ディフェンス振るわず…痛い連敗

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)11節のこの日、早大は専大との試合に臨んだ。前日の筑波大戦で大敗してしまった中、しっかりと切り替えて勝利をものにしたいところであったが、専大のアグレッシブな攻撃にディフェンスが対処できずファウルがかさみどんどん点差は広がっていく。オフェンスでは一定の成果を見せたものの得意のディフェンスが機能しなかった代償は大きく65-82で敗戦した。

 前回の対戦から大きくメンバーを変えてきた専大。そのプレースタイルも大きく変わっていた。アップテンポなオールコートゲームで打ち合いとなり、早大はG森井健太主将(スポ4=京都・洛南)とG森定隼吾(商3=岡山・倉敷青陵)を中心にゲームを作っていき速攻を出したが、C小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)が「リバウンドの部分が目立ってしまった」と語ったように、留学生を擁する相手にリバウンドを支配され大きくリードを許す。第2クオーター(Q)には対留学生ディフェンスの要の小室が3ファウル目を取られるなどファウルトラブルにも苦しみ前半を27-43で終えた。

南木は速攻で貢献する

 第3Q、G南木俊樹(社4=東京・早実)のスリーポイントなど連続10得点で一気に点差を縮め流れに乗るかと思われたが、「ドライブに対して個々で守り切れなかった」というF中谷誠人(商3=東京・早実)の言葉通り、ファウルを連発してしまう。特に盛實海翔(専大)のペネトレイトに対応できず、このQだけで相手にフリースローを16本与えてしまった。最終Q、意地を見せたい早大だったが最後までディフェンスを修正することができず、最終スコア65-82で連敗を喫した。

チームを操る司令塔森井

 「笛にすぐにアジャストできなかった」(中谷)と振り返ったように、ファウルトラブルが一つ苦しんだ要因であることは間違いないだろう。ただ一方で小室が「練習してきたシュートが打てない場面があった」と述べた通り、シュートセレクションの点で普段のような思い切りが見られなかったことが流れをつかみきれなかった要因としてあったとも考えられる。この敗戦で勝敗が五分となってしまったが、もう一度原点に立ち返り、堅いディフェンスから流れを作るバスケットを披露してもらいたい。

(記事 秋間勇人、写真 下長根沙羅)

第93回関東大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

19 19 19 65
専大 27 16 19 20 82
◇早大スターティングメンバー◇
G#18 森井健太主将(スポ4=京都・洛南)
G#15 森定隼吾(商3=岡山・倉敷青陵)
C#26 富田頼(スポ3=京都・洛南)
F#27 濱田健太(社3=福岡第一)
C#41 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  富田頼:11得点
リバウンド  富田頼:16リバウンド
アシスト  森井健太主将:4アシスト
コメント

F中谷誠人(商3=東京・早実)

――きょうの試合を振り返って

きょうはゲームプランとしてはオフェンスで前回ゾーンディフェンスで苦しめられたのでそこに対してスペースを見て逆サイドに展開するなどをチームで意識していて、そのオフェンスの方は良かったんですけど、ディフェンスの方で、課題となっているディフェンスリバウンドを取り切る所であったり、1対1を個々で守り切るということができなくて、点は取れたんですが失点が増えすぎてしまい、ゲームプランは上手くいかない状況になってしまいました

――前回の対戦に比べ、インサイドよりもドライブに苦しんだ印象です

留学生に対してはダブルチームにいってしっかりトラップにかけることに成功して失点を防ぐことができたんですけど、盛實(海翔、専大)選手の所で個々で守り切れなくて周りが助けるという形にしたんですけれど、どうしてもチームディフェンスの中でローテーションが上手くいかなくて、ファウルを与えて失点を重ねてしまいました。他の大学にもそういう選手はいるので、まず1対1をしっかり守りながら、ローテーションして助けることを意識していきたいです。

