要所でディフェンス光り、接戦を制する

男子バスケットボール

 関東大学新人戦(新人戦)、おとといの初戦に快勝した早大はこの日、駒大との2回戦に臨んだ。「オフェンスリバウンドがすごく強いというのはずっと言われていた」(G長谷川暢、スポ2=秋田・能代工)と振り返ったように、前半はゴール下の争いで苦戦を強いられビハインドで折り返す。第3Qも巻き返しとはならず、ビハインドを負ったまま最終Qへ。それでも勝負所の第4Q、ディフェンスから流れをつかみ逆転。見事準々決勝進出を決めた。

 試合開始直後、早大はC岡野佑紀(スポ2=愛知・千種)とF濱田健太(社2=福岡第一)の連続スリーポイントで良い滑り出しを見せるかと思われた。しかし、その後はなかなかシュートが決まらず差を広げられない。すると駒大が反撃を開始。オフェンスリバウンドを拾われセカンドチャンスから失点すると、試合の主導権を握られる。それでも早大は点差が大きくなる前になんとか食らいつき、前半を1点ビハインドで終えた。

チームトップの得点をマークした濱田

 第3Qは、F桑田裕平(商1=京都・洛南)のドライブで第1Q以来のリードを奪ったものの、フリースローのチャンスをなかなか生かすことができない。その間に相手にまたしてもリードを許してしまう。3点差を背負って始まった第4Q、開始直後に相手に2本のバスケットカウントを決められたものの、ここから早大が圧巻のパフォーマンスで追い上げる。強烈なオールコートディフェンスで失点を止めると、オフェンスでも反撃開始。残り6分でついにG森定隼吾(商2=岡山・倉敷青陵)のスティールからの速攻で同点に追いつくと、濱田が同点から連続スリーポイントを沈め、完全に流れを引き寄せた。これで得たリードをしっかり守りきり、最終スコア70-61で早大が接戦を制した。

インサイドで躍動を見せた岡野

 試合後、岡野が「相手は6点差以上にすることが出来なかったが、自分たちはしっかり8点突き放せたことが良かった。」と振り返ったように、要所で失点を食い止めたディフェンスの粘り強さがきょうの勝因と言えるだろう。このようなゲームを制したことは、選手たちにとっても自信となったに違いない。あすの試合も持ち味を発揮し、勝利をつかむことが期待される。

(記事 秋間勇人、写真 橘高安津子)

第56回関東大学新人戦 6月9日(vs駒大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

19 13 15 23 70
駒大 21 12 17 11 61
◇早大スターティングメンバー◇
G#15 森定隼吾(商2=岡山・倉敷青陵)
G#13 長谷川暢(スポ2=秋田・能代工)
F#27 濱田健太(社2=福岡第一)
F#39 桑田裕平(商1=京都・洛南)
C#35 岡野佑紀(スポ2=愛知・千種)
コメント

G長谷川暢(スポ2=秋田・能代工)

――きょうのゲームは接戦となりましたが振り返っていかがでしたか

ずっと言われていたんですけど、相手はオフェンスリバウンドがすごく強いと言われていて、その中でも前半はどうしてもそこにアジャストできなかったかなという部分がありました。でも最後は自分たちのリズムになって勝ち切れたというのは収穫だと思います。

――この試合で良かった部分はありましたか

チームとしてディフェンスが最初から機能していて、前からプレッシャーをかけて、上三人が頑張っていたかなという所と、最後の最後リバウンドを、サイズの大きい人たちが頑張れたというのも僕たちの中で収穫であると思うし、最後まとまって、絶対に諦めないぞという気持ちを、森定(隼吾、商2=岡山・倉敷青陵)キャプテンを中心に声をかけてくれたことは良かったと思います。

――フリースローを落としてしまう場面が多くありましたがどう思いますか

フリースローはノーマークで打てるチャンスなので、何をやっても外れてしまう時は外れますし、気持ちのいいときは決められたりするんですけど、きょうは絶対欲しいゲームでしたし、決まっていれば余裕のあるゲームが出来たと思うので、フリースローを決め切れたらもっと良いチームになれるかなと思います。

――早大のピックからの展開に対して相手が上手く対応している印象がありましたがいかがでしたか

前半僕の所ではドライブできて点数に絡めていたんですけど、最後の方読まれてきて、そういったときに濱田(健太、社2=福岡第一)のスリーポイントにだったり、合わせが生まれてきたのは良かったかなと思うんですけど、ピックをどうにかして僕たちのリズムでアタックできれば、次とか多分中大とかになると思うんですけど、そういったチームにも向かっていけると思うし、やっぱりリングに向かうということを忘れないようにして、外回りだけじゃなくて、アタックできるためのピックアンドロールが必要だと思うので、もう少し上手にやっていきたいですね。

――第4Qではタイムアウト後に良い流れが生まれましたが、そこではどんなことを話されましたか

今までやってきたことをやろうっていったことがあって、やっぱりリバウンドをどうしてもやられていましたし、ディフェンスももうちょっとプレッシャーをかけてターンオーバーを誘発させようというのを監督から言われて、その後はガツガツ行くことが出来たし、何より最後まで絶対に諦めるなっていう声がみんなから出ていたし、ここは基本に戻ってファウルをしないでしっかり守り切ろうと言っていました。

――マッチアップが高校で同じガードとしてプレーしていた選手の場面もありましたがいかがでしたか

そうですね、あまり自分の中で意識しないでやったんですけど、あいつ自身も上手になってたと思うし、すごく楽しみだったので、絶対負けたくないなって気持ちはもちろんあったので、とりあえずチームが勝てて良かったです。でも、1対1の対決としたらやられたのかな、というのはあったので僕もまだまだ成長しなきゃなと思いました。

――あす以降への意気込みをお願いします

僕たちがチームとして目指しているのはきょねん先輩たちが連れて行ってくれた決勝の舞台で優勝するということなので、しっかり一戦一戦見ながら、きょうみたいな危ないゲームをしていると足元をすくわれちゃうと思うので、全力を尽くして頑張っていきたいです。