京王電鉄杯2日目は、明大、日大と対戦した。どちらのチームも関東大学リーグ1部に所属する強豪だ。明大戦では、スリーポイントを中心に得点を重ね、79-71で勝利。しかし、日大戦では相手の内外問わない得点力に苦しめられる時間帯が続く。ルーキーの活躍など明るい兆しも見られたが、連携ミスも見られ75-93で敗戦した。
初戦の相手である明大は、昨季の関東大学リーグ戦では2戦2敗(●64-69、●68-74)と決して相性が良いとは言えない相手。さらにはBリーガーも輩出している名門校だ。「きのうの課題だったリバウンドを修正して上手く速攻につなげられた」とF濱田健太主将(社4=福岡第一)が話すように、C宮本一樹(スポ1=神奈川・桐光学園)やC富田頼(スポ4=京都・洛南)を中心にしっかりとリバウンドを取りきり、攻撃につなげていく。またこの日は外角のシュートが確率良く決まった。濱田主将やG長谷川暢(スポ4=秋田・能代工)はここぞという場面で確実にスリーポイントを沈め、チームを勢いづけた。昨季からの主力とルーキーの融合が上手く機能していることを感じさせたこの試合。パスミスやハンドリングミスからの失点をもう少し減らすことができれば、次週行われる青学大との決勝戦を制することができるだろう。
レベルの高いプレーを見せた長谷川暢
2試合目はシューターがそろう日大と激突。早大はポジションに関係なくスリーポイントを沈め、ギャラリーから感嘆の声が出るほどテクニカルな長谷川副主将のドライブで攻撃を重ねる。またこの試合でF津田誠人(スポ1=京都・洛南)が本領を発揮。スリーポイントやゴール下のマルチなプレーに加えてリバウンドダンクなど積極的な姿勢でチーム最多得点の活躍を見せた。しかし「相手にうまい具合に攻め込まれてしまった」と濱田主将が語るように、アウトサイドシュートを止めに行くとインサイドに攻め込まれるなど、一歩上を行く日大を終始早大が追う展開となった。追い上げを図るも75-93と悔しい敗戦を喫した。
日大戦で得点力を爆発させた津田
惜しくも連勝が途切れてしまった早大。しかし「チームにとってプラスの敗戦」と長谷川副主将が語るように選手たちの気持ちは前を向いている。次週の青学大との優勝決定戦は決して簡単な試合ではないが、日大戦の反省を糧にワセダのバスケを見せつけてくれるだろう。
(記事 下長根沙羅、阿部かれん 写真 吉田寛人、森田和磨)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
第34回京王電鉄杯 | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
24 | 20 | 19 | 16 | 79 |
明大 | 20 | 16 | 15 | 20 | 71 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#13 長谷川暢(スポ4=秋田・能代工) F#20 津田誠人(スポ1=京都・洛南) C#21 宮本一樹(スポ1=神奈川・桐光学園) C#26 富田頼(スポ4=京都・洛南) F#27 濱田健太(社4=福岡第一) |
第34回京王電鉄杯 | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
23 | 20 | 19 | 13 | 75 |
日大 | 30 | 20 | 31 | 12 | 93 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#13 長谷川暢(スポ4=秋田・能代工) F#20 津田誠人(スポ1=京都・洛南) C#21 宮本一樹(スポ1=神奈川・桐光学園) C#26 富田頼(スポ4=京都・洛南) F#27 濱田健太(社4=福岡第一) |
コメント
F濱田健太主将(社4=福岡第一)
――きょうの1試合目を振り返っていかがでしたか
きのう課題にあがっていたリバウンドのところを上手く修正できて、リバウンドから上手く速攻に繋げられて、尚且つシュートの確率が良かったというのが一番の勝因かと思います。
――ご自身のプレーはいかがでしたか
そんなに良くもなく悪くもなくという感じだったのですが、スタッツに残らないところで下級生が多く出ている中で選手たちに声をかけたりとかは意識してやりましたね。
――2試合目を振り返っていかがでしたか
相手にシューターがたくさんいることはわかっていたことなのですが、その部分が止められずに、その外のシュートを止めようとして中に攻められてと相手に上手い具合に攻められてしまいました。こちらとしてもディフェンスで粘りきれずにああいう点差になってしまったのかなと思います。
――相手のディフェンスの当たりの強さと留学生選手の対策についてはどのような話が出ましたか
私たちはリングにアタックしていくことを試合の軸として考えているのですが、きょうはフリースローの数だったりアタックしてファールをもらうということが少なくて、そういうプレーが出ないとリズムが出なくて、さらに外角のシュートも入らなかったので、オフェンスが八方塞がりになってしまって。自分たちのスタイルが出せればいいという対策だったのですがそこが上手くできなかったです。
――きのうときょうの4試合で見つかった課題はありますか
(流れが)いいときはいいんですけど、悪いときにディフェンスでどう粘れるかというところと、リバウンドはきのうから修正できたと思うのですがそれを粘り強く継続することができていないと思うのでそれは課題としてあがっていますね。
――新チームでプレーして感触はいかがですか
