京王電鉄杯が開幕!下級生の活躍もあり初日は2連勝

男子バスケットボール

 10チームの頂点を競う今大会。早大は一か月後に控える関東大学選手権(トーナメント)に向けて、弾みをつけたいところだ。初日のこの日は中大、東大との対戦に臨んだ。中大戦では序盤の接戦から一歩リードした早大が、第4Qだけで32得点を挙げ90-65と快勝を収める。続く東大戦ではシュートが決まらず苦戦するも、それぞれの選手が自分の持ち味を発揮し、82-53で勝利。グループリーグの上位通過に向けて2連勝と、良い滑り出しを見せた。

 初戦の中大戦では課題とするリバウンドやルーズボールで苦戦してしまい、序盤から接戦を強いられる。しかし第2Qの立ち上がり、先発起用のC富田頼(スポ2=京都・洛南)やG長谷川暢(スポ2=秋田・能代工)らのシュートを含む連続13ポイントで一気にリードする。しかし第3Qでは互いにファウルの数が重なり、終盤でフリースローの打ち合いに。8点差まで縮められてしまい迎えた最終第4Q。ケガから復帰を果たしたC岡野佑紀(スポ2=愛知・千種)が、いきなりバスケットカウントを決め勢いに乗る。その後も連続ポイントなどで点差をつけ、このQだけで32点の大量得点を挙げた。また、「ディフェンスでもう少し走って僕たちの良さを出そうという話をした。」(長谷川)と語るように、オフェンスで勢いに乗る中でも、しっかりと相手にプレッシャーをかけるディフェンスで不用意な失点を防いだ。最終スコアを90-65として初戦に勝利した。

メンバーに定着しつつあるG森定隼吾(商2=岡山・倉敷青陵)。この試合でも勢いのあるプレーを見せた

 続く東大戦では先日の東京六大学リーグ戦で対戦した時と同様に、下級生を中心としたチーム編成で臨んだ。立ち上がり、シュートが入らず苦しい展開が続く。ディフェンスでも流れがつかめずに相手に勢いを与えてしまい、第1Qをわずか1点のリードで終える。第2Qでは相手のファウルから立て続けにフリースローを獲得し、徐々にその点差を離すと38-29で前半を終えた。持ち前のディフェンスから流れを持っていきたい早大は、コート内での声を増やすよう意識した。すると、「全体的にディフェンスが良くなって、ブレイクが出るようになってきた。」(G山内大樹、教2=東京・京北)と語るように、速攻などで相手のディフェンスを切り崩す場面が増えた。その後はシュートの調子も取り戻し、最後までリードを広げ続けた早大が82-53で勝利した。

冷静なプレーでチームを率いたF北代智樹(社3=東京・早実)

 初日を2連勝とし、グループリーグ上位通過へ向けて好発進した早大。下級生の活躍ぶりからは今後も目が離せない。次は先日も戦った法大、そして強豪・青学大との対戦に臨む。

(記事 橘高安津子、写真 秋間勇人)

第32回京王電鉄杯 4月9日(vs中大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

17 18 23 32 90
中大 16 13 21 15 65
◇早大スターティングメンバー◇
G#11 河合祥樹(スポ4=京都・洛南)
SG#21 南木俊樹(社3=東京・早実)
SF#8 新川敬大(スポ3=東京・京北)
F#27 濱田健太(社2=福岡第一)
C#26 富田頼(スポ2=京都・洛南)
第32回京王電鉄杯 4月9日(vs東大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

20 18 20 24 82
東大 19 10 13 11 53
◇早大スターティングメンバー◇
G#5 山内大樹(教2=東京・京北)
F#20 北代智樹(社3=東京・早実)
F#50 橋本悠平(教3=東京・早実)
F#88 菅祐史(スポ2=京都・洛南)
C#34 桑田裕平(商1=京都・洛南)
コメント

長谷川暢(スポ2=秋田・能代工)

――この大会ではチームとしてどういった部分を意識して臨まれていますか

新チームになってから六大学リーグと京王電鉄杯は、チームとしての方向性やこのチームでどういうバスケットをするかということと、誰と誰の連携が合うのかということを見いだせたらいいかなと思っています。

――初戦の中大戦は振り返っていかがでしたか

シュートが入らなくて重たいゲームでした。強気なプレーをしてファールが混んできたときにフリースローを貰ったのですが、しっかりそういう所を決め切れなかったというのは課題だと思いました。でも「こういったゲームもあるよ」っていう話もみんなでしていて、その中で自分たちがディフェンスから走っているときはすごく流れが良かったりしましたし、こういった重たいゲームでもしっかり我慢して勝つことができたというのは大きな収穫だと思います。

――ご自身のプレーについてはいかがでしたか

昨シーズンは全く試合に絡むことができなかったのですが、こうやって出場機会を与えられたときに、僕の持ち味だと思っているディフェンスからチームを勢いづけたいと思っています。そういう意味ではきょうは良いディフェンスもできましたし、そこからレイアップやバスケットカウントにもつなげられたので、結構良かったのではないかなと思います。

――後半からディフェンスが激しさを増したように思いましたが、何か指示はありましたか

とにかく自分たちの力で状況を打破しようという話をしました。ディフェンスでもう少し僕たちの良さを出そうとしたときに、みんなが上手くディフェンスをアジャストしてくれて、どんどんプレッシャーをかけようという話になりました。

――2試合目は外から見ていて思ったことはありますか

最初の方はディフェンスから良い流れができていたと思います。でもサイズがない分リバウンドとかを取られてしまうと、どうしても東大のような頑張るチームには得点を重ねられてしまうので、僕たちが放しきれないゲームになってしまったのだと思います。リバウンドやルーズボールがカギだなと思いましたし、オフェンスの選択もあまり良くなかったところを改善できたらなと思いました。

――次週は強豪の青学大との対戦もありますが、どのようなことに意識して臨みたいですか

今シーズンは僕たちも1部でやるということで、そういう強い相手にも向かっていかなければならないと思います。僕自身としては試合に出られたら強いチームとできることを最高に楽しんでプレーしたいと思いますし、ワセダのバスケットが通用するかどうかを試すところだと思うので、頑張っていきたいです。

G山内大樹(教2=東京・京北)

――きょうの試合を振り返って

Aチームに入れる最後のチャンスということだったので、何としても滑り込みたくて必死に出し切った感じです。

――前回の東大戦よりも苦戦していた印象でしたが

全体的に向こうも僕らも身長は小さかったのですが、セカンドプレーが全然できなくてリバウンドを取られてしまったので、得点を許してしまったのだと思います。

――逆に良かったことはありますか

前半の内容はあまり良くなかったですけど、ハーフタイムにアシスタントコーチの方とか自分たちで話し合って、3Qからはコート内で喋るようになりました。そこから全体的にディフェンスが良くなって、ブレイクが出るようになってきたので、そういう意味では後半は良かったです。

――この大会が終わればいよいよトーナメントや新人戦が始まりますが、どのように意気込んでいますか

まず先にあるのがトーナメントなので、まだメンバーも確定していないですしこれからの練習や練習試合などで必死にやってメンバー入りしたいです。新人戦も視野に入れているのですが僕はきょねんケガで出ていないので、何とか新人戦の方にもメンバー入りしたいです。