【連載】リーグ戦開幕特集『ROAD』 第3回 石原卓×新川敬大×森井健太

男子バスケットボール

 関東大学新人戦(新人戦)準優勝の担い手となったG石原卓(社2=東京・京北)、SF新川敬大(スポ2=東京・京北)、G森井健太(スポ2=京都・洛南)の3人。続く関東大学2部リーグ戦(リーグ戦)でも2年生ながら主力として欠かすことはできない存在となった3人に今シーズンを振り返っていただくと共に、リーグ戦に向けての意気込みを伺った。

※この取材は9月5日に行われたものです。

次世代を率いる

石原

――きょうの試合を振り返っていかがですか

森井 チームとしてやってきたことを出すということをみんなで試合前に話して、ディフェンスから速攻というワセダの流れをファウルとかトラブルはあったのですが最終的には出せたので、チームとしては勝てたので良かったなと思います。

新川 前半は我慢する展開が続いてたのですが、ワセダらしいバスケが後半からできてそこから自分たちの流れの持ってきて離せたので、きょうの後半みたいなバスケをずっとできたらいいなと思います。

石原 新人戦が終わってからリーグ戦までディフェンスの練習をずっとやっていて、ワセダはディフェンスからブレイクを出すというチームなのできょうの試合も前半からディフェンスを激しくやっていたのですがファウルにつながってしまったりしていい雰囲気がでませんでした。後半ファウルを抑えてどれだけ激しく当たれるかっていうのを考えてみんながプレッシャーとかディナイとか一人一人ができたと思うので、きょうの試合はディフェンスのところはできた方なんじゃないかなと思います。

――お三方の仲はいかがですか

新川 仲は良いですね。

石原 正直言っていいですか。この二人めっちゃ仲良いんですよ。はぶかれてて。

一同 (笑)。

森井 学部が違うからな。

石原 僕だけ社学(社会科学部)で。二人は寮生と東伏見で一人暮らししてて。僕は千葉に住んでるので、はぶかれてる感あるんですよね。

――3人で遊びに行かれたことは

石原・新川・森井 一回もないですね(笑)。

――新川選手と森井選手はよく遊びに行かれるのですか

新川 二人ではないですけど遊ぶことはよくあります。

森井 東伏見住みの先輩とかと遊びに行きます。

――2年生の仲はいかがでしょうか

石原 仲良いよね?

新川 仲良いですね。全員で遊びに行ったりするので。富士急行ったりしてますし。仲良いと思います、男女仲良いですね。

――石原選手と新川選手は同じ高校出身ですが、思い出はありますか

新川 高校時代ではクラスが全然違うクラスだったので、バスケでしか関わりはなかったですね。

石原 こいつめっちゃゲーム大好きなんですよ。僕はあまりゲームやらないので、仲悪かったですね(笑)。

一同 (笑)。

石原 仲悪くはないんですけど、バスケ面で中学も一緒なんですけど中学の時は敬大(新川)がキャプテンで高校のときは僕がキャプテンでっていうくらい?

新川 キャプテンと副キャプテンだったのでバスケのつながりではよく話し合っていましたね。

――森井選手と面識はありましたか

石原・新川・森井 ありました。

――当時の印象はいかがでしたか

新川 中学から知っていました。中学でアンダーカテゴリの代表で練習していて。厄介なやつだなと思っていました。特に相手だと。

森井 京北中は中学のときからやっていて、3年間当たってすごく嫌でした。高3のときもインハイ(高校総体)で当たったのですが…嫌でした(笑)。

――大学に入ってから印象は変わりましたか

石原 めっちゃ変わりました。

新川 こいつ(森井)の私生活を初めて見る機会ができてイメージががらりと変わりましたね。バスケだと司令塔とかでかっこいいパスとかするんですけど、私生活は本当にダメで。

石原 ぽんこつ、ぽんこつ。

新川 人間性としてダメで(笑)。

森井 よく言うわ。

新川 物の整理整頓も全くできないし。

森井 ぼちぼちですね(笑)。

――森井選手はいかがでしょうか

森井 イメージ通りでした(笑)。

――バスケットボールを始めたきっかけは

新川 姉の影響です。

石原 家族全員がやっていたので、自然にやっていましたね。

森井 美容院に通っていたんですけど、そこの人がミニバス(ミニバスケットボール)の監督だったので誘われて入りました。

――オフの日は何をされていますか

石原 オフの日の前の夜に遊びます。大人の遊び(笑)。

新川 僕たちはさっきも言ったのですが、近辺に住んでる人たちと遊ぶんですけど。こっちは大人の遊びを。

石原 普通ですよ!オフの日は寝てるか、仲良い人たちと遊びます!

