との対戦だが、優勝するためにはどちらも落とすことは出来ない。Aチームの出場が予想されるが、香川の言葉通り「きょう試合に出た人が自分の与えられた時間にどれだけ自分の仕事をできるか」が重要になってくる。新生ワセダの初めての大会を優勝で飾れるか。チーム一丸となって戦う早大の姿に期待がかかる。

(記事 阿部かれん、写真 森田和磨)

第15回六大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

16 20 16 21 73
東大 15 14 24 15 68
◇早大スターティングメンバー◇
F#3  池田琳苑(人3=長崎西)
G#12 神田誠仁(社1=静岡・浜松開誠館)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
C#35 ホセイン剛(教1=東京・早実)
F#38 三島大河(文3=神奈川・桐光学園)
第15回六大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

17 14 16 12 59
立大 11 21 15 21 68
◇早大スターティングメンバー◇
G#2  香川泰斗(人4=大分舞鶴)
G#6  長谷川仁哉(教4=東京・早実)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
F#17  高阪俊輔(社4=東京・早実)
C#35 ホセイン剛(教1=東京・早実)
コメント

G香川泰斗(人4=大分舞鶴)

――立大戦を振り返っていかがでしたか

日頃試合に出ていないメンバーが出たんですけど、みんないつもより積極的に自分のプレーを思い切りやれていたと思うので、それはすごい良かったと思っていて、チームの決まり以上に意欲的で良かったと思うんですけど、チームの決まりという部分ではオフェンスもディフェンスも日頃試合に出ている人たちに比べれば徹底できていない部分が各所に見られて、そこがリバウンドからのセカンドチャンスを与えてしまったり、相手の得点につながってしまって残念だったなという気持ちはありますね。

――オフェンスで連携はいかがでしたか

センターの大きい子が出ていないときはイレギュラーな感じになってしまうんですけど、その中でもパスがよくつながっていたしレイアップまで持って行けていたと思うんですけど、そこを決めきることができなかったところが徹底につながるかなと思いましたね。

――ディフェンスやリバウンドはいかがでしたか

ディフェンスはコーチの方からも言われたんですけど、チームでそこは守らなければいけないという決まりをやっている人とやっていない人がいるからどうしても連携が崩れてしまったりするので、そこの温度差を一定にして密に連携を取ることで固いディフェンスができたかなと思います。リバウンドに関してはセンターの子がいないというのがあるんですけど、それでもボックスアウトをしないともっと相手が大きくなったら対応できないので、そこはチームで徹底しないといけないところかなと思いました。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

4年生という立場で初めて試合をしてみて、自分のプレーだけでなくチームのことを意識して、俯瞰して見てしまうところがあって、そこでまだ集中できていないのかはわからないんですけど、そこに不思議な感じはありました。攻めの部分ではもう少し決めれるところはありましたし、ドライブに対しても僕なりに合わせとかもできたと思うのでそこは反省で、ディフェンスのところも日頃試合出ている子とかはプレッシャー与えながら抜かれないということをやっていて、僕はまだできていないのでまずはプレッシャーをかけるところからやっていきたいなと思います。

――副キャプテンになって意識の変化はありましたか

自分だけやっていればいいというのは全然違くて、たとえ試合に出れなかったとしてもベンチの雰囲気というのは、それこそそこでのキャプテンは僕かもしれないですし、よりみんなを俯瞰して見るという立場で見ると、みんなが盛り上がりすぎているときは僕が厳しい声を出さなければいけないし、みんなが沈んでいるときは僕が盛り上がる声を出さなければいけないと思うので、そこのバランスとかも考えつつやっていきたいです。

――あしたへの意気込みをお願いします

なんとしても六大学優勝ということで、きょう負けてしまったので絶対次2勝しないといけないんですけど、よりレベルが上がってくると思うので、いつも試合に出ている子たちが頑張ってくれると思うんですけど、ファウルトラブルとかでてきてしまうと思うので、きょう試合に出ていた子たちがどれだけ自分に与えられた時間で自分の仕事をできるかが大事だと思うので、そこを頑張っていきたいと思います。

F池田琳苑(人3=長崎西)

――1試合目を振り返っていかがですか

きょうは4年生が就活でいなくて、いるメンバーの少ない中でフル出場の選手もいたんですけど、相手のペースに飲まれてしまって自分たちのバスケットができていなかったという印象が大きくあって、自分たちのディフェンスから流れを作るパターンが出来ていなかったので、そういったところが1試合目の反省点かなと思います。

――2試合目はどうでしたか

2試合目も一緒でリバウンドであったりルーズボールであったり、身長が低いのは仕方ないとしてもそういったところを徹底していかないと勝てるゲームも勝てないと思うので、それときょうはBチームのメンバーで試合をやったのでそういったところを徹底しないとAの試合には絡んでいけないと思うので、一人一人意識を高く持ってやっていかなければいけないなと思いました。

――チーム同士の連携はいかがでしたか

新1年生が入ってきて新チームが始まったばかりですけど、やっぱり去年からやっている新3、4年生で出た時は連携がうまく取れてたんですけど、新1年生と絡むと少しうまくいかない場合もあったのでこれからも練習や試合で経験を重ねてうまく連携が取れるようになったらなと思います。

――自身のプレーを振り返っていかがでしたか

きょうは調子がよかった方だと思うんですけどオフェンスの部分はよかったんですけど、ディフェンスの部分でルーズボールであったりリバウンドを取られてしまった場面が自分の中で多かったなと思っていて、そういうところは調子いいとか悪いではなくて絶対に出来る部分だと思うので、そういったミスを無くしていけたらなと思います。

――試合を経て得た課題は

外のシュートが打てる場面でもっと打つべきかなと思って、そこで打てないのは自信がないからで日々の練習でシューティングを意識的に取り組むことと、さっきも言ったんですけどディフェンスの部分で徹底できる部分はたくさんあると思うのでこれからの課題として無くしていこうと思います。

――あしたへの意気込みをお願いします

あしたは慶應と明治戦で、あしたはAの選手たちも出るので、少しでも試合に絡めたらいいなと思います。