持ち味全開で、久々の2連勝!

男子バスケットボール

 大きな1勝を手にした。関東大学リーグ戦(リーグ戦)第20節、前回は劇的勝利を収めた筑波大との2度目の対戦。筑波大は昨年も1巡目では劇的な勝利を挙げたが、2巡目では40点差をつけられる屈辱的な敗北を喫した因縁の相手である。ここ何試合かは接戦をモノにし5連勝と調子を上げてきている強豪に対し、真っ向勝負で挑んだ。両校のプライドがぶつかり合う白熱した試合となったこの日は、中盤にリードを奪うと手繰り寄せた流れを放さず逃げ切りに成功。チームで計11本ものスリーポイントを沈めたワセダに勝利の女神は微笑んだ。66-58で勝利を収め、リーグ戦の戦績は10勝10敗となった。

  試合開始直後から、筑波大を倒す気合は十分だった。まずは前の日の試合でチームに復帰したF濱田健太主将(社4=福岡第一)がリングを射抜き、2連続でスリーポイントを沈める。現在得点王の座に就いているスコアラー増田のタフショットに押され気味となるも、C小室悠太郎(社2=石川・北陸学院)がスリーポイントで応戦。決めるべき所でしっかりとアウトサイドシュートを沈め、『ワセダのバスケット』を体現する。第2クオーター(Q)、躍動したのはG長谷川暢(スポ4=秋田・能代工)だ。敵を置き去りにするドライブインで同点に追いつくと、華麗なアシストを立て続けに披露。アシストを受けた小室、G柳川幹也(スポ2=京都・洛南)が着実に得点を重ね、すぐに逆転。続けてワセダの屋台骨である4年生の1人、C富田頼(スポ4=京都・洛南)がゴール下をねじ込み加点する。37-30とリードを奪い、前半を終えた。

この日はチームトップ20得点と爆発した小室

  互いにシュートが決まらず停滞した時間が続き、重い展開となった第3Q。両者の熱い守りが光り、スコアはなかなか動かない。しかしそこで一歩抜け出したのはワセダだった。第3Q終了間際にまたしても小室が連続スリーポイントを決める。この日はアウトサイドが当たった小室の抜群のプレーにベンチも大盛り上がり。そのムードのまま、第4Qも進んでいく。ワセダのスリーポイントの勢いは衰えるところを知らず、F桑田裕平(商3=京都・洛南)、柳川が美しいアーチを描き得点。さらには気迫のディフェンスで、5分間筑波大にゴールを許さない。もう後がない相手はオールコートプレスを仕掛けてくるが、冷静に対応しリードを守り切る。筑波大をリーグ戦最小得点に抑える鉄壁の守りで、最終スコアは66-58。改心のバスケットでの勝利に、選手たちからは笑みがこぼれた。

復帰した主将・濱田はやはりチームに欠かせない存在だ

 主将として、またシューターとしてチームをけん引してきた濱田が前節から復帰し、勢いを取り戻したワセダ。ディフェンスからリズムをつくり、要所で確実にスリーポイントを沈める『ワセダのバスケット』で、久々の連勝をつかんだ。開幕から2か月が経ち、長かったリーグ戦もついに最終週を迎える。次節は、1巡目では惜敗した日大と対戦する。日大は点取り屋・杉本の復帰で得点力が向上しており、簡単に勝ち星をつかめる相手ではない。しかしこの2連戦のように持ち味を存分に発揮をすれば、おのずと勝利は見えてくるはずだ。1つでも上の順位を目指すべく、命運がかかった最終週に挑む。

(記事、写真 小林理沙子)

第94回関東大学リーグ戦 10月28日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 19 17 12 66
筑波大 20 10 14 14 58
◇早大スターティングメンバー◇
C#7 宮本一樹(スポ1=神奈川・桐光学園)
G#13 長谷川暢(スポ4=秋田・能代工)
C#26 富田頼(スポ4=京都・洛南)
C#27 濱田健太(社4=福岡第一)
F#39 桑田裕平(商3=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  小室悠太郎:20得点
リバウンド  富田頼:8リバウンド
アシスト  長谷川暢:8アシスト
関東大学リーグ戦1部順位表(10月28日時点)
順位 校名 勝率 得点 失点
東海大 17 0.85 1552 1380
大東大 15 0.789 1421 1230
専大 14 0.7 1564 1454
青学大 12 0.632 1403 1332
筑波大 11 0.579 1460 1385<td>
早大 10 10 0.5 1406 1399
日大 10 0.474 1445 1436
白鷗大 0.474 1450 1495
明大 14 0.3 1437 1542
10 神奈川大 14 0.3 1377 1503
11 中大 14 0.263 1330 1445
12 拓大 17 0.15 1554 1798
コメント

C小室悠太郎※囲み取材より抜粋

――筑波大に対して具体的な対策はありましたか

ガード陣だけでなくて、全員ポストプレーが強いので、そこはダブルチームをしっかり仕掛けて封じることと、スリーも当たっている選手がいるので、当たっている選手をいかに止めるかということで、各々の個人技ではそういう所です。後はリバウンドですね、リバウンドが取れれば自分たちの流れに持っていけるので、リバウンドを徹底できて良かったです。

――ワセダらしい試合でした

珍しく(笑)。

――1部リーグでの戦いは厳しいですか

そうですね、なかなか連勝ができないので、上位のチームとやっていて思うんですけど、相手にとって来てほしい所でスリーを決めたり、得点を決めたりするのが上位のチームはすごくて、今日はそれを自分たちができたので自分たちも上位に仲間入りできるように、全日本大学選手権でも上位にいけるようにしていきたいと思います。

――今年は4年生がしっかりしている印象です

4年生が縁の下の力持ちでリバウンドだったり走る面だったりディフェンスですごく頑張ってくれているので、自分はのびのびやらせてもらっています。空いたら打っていいと言われますし、自分の調子が悪い時は点を取ってくれて、ハマケンさん(濱田健太主将、社4=福岡第一)が昨日の復帰戦で23点取って苦しい試合も勝てたので4年生は苦しい時にすごく力になってくれるので、ありがたいです。

――残り2試合の意気込みをお願いします

この2試合を勝つことによって自分たちは順位が上にいけると思うので、他のチーム次第ですけど他力本願になるんじゃなくて自力で上位に入れるように頑張りたいと思います。