――学業との両立はいかがでしょうか

石原 フル単!

森井 フル単です。

新川 両立はできないですね。なかなか。難しい授業を取ってしまうんですね。シラバスで見てテストが成績に響く授業だとよく落とします。出席重視じゃないと落とします。

石原 でも練習厳しいんで疲れて寝ちゃいます。社学なんですけど結構勉強することあるんですよ、英語とか。テスト期間になると練習が夜遅くまであって、家に帰って勉強しようと思ってもいいやと思って疲れて寝ちゃいます。それくらい大変です練習は。

新川 (練習が)10時40分まであるので。勉強なんて知らないです。

――試合の前に必ず行っていることはありますか

石原 僕は絶対右足からバッシュ(バスケットシューズ)を履きます。

新川 特になしです。

石原 何か絶対あるでしょ。

新川 ないですね。

森井 いつも通りですね。

――最近はまってることはありますか

石原 DVD鑑賞です。結構DVD見るのが好きなので、夏休みだし練習終わった後とか見てますね。

新川 かぶってしまうんですけど、映画鑑賞ですね。映画館に見に行く方です。最近は『TED』と『ジュラシックワールド』ですね。

森井 僕も映画とかですかね。ドラマも見ます。

 部活内では流行していることはありますか

新川 少し前までは音楽をかけてたね。最近は無いです。

石原 漫画?部室内にいろんな人の私物を置いてみんなで読んだりしてます。

――ことしの夏の思い出は何ですか

石原 彼女と花火したことです。江戸川で。

新川 彼女と温泉旅行に行ったことです。

石原 そして腹を壊しました。

新川 そうです。

石原 そうなんですよ。二日間オフがあって彼女と伊豆の温泉行って、三日目の練習のときに来なくて。向こうで食べた魚があたったらしいんですよ。

新川 4キロ痩せました。

森井 夏は…来なかったですね(笑)。彼女作る予定だったんですけど。募集中って書いてください。

――1年生の印象はいかがですか

新川 なめてますね。

石原 個性豊かだよね。

森井 1、2年仲良いですね。

新川 変に気を使ってないし。

石原 フレンドリーにされる方が調度良いですね。その面ではぐいぐいきてくれるので。

――部内で特に仲のいい人はいらっしゃいますか

石原 この二人は、この二人ですね。

森井 まあまあです。

新川 僕は仲良いとは思ってないですけどね。

石原 こういうところですよね。

森井 こういうところですよ。ツンデレなんです。

石原 練習中とか練習終わった後も二人でずっと一緒にいてね。僕は南木(俊樹、社2=東京・早実)と中村圭介(商2=北海道・札幌月寒)が仲良いです。よく三人で遊びに行っています。

「チーム全員で戦えている」

新川

――春シーズンを振り返っていかがでしょうか

石原 トーナメント(関東大学選手権)とか早慶戦(早慶定期戦)のときはスタッフも変わって、自分たちのバスケができていない感がありました。新人戦は南木ゲームキャプテンを筆頭にディフェンスからとか泥くさいプレーとか、やることをしっかりしたので3、4年生は良い結果が出ないってなっているのですが僕らは新人戦準優勝できたし良い感じに終えたかなとは思います。

新川 (新人戦の)準優勝の流れでこのままリーグ戦に持っていけたらなと思いますね。

森井 2年生を中心に新人戦は頑張れたので、それをうまくリーグ戦につなげていけたらとは思います。

石原 実際、公式戦ですけどトーナメントは負けても1部に上がれないというわけではないので、リーグ戦につなげるための挑戦という感じでいます。リーグ戦が本番なので、ここ(リーグ戦)で勝てば他は負けてもいいわけじゃないですか。リーグで1部昇格までいけばいいので負けてはしまったのですが良い経験になって、いまは良い雰囲気だと思います。/p>

――改善点はありますか

石原 個人としては一応ミスが多いんですよ。なので、リーグ戦では1つのミスが負けにつながるときもあるので、僕は個人としてはリーグ戦でミスをしないようにします。

新川 チームとしては出だしが悪くて自分たちのバスケができていないので、このリーグ戦を通して、その問題を解決しなければ絶対1部は上がれないと思います。

石原 ワセダって小さくてリバウンドを大きい人に取られてしまうので、トーナメントとか新人戦もそうなのですが、取られるところがたくさんあって。そこは改善点として、ボックスアウトとか相手に取らせないとか、まだ取られてるところもあるのですが、その前の練習でリバウンドの練習をしてきているので徐々に取らせないようになってるかなとは思います。

