初日を終え1勝1敗で迎えた東京六大学リーグ戦2日目。この日は東大、立大と対戦した。初戦の東大戦では、思い通りの試合展開とはいかなかったが、多くの選手を使い分けながら勝利を収めた。続く立大戦では序盤から早大の持ち味を発揮し、大型1年生ルーキーの活躍もあり大差で勝利。これで通算成績を3勝1敗とした。
第1試合の東大戦は、下級生中心のメンバー構成で試合に臨んだ。序盤はリバウンドを拾いきれず、イージーシュートのミスが目立つなど早大の選手たちに硬さが見られ、リードを許す苦しい展開となった。第1クオーター(Q)終盤からようやく足を使った早大らしい激しいディフェンスが機能し始めて逆転に成功した。第2Qに入ると試合を支配し、徐々にリードを広げ、41-23で前半を終えた。後半の立ち上がり、チームを引っ張ったのはベンチスタートのF北代智樹副将(社4=東京・早実)。頼れる副将は積極的にゴール下に飛び込むなど力強いプレーを見せ、着実に点差を離していった。試合の終盤、足が止まり始めた相手に対し、前からプレッシャーをかけるディフェンスでボールを奪い、1年生ルーキーのF三島大河(文1=神奈川・桐光学園)が立て続けに速攻を決めるなど活躍した。最後まで試合を支配した早大は最終スコア88-42で勝利を飾った。
三島は2桁得点の活躍を見せた
第2試合の立大戦、大型ルーキーがチームを引っ張った。高校時代から数々の大舞台での経験を重ねてきたC小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)は、スタメンで出場すると堂々としたプレーを見せる。「自分たちのディフェンスから速い攻めをすることを確認して、気合を入れなおした」と語るように、チームは激しいディフェンスからの速い展開で、小室のゴール下、G長谷川暢(スポ3=秋田・能代工)のスリーポイントシュートなどで得点を重ねた。その後もディフェンスの手を緩めることなく、攻守にわたって立大を圧倒、115-67で完勝し通算成績を3勝1敗とした。
今シーズン早大のインサイドの柱となるC富田頼(スポ2=京都・洛南)
大型ルーキーが期待通りの活躍を見せたこの日の試合。点差だけ見れば完勝だったかもしれないが、セットオフェンスが停滞する場面が見受けられるなどチームとしての課題も見つかった。最終日となる明日の対戦相手は、ここまで全勝の明大。勝てば優勝が近づく重要な一戦だ。絶好のシーズンのスタートとするためにも、早大らしさを発揮して勝利を掴んでほしいところだ。
(記事 吉田寛人、写真 秋間勇人)
第13回東京六大学リーグ戦 | |||||
---|---|---|---|---|---|
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
19 | 22 | 25 | 22 | 88 |
東大 | 16 | 7 | 8 | 11 | 42 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#12 中野諭(人3=長崎西) F#26 中谷誠人(商3=東京・早実) G#67 曽我亮太(商3=滋賀・光泉) F#17 髙阪俊輔(社2=東京・早実) C#35 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院) |
第13回東京六大学リーグ戦 | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
27 | 20 | 32 | 36 | 115 |
立大 | 14 | 20 | 22 | 11 | 67 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#7 石原卓(社4=東京・京北) C#26 富田頼(スポ3=京都・洛南) F#27 濱田健太(社3=福岡第一) F#39 桑田裕平(商2=京都・洛南) C#35 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院) |
コメント
小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)
――ワセダへの入学を決めた理由を教えて下さい
文武両道を極めることができる点と、1部に上がった昨年度、リーグ戦や関東のトーナメントで成績を残していてすごくいいチームだなと感じたからです。
――きょうの試合を振り返っていただけますか
1試合目は、出だしの部分でもっとハードにディフェンスをしないと流れが良くならず、レベルの高いチームには勝てないので、その部分をもっと意識しなければいけないなと感じました。個人的には、まだまだ大学のバスケットに慣れていないので、早く慣れて少しでもチームに貢献できるように頑張りたいと思います。2試合目は、自分たちのディフェンスから速い攻めをすることを確認して、気合を入れなおしたことで、いい試合の入り方ができて勝ちきれたと思います。
――ご自身の求められている役割はなんですか
自分はセンターポジションなので、とにかく体を張ってディフェンスをすることと、オフェンスになったら先頭をきって走って、よりゴール下に近いところでシュートを決めることです。
――きょうの試合で個人的な課題は見つかりましたか
ゴール下のイージーシュートなど、決めなければいけないシュートを決めきれなかったので、精度を磨くことと、もっとフィジカルをつけて関東1部でも活躍できるように頑張っていきたいと思います。
――最後に明日の明大戦に向けて意気込みを聞かせて下さい
自分たちのやるべきことを40分間やり続ければ勝ちにつながってくると思うので、まずは入りから自分たちのバスケットをすること意識していきたいです。
F三島大河(文1=神奈川・桐光学園)
――1試合目の自分のプレーを振り返って
とても緊張してしまいましたが、せっかくプレータイムをもらったので、出し切ろうと思って頑張りました。
――大学と高校までとの違いは感じましたか
当たりが違うので、当たる分体力が削られるじゃないですか。だから高校の時よりもちょっとしか出ていなくても息が上がって疲れたなという感じです。
――ワセダを選んだ理由は
自分は指定校なんですけど、社会科の教員になりたいので文学部に行きたくて、世界史が好きなので、それで取れた文学部がワセダで、大学はそれで選びました。でもバスケットをやるかは結構悩んだんですけど、先輩がいらっしゃって、その人がここで4年やったらすごくいいものを得られるよというアドバイスをくれて、ちょっと怖かったり不安な部分があったんですけど、頑張りたいなと思って入部しました。
――自分のプレーの持ち味は
僕は特に特徴のある選手ではないんですけど、高校の時から気持ちを見せるプレーとか、周りの人に伝わるようなプレーを持ち味としているので、大学でもそういう風にやっていけたらと思います。
――ワセダでどんな4年間を過ごしていきたいですか
高校の時もそうだったんですけど、バスケ一辺倒ではなくて、大学生として色んなことがあると思うんですけど、まだ分かりませんけど(笑)。部活も勉強もそうですし、大学生の楽しい部分とかも全部楽しんでいきたいなと思います。