東海大に惜敗し4位で幕を閉じる

男子バスケットボール

関東大学選手権(トーナメント)の最終日となったこの日。早大は前日の筑波大戦で敗戦し、3位決定戦へと回った。相手は昨年の同大会で優勝した東海大。関東大学1部リーグ(リーグ戦)の覇者でもある。試合は序盤から相手のスピードや大きさに苦戦を強いられ、第1Qはわずか7得点にとどまってしまう。しかしその後は調子を取り戻し、強豪相手に引けを取らない試合運びを見せた。最終QにはG森井健太(スポ3=京都・洛南)がこのピリオドだけで5本の3Pシュートを全て決め、満員の会場を大きく沸かせた。惜しくも6点差で及ばなかったものの、大健闘の4位で今大会の幕を閉じた。

前日の準決勝で、筑波大を相手に100点ゲームをやられてしまった早大。わずか1日で気持ちを切り替え、3位決定戦に臨まなければならなかった。立ち上がりは相手のスピードにディフェンスがなかなか追いつかず、簡単にシュートを決められてしまう。またオフェンスでもシュートが入らない時間帯が続き、高さのある相手に対してリバウンドでも苦戦する。結局7点しか奪えずに第1Qを終えてしまった。第2Qは立ち上がりから立て続けにファウルが重なるが、次第に早大らしいディフェンスでリズムをつかみ始める。オフェンスでも森井やG石原卓(社3=東京・京北)の3Pシュートなどで流れに乗り、徐々に早大らしさを発揮した。

身長のある相手に対しても鋭いドライブを決めた石原

後半に入ってもなお得点を積み重ねた早大であったが、相手も一歩も譲らない。それでもF新川敬大(スポ3=東京・京北)やC富田頼(スポ2=京都・洛南)の得点などで食らいつき、走り負けないディフェンスで何とか相手を抑えようとする。しかし相手の勢いは止まらず、47-62で第3Qを終えた。そして最終Q。次に控える決勝に向けて観客も満員に近づく中で、森井が魅せた。15点ビハインドで迎えた残り5分に3Pシュートを決めると、そこから立て続けに4本の3Pシュートを沈め、会場からは大きな歓声が上がった。早大はこのピリオドだけで35点を挙げ東海大を追い詰めたが、惜しくも82-88で及ばず。しかし価値あるベスト4という結果で今大会の幕を閉じた。

5連続の3Pシュートで会場を沸かせた森井

目標のベスト4を達成した早大。しかし選手たちはさらに高い目標を持って今後の大会や試合に挑む。この大会中に見つかった課題や収穫をいかして、この先の目標に向かって進み続ける。

(記事 橘高安津子、写真 黒田菜々子)

表彰式後の選手たち

第65回関東大学選手権 5月8日(vs東海大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 22 35 82
東海大 18 16 28 26 88
◇早大スターティングメンバー◇
G#7 石原卓(社3=東京・京北)
G#21 南木俊樹(社3=東京・早実)
SF#8 新川敬大(スポ3=東京・京北)
F#27 濱田健太(スポ2=福岡第一)
C#38 宮脇隼人(スポ4=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  森井健太:21得点
リバウンド  伊藤諄哉、富田頼:3リバウンド
アシスト  石原卓:1アシスト
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コメント

G森井健太(スポ3=京都・洛南)

――課題の一つとして挙げられていた立ち上がりに関してはいかがでしょうか

最初は東海大という相手だったので当たりの強さに負けている部分があったと思います。きのうの筑波大戦もそうだったんですけど、自分たちより大きかったり当たりの強かったりするチームに対しての出だしがこれからの課題かなと思いました。きのうよりは良かったんですけど、全体としては良くなかったなと思います。

――スピードや高さがある相手選手に対してどのように対応していきましたか

東海大に対してしっかりと平面でも上でも守れる状況で、いままでだとそこで手詰まりだったんですけどきょうはしっかりと対応できたと思います。

――ディフェンスに関しては良い印象でしょうか

ディフェンスに関してはしっかりと守れている部分が多かったので、そこは自信になったのでこれからも継続してやっていきたいと思います。

――最後まで粘り強いプレーが目立ちましたが、振り返っていかがでしょうか

きのうとはまた違ってメンタル面でしっかりと我慢できた試合だったなと思います。我慢して最後まで粘り強く戦えたことはリーグ戦にもつながるし、でも負けてしまったので何が足りなかったのかを一人一人考えて夏までにしっかりと修正していけば良い結果が出ると思います。

――最終ピリオドでは連続スリーポイントシュートを決めて会場も盛り上がりました。振り返っていかがでしょうか

やっていて素直に楽しかったというのもそうですし、練習の成果が出たかなと。きょねんから外のシュートが苦手というのが自分自身も周りも思っていて、その中でしっかりとオフシーズンから通して練習できたのでそれが実になった試合だったと思います。

――トーナメントを通して難しい接戦の中で意識したプレーは

交代で出てくる場面が多いのでチームの流れが悪い時に自分のプレーをしてチームを盛り上げていこうと思ってはいます。

――トーナメントを通して

チームとしてベスト4というのが目標で、その目標をしっかり達成できたのは良かったと思います。ただ、これからもっと上を目指してやっていかなきゃならないなと思ったので、頑張っていきたいです。

――トーナメントを踏まえた上でどのようなシーズンにしていきたいですか

ことしの目標というのがインカレ優勝なので、それに向けてまずリーグ戦をしっかりと戦って準備した上で日本一を目指してやっていきたいと思います。