森井 チームとしては卓(石原)が言ったように、リバウンドとか、泥くさいプレーをやっていくことで勝てるようになっていくと思います。個人としてはシュートにいくプレーを課題として挙げているので、いけるように気持ちでやっていきたいと思います。

――監督が代わって何か変化したことなどありますか

石原 コミュニケーションがとれる環境をスタッフと選手の間で増えたので、それは良かったと思います。コミュニケーションじゃない(笑)?気楽にバスケ以外のことでも話しかけられるので、そこはいいことだと思います。

新川 新しいスタッフになって思ったのは、今回はチーム全員で戦えている感じがします。

石原 (手をたたいて)それ言いたかったよ。

新川 出るメンバーに偏りがあったので今回は全員出すし、そういう面ではチーム全員で一丸となって戦えてるんじゃないかと思います。

――監督の印象はいかがですか

新川 アツい。

石原 自分たちのこと考えて、練習とか試合とか選手主体になっているんですけど、前までは言われたことをやってただけだったんです。ことしは自分たちもたくさん考えて決めてるのでやりやすいですね。

――練習の雰囲気というものはいかがでしょうか

石原 最高ですね。

新川 いいですね。

石原 ワセダは常に声出すっていうのがコミュニケーションなんですけど、コミュニケーションいっぱいしようってのがあります。それ以外でも練習中に声出すとか誰かがシュートとかいいプレーをしたら声出すとかあるんですけど、みんな雰囲気も良くて、楽しい。ふざけてはないんですけど、うまく楽しく厳しくできていると思います。

森井 ヘッドコーチがなかなか(練習に)来れないので、練習中に選手たちが自覚をもってやらなきゃ絶対にチーム力というのは上がらないと思うので、そういったとことで練習はすごく良い経験になってると思います。

新川 ヘッドコーチとかスタッフが(練習に)来れないことが多いので、選手間でのコミュニケーションとか選手のなかでの争いというか、やりあいが増えてきたし、ガード主体として言い合うとかそういう場面も出てきたので、いいと思います。

――練習で重視していることはありますか

石原 やはり何回も出たのですがコミュニケーションですかね。前まであまりミスとかしてもその場で終わりとか「ごめん、ごめん」って終わってたんですけど、そこでちょっと練習を止めてもいいから、しっかり何がしたかったのかということを話すとか、コミュニケーションを重視しているのかなと思ったりします。

新川 ちょっとかぶっちゃうんですけど、練習中とかでも失敗が続いてチームのムードが悪くなるときとかあるんですけど、そういう時はキャプテンが全員集合させてコミュニケーションしっかりとってそういうとことを改善してくれると思います。

石原 プレー面だったらいろいろあるのですけど、ガードだったら最後まで、ピックとかスクリーン使ってるときに、あまりパスを考えないで、まず自分でアタックしにいくことを重視していますね。

勝つことを忘れない

森井

――新人戦を終えてみて、何か変化したことなどございますか

石原 少しは自信がつきました。

新川 そうですね。

石原 入ってからきょねんは新人戦6位で早慶戦も負けてリーグ戦も1部にいけなくて。高校ではちょっと上の方だったので、大学入って通用しないのかなって思ってるときに新人戦準優勝したので自信になりましたね。

新川 そうですね。いい意味で自信になりましたね。

森井 いつものワセダなら、粘れなくて負けるっていう試合もあったんですけど、新人戦では接戦の時も粘れて、そこから突き放すっていう力も出せたので、そういう面では成長できるきっかけになったんじゃないかなって思います。

――大学に入られて2年目ということで改めて高校との違いは感じられますか

石原・新川・森井 フィジカルです。

石原 高校生の時はそんなに身体のぶつかり合いがガードはあんまりなかったので、1年目入って他のチームとかと試合してみると当たりが強くて、体つきも違うじゃないですか。

新川 ファウルが厳しいというか、高校では取っていたファウルが大学ではファウルじゃなかったり。

森井 フィジカルとか、スピードとかですかね。

――夏の間にトレーニングしてきたことはありますか

石原 走り込み?徹底的にワセダは走るバスケを主体にやってるんで、おのずとランメニューが増えますね。ランメニューとプラス1部のチームと(試合を)やっても当たり負けしないような身体をつくるということで、身体を大きくしようとして、走ってウエイトして、飯は1日6合食えって言われてます。その繰り返しをやっています。夏は走って、飯食って、ウエイトしてたみたいな。

――今季のワセダのチームの強みはどこにあるとお考えですか

新川 チームの強みは層の厚さ?