目立ったエースのような選手があまりいない中で全員がリングに向かってドライブして全員がスリーポイントを打てているという部分では監督がイメージしているバスケというのをある程度は表現できているのかなと思うのですが、まだまだ雑な部分であったりそれぞれが得意な部分を出せていないので、自分の得意なところでプレーできるようになるとひとりひとりの良さが出てもっといいチームになるのではないかと思います。
――新キャプテンとしての意気込みをお願いします
伝統ある早大のキャプテンに任命していただいたということはとても嬉しいことなのですが、それと同時に伝統に対する重圧もあって。でもそれを重圧と感じずに楽しんで1年間部員がいい思いをできるように、勝つために尽力していけたらなと思います。
――14日への意気込みをお願いします
相手はたぶん青学大になると思うのですが、青学大は僕たちよりもフィジカルが強いですし、中も外もバランスがいいチームなのできょう2試合目負けてしまったのですがそんなもんじゃ絶対勝てないと思うので、ディフェンスやオフェンスの決まりなどを徹底して絶対に勝ちたいと思います。
長谷川暢副将(スポ4=秋田・能代工)
――昨日は2連勝されましたが、どのような意気込みできょうの試合に臨みましたか
今年の目標としてはチームで大事にしていることが「一戦一勝」っていうのを目標にしていて、どのチームでも全力を尽くして目の前の試合を一つずつ勝つっていうのがチームの中ですごいみんなが意識してやろうっていう話をしていたので、昨日の2勝もそうですし、きょうの1試合目も。2試合目は負けてしまったんですけどみんな各々思う気持ちはあると思うし、悔しい気持ちもあると思うので、それはチームにとってはプラスの負けだったのかなと思うし、1試合目に関してはすごい自分たちの一番良いプレーが出て勝ちにつながったと思うので、そこは自信になったと思うので、そこは昨日に引き続き良かったし、経験としてはすごく貴重なものになったんじゃないかなと思っています。
――きょうの負けはあまりマイナスには捉えてないということてすか
そうですね。負けたくないのはみんな一緒なんですけど、これが自分たちの目標ではないし、やっぱりチームとしては全日本大学バスケットボール選手権で優勝することが最終的な目標になるので、そこへのステップだと考えて、自分たちもまだまだやるべきことはたくさんあると思うし、チームとしてもまだ始まったばかりなのでそう簡単にうまくいくわけではないと濱田キャプテンを筆頭にそう思っていると思うので、そういった中では今回の負けは自分たちの中で、危機感をしっかり持とうという話もできたのですごく良かったんじゃないかと思います。
――ご自身のプレーを振り返っていかがでしょうか
僕は2ヶ月間チームに合流できなくて青森のチームに合流させてもらって、それで帰ってきて一週間足らずでこの大会に入ったんですけど、そういった中でもみんなでコミュニケーションを取ってやろうっていうのをすごい感じていて、自分の中で合わせがうまくいかなかったりとか、なかなかチームで合わないときもあったんですけどそれが1日目の1試合目は、僕がミスが多くて、チームもなかなか来なくてそれがすごい申し訳ないなと思って、きょうのゲームは1試合目しっかり入ろうと思っていたので、そしたら良い流れがどんどんできたし、みんながうまく合わせてくれる部分もあったし、みんなに助けられて。僕1人のチームじゃないので。すごく助けてもらっているなというのを感じます。
――新しく入学した1年生の津田選手と宮本選手と一緒に試合に出ることが多いと思いますが、連係はどうですか
1年生2人はすごく能力も高いし、バスケットに関してもプレーの幅が広いので、どんどん色んなことに挑戦させたいなと思っていて、僕が1年生で入ってきたときもそうなんですけど、4年生ってやっぱり支えになるというか、そういった存在であったので、僕や富田や濱田など、ずっと一緒に出るメンバーだと思うので、それに加えて1年生がバックアップしてどんどん出てきてくれると思うので、やりやすい環境を4年生が作っていかなければならないし、あいつらはもう何も考えることなく、思いっきりプレーしてもらえれば、あいつらの良さが出ると思うし、そこはもう本当に自信を持ってプレーしてもらいたいです。やりにくいとかは全くないです。僕たちも期待しているし、これからどんどん成長していってほしいな、と思います。
――青森ワッツで特別指定選手としてプレーして得られたものはありましたか
僕にとっては全てが吸収できるというか、貴重な経験だなという風に考えていて、僕なんかはあまり上手ではないのに、ああやってプロチームに呼ばれて合流させてもらって、試合にもたくさん出させてもらったんですけど、そういった経験というのは自分の中でも本当に自信になったし、プロでやって、こっちに戻ってきたからこそ余裕もたくさん出てきて外国人選手とプレーする機会もありましたし、全く僕を知らないチームに合流するわけですから、アピールする部分だったりとか自分の良さを改めて感じて、チームとして必要になるっていうのは、ワセダに帰ってきてもすごく大事なことだと思うので、すごく良い影響を与えてもらったし、僕自身がワセダに帰ってきて与えられたらな、と思いました。
――来週の優勝決定戦に向けて意気込みをお願いします
来週はもう1試合しかないので、しかも青学大は新人戦で僕たちの代で優勝しているチームなので、僕らよりも格上のチームだと思うんですけど、気負いすることなく一生懸命にプレーすることが大事だと思いますし、勝ち負け以上にチームとしてやるべきこと、僕たちが気持ちを切らさないでずっとプレーし続けることも大事ですし、もちろん勝ちを目指して良いゲームができればな、と思います。