――インサイドのファウルトラブルがあった中、ファウルなしで守り切ることへの意識は

一応4人でタイムシェアをする中ではファウルは気を付けなければいけないんですが、きょうの試合は審判に対するアジャストが遅れてしまってどうしても前半がファウルが重なってしまいました。しっかり意識はあったんですけど、次の試合からは審判にしっかりアジャストしてファウルトラブルを避けられるようにしたいです。

――具体的にアジャストできなかったのはどの部分ですか

ポストディフェンスの際にどうしても腕で押しているという認識をされてしまったんですけど、普段の試合ではあまり吹かれないところを吹かれてしまって小室がファウルを2回取られてしまって早い段階で3ファウルになってしまいました。1回目に吹かれた段階でしっかりアジャストして腕をハンズアップするなど対応できていればよかったのかなと思います。

――個人としての役割は

チームで求められているのは、4番ポジションとしてインサイドでディフェンスリバウンドと1対1を守り切ることなんですけど、そこがまだ課題なので、リーグ戦を通してしっかりその点を改善して、あとはチームの泥臭い所で貢献していきたいと思います。

――来週の大東戦への意気込みをお願いします

大東大もインサイドに強い選手がそろっているので、しっかり5番ポジションのの補佐としてしっかりインサイドでディフェンスリバウンドを取って、チームではディフェンスしっかり守り切って、いつものワセダの形にしていけるように頑張っていきたいと思います。

C小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

ファウルのところで、1周目の明治戦の時に5ファウルになってしまって、きょうも1ピリだけで3つくらいしちゃって。スタートで出させていただいてるっていうことに責任を持って、自分がスタートで出させていただいている意味をしっかり考えてまだプレーできていないところが、そういう簡単なファウルにつながってしまうと思うので、そこの意識を変えなければいけないと思います。

――チーム全体としてもファウルが多かったと思いますが、きょうのディフェンスに関しては

昨日の筑波戦もだったんですけど、自分たちは小さいというのと、相手は大きくて跳べる選手が多いっていうのを全員が理解した上でリバウンドとかルーズボールを取られてしまうっていうのは、(試合の)入りから全力でやらなきゃいけないっていうのは言われてて、分かってるんですけどできていないので。できていないとやっぱり能力の差があって勝てないと思うので、ディフェンス云々というよりリバウンドのところがきょうは目立ったと思います。

――フィリップ選手(アブ フィリップ、専大)への守り方としてはいかがでしたか

フィリップ選手がローポストでボールを持ったらダブルチームを仕掛けるっていう作戦だったんですけど、そこのコミュニケーションミスもありましたし、ディレクションをかける時にファウルになったっていうのがあって、そこのアジャストもできていなかったので。そこで僕と岡野さん(佑紀、スポ3=愛知・千種)が同じファウルをしてしまいました。

――きょうのオフェンスはいかがでしたか

個人としては、ドライブインだったりゴール下のプレーっていうのは、これまでの試合より慣れてきたというか、多少は点につなげられた部分があったと思います。でもスリーポイントのところで、せっかくノーマークで持たせていただいているところが何本もあったのに、そこを決めきれなかったっていうのはやっぱり・・・。そこを決めていれば流れに乗れたっていうのがあったので悔やむところです。

――きょうはチームとして攻めづらさなどはあったのでしょうか

前回の専大戦よりは、切り崩して攻められたんですけど、シュートセレクションの部分で、自分たちが練習してきたシュートが打てない時間帯が多くあって、そこでやっぱり点が取れなくて、相手には点を取られるっていうのでこういう結果になってしまったと思います。

――次の大東大戦への意気込みをお願いします

留学生の選手がまだケガをしているので出るか出ないかが分からないんですけど、それと関係なく、自分たちのやることはハードなディフェンスからリバウンドをしっかり取り切ること、そこがまず第一段階で、そこから速い展開にもっていくのが自分たちのスタイルなので、そこを徹底できるように。自分はスタートのセンターで出させていただいているので、体を張って必ず勝ちたいと思います。