石原 そうだね。選手層です。今日も僕が3度ファウルをして、その時すぐに森井が出ていったりどのポジションでも誰かがファウルとかケガしてしまっても、疲れてしまっても、代わりがいるので出ている時間思いっきりやれば、疲れてきたら監督が代えてくれるし。そこは強いところです。

――池田主将(慶次郎、社4=東京・京北)の印象はいかがですか

石原 池田主将の印象は?

新川 見た目と違って子供なんですよ。

石原 本当にいい先輩ですよ。優しいところは優しくして、厳しいところは厳しくして、いいキャプテンだと思います。

森井 イケメンですね。ミーティングとかも自分から開こうとか、きょねんはあまりそういうのなかったんですけど、話し合いを設けてくれたり、自分でもプレー面で引っ張ってくれたりだとか、そういう面ですごくかっこいいと思います。

石原 頼もしいですね。

森井 頼もしい存在です。

新川 でも、高校の時はすごく怖くて…。

石原 本当に怖くて。

新川 クールだったんですよ。高校のときは。でも大学入って、丸くなったのか分からないんですけど、良い人になりましたね。先輩、後輩関係なく気軽に話しかけてくれるので。

――大学入って驚かれましたか

石原・新川 めっちゃ驚きました。

石原 練習中もふざけるっていうか、そんなに声出して笑いながらやる人じゃなくて、一人で淡々と真顔でやってるんですけど、高校のときは。大学行ったらめっちゃ笑ってて、「どうしたの?」って。笑わなかったんですよ。本当に!

新川 挨拶するのも怖かった。

石原 これ本当なんですよ。本当にやばかった。

新川 これ、大丈夫なの(笑)。

――リーグ戦でご自身の目標は

新川 ぼくは4番ポジションで出されることがあると思うので、そういったところで身長のミスマッチ関係なくリバウンドを取ることに専念したいと思います。

石原 ぼくはガードなので相手のガードをつぶすぐらいの勢いでオフェンスよりもまずはディフェンスからだと思うので、激しくディフェンスでプレッシャーすることをします。

森井 僕は交代で出ることが多いので、流れを変えたりだとかゲームをしっかり作って、自分でも得点できるようにかんばります。

――リーグ戦の意気込みをお願いします

石原 勝ちます。一戦一戦勝って1部に上がろうとかではなくて、その日の試合を勝つみたいな。先をあまり考えないで、その日のことをしっかり考えて勝利しようっていうのを言われていますし。

新川 全勝優勝です。

森井 勝つことはすごく大事なんですけど、流れが悪いとき、チームの調子が悪いときってくると思うので、そういう時にどう勝つかっていうのがポイントになってくると思います。どんな状況に立たされても勝つことを忘れずに頑張ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 黒田菜々子、谷口駿太)

◆石原卓(いしはら・すぐる)(※写真中央)

1995年(平7)8月30日生まれ。身長172センチ、体重70キロ。東京・京北高出身。社会科学部2年。ポジションはガード。新人戦では副キャプテンとしてチームを率いた石原選手。笑いを交えながらも一つ一つ真剣に答えてくださる姿が印象的でした。DVDを良く見るそうで最近は『プライド』と『マイボス☆マイヒーロー』を見たそうです。

◆新川敬大(しんかわ・けいた)(※写真左)

1995年(平7)5月3日生まれ。身長186センチ、体重83キロ。東京・京北高出身。スポーツ科学部2年。ポジションはフォワード。高い精度のシュートでチームを勢いづける新川選手。森井選手からはツンデレと評される一面も。学業との両立は難しいとおっしゃっていましたが、プライベートはかなり充実しているようでした。

◆森井健太(もりい・けんた)(※写真右)

1995年(平7)9月22日生まれ。身長177センチ、体重78キロ。京都・洛南高出身。スポーツ科学部2年。ポジションはガード。試合中の冷静なプレーとは裏腹に私生活に対してかなりダメだしをされていた森井選手。恋愛系のドラマをたくさん見るそうで、いまは『恋仲』を見ているそうです。