新人戦開幕、大差で初戦突破

男子バスケットボール

 各大学の1、2年生がしのぎを削る関東大学新人戦(新人戦)が幕を開けた。昨年度は6位に留まった早大。主力として部を支える2年生に、新たな1年生の戦力を加えて挑んだ今大会。初戦は帝京大を相手に、終始大量のリードを保って圧倒。100点ゲームで帝京大を一蹴し、2回戦へ駒を進めた。

 「気合で負けないように」とG中村圭佑(商2=北海道・札幌月寒)が振り返るように、初戦で勢いに乗りたい早大。序盤から激しいプレッシャーをかけるディフェンスで相手のターンオーバーを誘う。オフェンスではG石原卓(社2=東京・京北)やSF新川敬大(スポ2=東京・京北)の主力を中心に攻めるが、相手のシュートが当たり出し、第1クオーター(Q)は26-17と9点差に留まった。第2Qは一転してオフェンスが爆発。中村や連続スリーポイントを決めたG長谷川暢(スポ1=秋田・能代工)のガード陣が素早いパスを回して攻撃の起点を作る。加えてC岡野佑紀(スポ1=愛知・千種)がリバウンドを支配。このQで40得点を奪い流れを完全に掌握すると、66-23の大差で前半を折り返した。

積極的に攻める中村

 後半も早大の勢いは続く。第3Q開始2分で12得点と追撃の手を緩めない。相手にボールをキープさせないタイトなディフェンスから、テンポよく速攻につなげる場面が多く見られた。「取りに行き過ぎて抜かれてしまう部分」(中村)もあり両校ともファウルを重ねたものの、第3Qでは更に点差を広げついに100点の大台に。第4Qでは2分にG曽我亮太(商1=滋賀・光泉)がドライブで敵陣に切り込むと華麗なスピンムーブを披露する。相手ディフェンスを難無くかわし止めを刺し、最終スコアは134-49でタイムアップ。まさに圧巻の試合内容で初戦を突破した。

シュートを狙う中野

 攻守両面で帝京大を突き放した初戦。きょねんの新人戦を経験した2年生だけでなく、1年生もその頭角を現した。F中野諭(人1=長崎西)が「1年生らしい気迫溢れるプレーをしたい」と語るように、1、2年生のみという特殊なチーム編成で、どこまで意識を共有しチーム一体となれるかが今後のカギとなる。突き進むルーキーたちが見据えるのはただ一つ、優勝だけだ。

(記事 丸山美帆、写真 東哲也)

第55回関東大学新人戦 6月9日(vs帝京大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

26 40 38 30 134
帝京大 17 14 12 49
◇早大スターティングメンバー◇
G#7 石原卓(社2=東京・京北)
SG#21 南木俊樹(社2=東京・早実)
SF#8 新川敬大(スポ2=東京・京北)
F#27 濱田健太(社1=福岡第一)
C#26 富田頼(スポ1=京都・洛南)
コメント

G中村圭佑(商2=北海道・札幌月寒)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

初戦だったので気持ちの面で全面的に、ガッツというか気合で負けないように、そういう気持ちの面から入りました。初戦が大事だというのはみんなの共通理解だったので、勢いに乗っていけるように戦いました。

――ディフェンスでプレッシャーをかけて、ターンオーバーを誘う場面が多かったですがディフェンスを振り返ってみていかがですか

きょうの相手は比較的キープ力がないチームだったので取れた部分もあったんですけど、取りに行き過ぎて抜かれてしまう部分もあって、しっかり次の試合は一人一人が一対一で守るということを意識して頑張っていきたいです。

――コート上には1年生が多く出ていましたが、2年生として何か意識していることはありましたか

きょねん僕たちは1年間新人戦というのを経験してきて、1年生はそういうのを経験していなくて、今大会では2年生が最上級生っていうかたちだったので、2年生がキャプテンだけに固執しないでみんなでチームワークを作って、1年生をまとめていいチームにしていこうというのが課題だったので、2年生全員で頑張っています。

――個人的なプレーを振り返ってはいかがですか

ターンオーバーを減らすというのが僕個人の目標でもあるので、そういった面ではターンオーバーは少なくできたんですけど、強い相手になってくればくるほどプレッシャーも強いので、そういうターンオーバーを減らしていけるようにコントロールできたらいいと思います。

――中村選手の持ち味はどんなところでしょうか

背が小さいのでスピードという面で相手にアドバンテージを持って戦えるので、そこを生かしたプレーをしていきたいとは意識しています。

――今後伸ばしていきたい点は

アタックする力ですね。ゴールにアタックする力というのが僕にはなくて、背が小さい分、中に大きな選手がいた時にビビってしまって行けない部分があるので、強気でゴールにアタックしてファウルもらう気持ちでやっていきたいです。

――今大会のチームの目標は

新人戦では優勝したいので、次の明大戦が一つのヤマ場となってくるので、チーム一丸となって勝っていきたいです。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

2年生を主体に引っ張っていって、ガッツという面で、気持ちの面でまず負けないようにして、自分たちのワセダらしいプレー、走って声出して泥臭いプレーというのを貫き通して勝ちにつなげればいいかなと思います。

F中野諭(人1=長崎西)

――なぜ早大のバスケ部に入ったのですか

関東でバスケットをしたくて、ワセダのバスケットを見た際に自分に合っていると思ってワセダを選びました。いまは監督も変わって戦い方も変わりましたが、以前は、ワセダには大きい選手がおらず、皆でディフェンスして走って点をとるイメージがありました。僕も大学の中で大きいわけではないので、そういうところが自分に合っていると思いました。

――現在のチームの印象は

盛り上がるところは盛り上がり、集中するところは集中するようにメリハリがついています。先輩たちは、練習中は厳しく教え、練習後はフレンドリーに話してくれますね。

――ご自身の持ち味は

僕は外のプレーヤーなので、外の付近でボールをもらって一対一に持ち込んだり、シュートを狙うことを心掛けています。

――この4年間でどのような選手になりたいですか

大学に入ってウェイトトレーニングを増やしているので、体を大きくしたいです。外のプレーヤーですが、中に入っていくときに当たり負けしないような選手になっていきたいと思います。

――新人戦におけるチームの目標は

次に当たる明大や、青学大、中大などを倒すことを目標にしています。個人では一年生らしい気迫溢れるプレーをしたいと思います。

――初の新人戦ということで、本日の試合で意識されたことは

練習してきたセットプレーがありましたから、ディフェンスをよく見て、シュートをどんどん狙っていきたいと思っていました。シュートに向かう意識は良かったのですが、確率が悪かったので、次の試合では修正していきたいです。

――本日の試合で見つかった課題は

ボールに意識がいってしまうので、しっかり相手にプレッシャーをかけるというディフェンスを心掛けたいです。

――明大戦への意気込みをよろしくお願いします

相手も強いと思いますが、今のチームなら立ち向かうことができますから、自分の出来るプレーを精一杯、声をかけながらやっていきたいです。