完璧なゲームメイクで猛反撃!1部昇格へ望みをつなげる

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦入れ替え戦初戦の黒星から一夜明けたきょう、法大との第2戦に挑んだ。後がない早大は出だしから勢いを爆発させ、試合の主導権を独占。前半だけで30点差をつけ、優位な状態で試合を折り返す。後半も終始集中力を切らすことなくゲームを進め、気付けばスコアは83-45の大勝。ことしの強みである粘り強さを武器に、1部昇格に向け第3戦へ臨む。

 「自分たちのバスケができた」(SF澁田貴大、スポ3=東京・京北)と語るように、完璧な滑り出しを見せた。全員がディフェンスリバウンドへの強い意識を持ち、テンポよく試合を進める。澁田が着実にシュートを沈めると、早大の勢いは一気に爆発。C宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)がオフェンスファウルを誘発するなど、完璧なゲームメイクは相手に一切の隙を与えない。第1クオーター(Q)だけで21-6と大差をつけ、優位な試合運びとなった。続く第2Q、早大の猛攻はさらに激しさを増す。巧みなパス回しで、G木澤義揶(スポ4=京都・洛南)、F山本純平(スポ4=福岡第一)らが得点を獲得、最上級生の意地を見せつける。45-15と差を広げ、後半のさらなるゲーム展開に期待を寄せた。

速攻の先頭を走り、リズムをつくったSG南木俊樹(社2=東京・早実)

 応援の熱がヒートアップする第3Q、G池田慶次郎主将(社4=東京・京北)が連続得点を決めるなど、早大はペースを緩めることなく一心不乱でリングに迫り続ける。獲得したフリースローは、多くの選手が確実に沈め相手の追随を許さない。試合終盤には、G森井健太(スポ2=京都・洛南)が巧妙なボール回しで数多くのアシストに貢献。「やるしかないという気持ちが強かった」(森井)と勝利への熱意を誰もが切らすことなく、83-45と圧倒的な勝利を飾った。

相手の得点源を封じ、自らも得点を挙げた宮脇

 ようやくここまで上り詰めた。残る一戦では、チーム全員が声を合わせ戦い、不屈の精神を見せつけることだろう。「相手のプレッシャーにつけこんで勝ちたい」(SF新川敬大、スポ2=東京・京北)。波に乗った早大の勢いを止めることなど誰もできない。『1部昇格』への扉はもう目の前だ。

(記事 渡部歩美、写真 黒田菜々子、橘高安津子)

第91回関東大学リーグ戦入れ替え戦 11月5日(vs法大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

21 24 19 19 83
法大 14 16 45
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎主将(社4=東京・京北)
G#7 石原卓(スポ2=東京・京北)
SF#36 澁田貴大(スポ3=東京・京北)
SF#8 新川敬大(スポ2=東京・京北)
C#38 宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  澁田貴大:13得点
リバウンド  新川敬大:11リバウンド
アシスト  石原卓:4アシスト
コメント

SF澁田貴大(スポ3=東京・京北)

――この試合を振り返っていかがですか

きのう負けて後がない状況で、相手どうこうよりも自分たちのバスケができたということでこれだけ点差が開いたのだと思います。

――きのうからどういったことを修正しましたか

いろいろ細かいことは修正したんですけど、大きくは自分たちのバスケをしようということでもう一回、リーグ戦どう戦ってきたのかをもう一回見つめ直して臨みました。

――きょうのディフェンスは理想に近いかたちだったのでしょうか

ボールマンプレッシャーもありましたし、ディナイも頑張って、ディフェンスリバウンドも全員でいっぱい取れたということは結構よかったんじゃないかと思います。

――きのうはなかなか攻め手が見つからない中で、きょうはどんなオフェンスを展開しようと臨みましたか

ピックのときの相手の対応、ディフェンスに上手く対応できたという部分と、きのうよりもファストブレイクが出たので、得点が伸びたのかなと思います。

――澁田選手自身も攻める姿勢が感じられましたが

きのう全くチームに貢献できてなかったので、シュートが決まる決まらないじゃなくてディフェンスを一生懸命やってから、持ち味である速攻だったりそういう部分でしっかりできたと思います。

――この入れ替え戦の中でのチームの雰囲気は

きのうはチーム全体暗い雰囲気になっちゃったんですけど、きょうこういういい試合ができてチームの雰囲気がいいので、あしたにつなげたいと思います。

――あしたに向けて意気込みをお願いします

本当にあしたが勝負だと思うし、きょう勝ったからと言ってまだ何も達成していないので、あしたしっかり勝って1部昇格という1つ目の目標を達成したいと思います。

SF新川敬大(スポ2=東京・京北)

――試合を振り返ってみていかがですか

1ピリと2ピリで点を離すことができて、そこで油断してはいけないという中で3ピリ目を迎えたのですが、少し気が抜けたところがあったと思うので、あしたへの不安材料にはなるのですが、きょうのようなディフェンスをして勝ちたいと思います。

――きのうからの修正点は

相手の16番の沼田(凌、法大)にリバウンドなどの自由なプレーをさせないということと、ピックから相手がダブルチームでくるのですが、そこの対応を試合前にスタッフ陣に言われました。

――リバウンドについては

一人一人ボックスアウトもできていましたし、リバウンドは取れていたと思います。

――自身の出来については

リバウンドでは貢献できていたと思うのですが、まだ取られている部分もあるので、そこはあしたに向けて修正したいと思います。あとは自分の持ち味であるスリーポイントがなかなか入っていないので、確率を上げたいと思います。

――ディフェンスで良かった点は

きのうに比べて一人一人で守ることを意識していました。きのうはダブルチームにいって相手にさばかれてノーマークができてしまうという場面が多かったので、きょうは一人一人で守って、自分のマークマンのやりたいことをやらせないという意識でいました。

――あすへの意気込みを

相手は最初に1勝して、きょうワセダが勝ったということでプレッシャーを感じていると思うので、そのプレッシャーにつけこんで勝ちたいと思います。

G森井健太(スポ2=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返って

きのうはあまりワセダらしい試合ができなかったんですけど、きょう負けたら終わりなので勝つしかないということで、チームとしていい意味で吹っ切れました。最初からディフェンス頑張って、それがいいかたちにつながったので良かったなと思います。

――きのうの敗戦からどのように気持ちを切り替えましたか

やるしかないという気持ちが強くて、試合に出たら集中して自分のできることをやろうと思って臨みました。

――きのうより出場時間が長かったですが、具体的にはどのようなことを意識してプレーしましたか

まずはガードとして自分のところからディフェンスを頑張るということを意識しました。オフェンスでは攻めの起点となることが多いので、味方が攻めやすいようなパスを出したり、自分で切り込んだり、ということを頑張ろうと思いました。

――きょうはアシストも光りましたが、プレーしてみて感触はいかがでしたか

最初はボールが手に付かない場面があったんですけど、慣れていくうちに周りも見えてきて、パスの面では良かったところもあったので、あしたにつなげていきたいです。あとは自分でシュートに持ち込むということを、あした以降もっと頑張りたいと思います。

――最後にあしたの試合に向けて意気込みをお願いします

あした勝つしかないので、チームひとつになって絶対勝ちます!