我慢強さを見せ7勝目を挙げる

男子バスケットボール

 関東大学2部リーグ戦(リーグ戦)で現在1敗と首位を守る早大。この日の第8節は立大と対戦した。上位キープのためには落とすことの許されないこの1戦。早大は前日苦しんだ立ち上がりをしっかり修正。序盤から猛烈なオフェンスを披露し第1クオーター(Q)だけで14点もの差をつける。途中苦しむ時間帯を迎えながらもディフェンス面でしっかり我慢し、最終スコア90-72で勝利。7勝目を挙げた。

 「きょうは入りから自分たちのバスケットを体現しよう」(G池田慶次郎主将、社4=東京・京北)と語ったように、早大は第1Qから素晴らしいバスケットを披露する。全員がよく走り、早大の理想とする激しいディフェンスから速い展開のオフェンスを体現。SF新川敬大(スポ2=東京・京北)が速攻からバスケットカウントを決めるなど圧倒。第2Qも序盤は第1Qの勢いそのままに相手を寄せ付けない。しかし中盤以降、相手がディフェンスをゾーンディフェンスに切り替えると得点が止まりだす。結果的にこのQでは点差を縮められてしまう。

20得点11リバウンドのダブルダブルと活躍した新川

 後半に入っても相手のディフェンスに苦しみ、なかなか得点を挙げることができない。しかしディフェンスでしっかりと踏ん張り続けると、池田主将のスティールから再び新川が速攻を決める。この得点を皮切りに再びペースを握った早大は得点とリバウンドで存在感を示したC富田頼(スポ1=京都・洛南)を中心にじわじわと点差を広げていく。最終Qも粘る相手に対してしっかりと新川のドライブを中心に得点を重ね追い上げを許さない。最後はブザーと同時に池田が見事なスリーポイントシュートを沈めてタイムアップ。90-72で早大が勝利した。

インサイドで存在感を見せた富田

 選手たちが「我慢できた」と口を揃えたように、この試合では苦しい時間もしっかり粘り切って勝利をつかんだ早大。この点はチームにとって大きな収穫となっただろう。次節の相手は1敗同士で並ぶ日体大だ。入れ替え戦出場を確実なものとするために絶対に勝利したいこの1戦。しかし、「自分たちのバスケットを体現すれば結果もついてくる」(池田主将)と選手たちに恐れはない。早大らしいバスケで必ずや勝利をおさめてくれるだろう。

(記事 秋間勇人、写真 藤巻晴帆、鈴木直己)

第91回関東大学2部リーグ戦 9月27日(vs立大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

30 16 24 20 90
立大 16 17 21 18 72
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎主将(社4=東京・京北)
G#7 石原卓(スポ2=東京・京北)
SG#21 南木俊樹(社2=東京・早実)
SF#8 新川敬大(スポ2=東京・京北)
C#38 宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  新川敬大:20得点
リバウンド  富田頼:14リバウンド
アシスト  新川敬大:3アシスト
コメント

G池田慶次郎主将(社4=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

最初の入りが上手くいって点数を離すことができたんですけど、2ピリの途中くらいから相手のペースになってしまって、詰められるシーンはあったんですけれど、終始一貫して我慢することができたので、最後勝利というかたちで終われたっていう感じですね。

――第1Qが良かった要因はなんでしょうか

きのうの試合では自分たちのバスケットが思うようにできなくて、きのうのことをしっかり切り替えてきょうは入りから自分たちのバスケットを体現しようっていう気持ちの面で、きのうと違って上手く入れたのかなと思います。

――きのうの立ち上がりに苦戦したのはなぜでしたか

センターの山本(純平、スポ4=福岡第一)が怪我で今週抜けるかたちになってしまって、前の週は山本を含めて練習をしていて、当日になってスタートが変わって、「あれ」みたいな雰囲気はちょっとあったんですけど、それ以前にチームとして全体的に余裕じゃないですけど、少し気持ちにおごりがあったのかなという風には思います。

――相手のゾーンディフェンスに苦しんだ原因はなんでしょうか

結構相手がプレッシャーをかけてくるゾーンをやっていて、ちょっとあたふたしてしまったかなという風に思っていて、1、2番のプレイヤーがもっとコントロールできればもうちょっと違った展開になっていたのかなと思います。

――来週の試合へ意気込みをお願いします

ここまでのように自分たちのバスケットを体現しようっていう風にやれば自分たちのペースで試合をすることもできるし、結果もついてくると思うので、いままでと変わらずにしっかりと自分たちのバスケットをやろうというのを心がけて来週に挑みたいと思います。

SF新川敬大(スポ2=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

1つ我慢できたのは良いとして、20点離れたところでもっと点差をつけられなかったのは課題だと思います。そこで(点差を)詰められても自分たちのプレーができたというのはいい点だと思います。

――出だしは良かったように感じられましたがチームで意識されたことは

きのうが悪い内容でリバウンドの面において課題点がいっぱいあったので、そこの面を改善してきょうの試合に臨むように監督から指示されました。

――相手が中盤ディフェンスシステムを変えたところで苦戦されていた印象ですが

少し苦労はしたのですが、セットプレーが多いのをいいことに通用するセットが1つでも見つかったのでよかったと思います。

――ご自身のシュートについてはいかがでしたか

全然まだまだだと思います。これから先まだ試合は続くのでシュート率を上げていきたいと思います。

――次戦は日体大との対戦になりますがどのように対策していかれますか

リバウンドはもちろんなのですが、必ず中を固めてくると思うのできょうもこのあいだも挙がっていたのですが、外のシュート率が全員上がっていないのでそこを来週の練習で上げていきたいと思います。

C富田頼(スポ1=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返ってみてどうですか

悪いところもあったのですが、最後に粘ってリバウンドやルーズボールを頑張り、それをオフェンスにつなげられたので、それが勝ちにつながったと思います。

――リバウンドをよく取っていましたが、きょうのリバウンドに対しての意識はどのようなものでしたか

きのうの試合で、オフェンスリバウンドを取られすぎたことで、ムードが悪く苦戦した面があったので、きょうの試合では、リバウンドを相手に取らせないようにし、なおかつオフェンスの時は自分で取りにいくことを意識してプレーしていました。

――相手のゾーンディフェンスで攻めづらくなった時に、どのように対応しましたか

ゾーンディフェンスに対して、セットの動きで崩すという作戦があったのですが、最初はそれが上手くいかなかったので、しっかりスクリーンをかけて、もう一度その作戦を丁寧にやっていこうということをチームで意識した結果、後半に上手くいったので、よかったです。

――立大の8番とマッチアップしてみて思ったことはありますか

自分は外から相手のディフェンスをすることが、あまり得意ではないためそこをつかれてしまったのと、第3Qで走り負けして戻りきれずに、相手に簡単にレイアップなどを決められてしまったので、もっと下半身の強さや、走りの速さを鍛えたり、気持ちの面でも負けていたと思うので、そこも頑張っていきたいです。

――来週の日体戦で相手に大きな選手がいますが、どのように対策して臨もうと思っていますか

その試合までにスタッフ陣から指示があると思うのですが、自分としては、リバウンドにより相手に優位に立たれると、外からも気持ちよく打たれてしまうので、しっかり体を張って相手を止め、オフェンスリバウンドを簡単に取らせないことを意識していきたいと思います。