本格的なシーズンの幕開けだ。早大はこの日関東大学選手権(トーナメント)の初日を迎えた。昨年は4位に食い込み躍進を見せたこの大会。ことしの初戦の相手は日体大となった。関東大学2部リーグ所属の日体大に対し、早大は1部所属。優位が予想される1戦であったものの前半から苦戦を強いられる。高さのある相手のタフなディフェンスに苦しみインサイドの攻防で圧倒されてしまい22-42と大差で試合を折り返す。後半は息を吹き返し反撃するものの、相手のスーパーショットなどもありあと一歩追いつくことが出来ず。最終スコア66-72でまさかの初戦敗退を喫した。
昨年のトーナメントでは初戦で苦戦を強いられた早大。ことしも同様に第一クオーター(Q)から苦しい時間が続く。ゴール下のオフェンスを中心に流れを作る相手に対ししっかりと対応したいところであったが、圧倒的な高さの前に手を焼いてしまう。早大はF濱田健太(社3=福岡第一)のスリーポイントやG森井健太主将(スポ4=京都・洛南)のドライブで対抗を図るものの、なかなかインサイドで得点を稼げない。第2Qになると完全にリバウンドを支配され、セカンドチャンスからの失点、さらにはガード陣のミスも増えターンオーバーからの速攻での失点など嫌な形でリードを広げられる。攻撃面でも外のシュートに偏ってしまい、それを決めきることが出来ず。前半を22-42というスコアで折り返す。
スリーが絶好調だった濱田
そんな中迎えた後半、勢いのあるディフェンスが戻ってくる。森井が2本の速攻を沈め波に乗ると、濱田がこの日5本目のスリーポイントをヒット。たった2分間で点差を8点詰めるとその後も猛追を見せる。すると第3Q残り1分半、ここまで苦しみ続けていたC富田頼(スポ3=京都・洛南)がバスケットカウントを獲得。フリースローもきっちり沈めついに点差を1桁とした。しかしこの後のディフェンス24秒バイオレーションのブザーと同時にロングスリーを決められると、さらに第3Q終了のブザーと同時にスリーを沈められる。それでも第4Qも粘り強く反撃。G石原卓(社4=東京・京北)が勝負所でスリーポイントやバスケットカウントを決めるなど残り30秒にしてついに2点差。だがその後のディフェンスでファウルを犯すと相手がきっちり2本フリースローを沈める。ここで力尽きた早大は66-72で敗戦。あまりにも早く大会から姿を消すこととなった。
石原は敗戦に悔しさをにじませる
優勝という目標を掲げた早大にとって、初戦敗退という結果はまさに悪夢。受け入れることの難しい事実だろう。それでも長いシーズンは始まったばかり。この結果と向き合い、見つけた課題を消化していくことが大切だろう。この試合では特に、試合の中での波の大きさという部分が顕著に表れてしまったと言える。選手たちがこの屈辱を力に変え、前に進んでいく姿を、来たる関東大学新人戦、そして早慶戦の舞台で見せてくれることを期待したい。
(記事 秋間勇人、写真 加藤佑紀乃、下長根沙羅)
第66回関東大学選手権 | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
13 | 9 | 18 | 26 | 66 |
日体大 | 19 | 23 | 12 | 18 | 72 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#18 森井健太主将(スポ4=京都・洛南) G#7 石原卓(社4=東京・京北) C#26 富田頼(スポ3=京都・洛南) F#27 濱田健太(社3=福岡第一) C#41 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院) |