課題を残すも収穫のある試合に

男子バスケットボール

 きのう快勝を収めた早大は、法大と対戦。一進一退の第1クオーター(Q)を14―17と僅差で終えるも、徐々に相手の激しいディフェンスが機能。思うように攻められず、一時は20点を追うかたちとなった。打開の糸口を探る早大だが、とことんイージーシュートがリングに嫌われてしまう。後半には、G池田慶次郎主将(社4=東京・京北)を中心に巻き返しを図るも及ばず。最終スコア54―72で敗北を喫した。

 

 立ち上がりはほぼ互角だった。先制点こそ法大に譲ったものの、池田主将のスリーポイントシュートが決まるなど接戦が続く。しかし、次第に高さで勝る法大のポストプレーでミスマッチを突かれ苦しい展開に。G石原卓(社2=東京・京北)のシュートなので粘るも、第2Qでリードを奪うことはできず、前半を32―37で折り返すこととなる。

インサイドで体を張った宮脇

 第3Qにはリバウンドやゴール下のシュートの決定力に欠け、点差を広げられてしまう。C宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)がこの日、4つ目となるファウルを取られながらも、リバウンドやルーズボールに飛び込む粘りのプレーを見せた。しかし、第4Q開始からチームはおよそ6分もの間に一点も得点を得ることができない苦しい状況が続く。突破口を開くべく、ここで早大が勝負に出た。プレスによる形成の立て直しと逆転を狙うと、土壇場での池田主将の活躍や、速攻で点を重ねる。だが、ついに相手の勢いを止めることはできなかった。コンスタントに点を取り続けた法大に54―72で敗れる悔しい結果となった。

法大の激しいディフェンスに最後まで苦しんだ

 リバウンドやシュートの決定力不足が浮き彫りになった今大会。だが、意外にも選手たちはこの結果に対して前向きだ。「最後まで諦めなかったり、チームの雰囲気がよかった」(宮脇)が語るように早大の結束力は申し分ない。これをどう武器にしていけるか――。早大男子バスケットボール部の目標は準々決勝で強豪・青学大を倒すこと。きょうの敗戦により、奇しくも順位決定戦の次戦で、青学大と対戦することが決まっている。どのような試合展開が待ち受けているのか。今後の動向に注目したい。

(記事 八木美織、写真 黒田菜々子、橘高安津子)

第64回関東大学選手権 5月5日(vs法大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

14 18 15 54
法大 17 21 25 72
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎主将(社4=東京・京北)
G#7 石原卓(社2=東京・京北)
SF#25 伊藤諄哉(人3=京都・洛南)
SF#8 新川敬大(スポ2=東京・京北)
C#38 宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  池田慶次郎主将:18得点
リバウンド  伊藤諄哉、新川敬大:7リバウンド
アシスト  伊藤諄哉:2アシスト
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コメント

G池田慶次郎主将(社4=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半も3ピリも離されそうな時にチームとして我慢できていたんですけど、4ピリの始めのところでちょっと切れちゃったところが敗因として挙げられて、きょねんは前半とかでも切れちゃう部分があったんですけど、ことしは最後切れちゃったんですけどそこまで粘れたのは収穫だったかなと思います。

――第4Qに得点が止まってしまいましたが、その当たりが課題ということですか

4ピリで変に結果を意識しちゃって固くなるっていうのが僕らの弱いところ、直すべきところだと思うので、そこは技術云々というよりもメンタルの部分だと思うので、そこの問題にしっかり向き合っていきたいなと思います。

――法大が激しくディフェンスしてきて、ボールの回りが遅かった印象もありましたが

相手のディフェンスに煽られてしまっていつもの自分たちのプレーがちょっと狂わされたので、そこでオフェンスのリズムが悪くなってしまいました。

――ディフェンスの手応えはいかがですか

我慢できた要因というのもディフェンスにあると思うので、チームとして徹底していた部分なので、収穫であるとともにこれからもっと質を上げていかないと目標達成することができないと思います。

――第4Q終盤は得点を取りにいこうという気持ちが感じられましたが、意識はしてしましたか

最初から隙あらば得点を取りにいこうと思っていたんですけど、ディナイが厳しかったりとかでパスを受けにいけなかったのが反省点なんですけど、ゴールに向かう姿勢というのは常に持っています。

――あしたに向けて意気込みをお願いします

相手どうのこうのではなくてここまで自分たちがやってきたことをいかに出せるかということがチームとしての目標なので、いつも通りプレーしてその結果勝てればいいなと思います。

SF伊藤諄哉(人3=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返って

きょうの試合は負けてしまったんですけど、得たことはあったので良かったと思います。課題も見えてきたので、そこはしっかり改善していきたいと思います。

――具体的にはどのようなことが収穫や課題ですか

課題となったのは、インサイドでの安定した得点が少ないということと、逆に相手にそのような点を多く取られてしまったということです。得たものは、途中ちょっと点差が離れてしまった時に、諦めずに自分たちもひた向きに戦えたことだと思います。

――きょうのシュートの感触はいかがでしたか

きょうは全然入らなくてだめだったので、改善していきます。

――ディフェンスのマッチアップの相手が大きめの選手でしたがいかがでしたか

まあ想定内のことでした。守り切れなかったんですけど、今後はほとんどの相手がそういう感じ(自分より大きい)になってしまうので、そのような相手に対するディフェンスというのが、自分の課題でもあるかなと思います。

――あしたの青学大戦に向けた意気込みをお願いします

ほんとは勝って青学大とやるつもりだったんですけど、負けてしまったんですけどまた青学と試合ができるチャンスなので、自分たちがどれくらい通用するのか試したいです。

C宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)

――今日の試合を振り返っていかがですか

課題もたくさんあったのですが、良いところも結構あったので良かったと思います。

――良いところとは具体的にどのようなところですか

最後まで諦めなかったり、チームの雰囲気が良かったりときょねんには無かった感じが良かったと思います。

――敗因はどこだとお考えですか

途中までは我慢できていたのですが、4ピリの頭で離されてしまって、そのままそこで追いていけなかったのが敗因かなと思います。

――リバウンドが取れていない印象を受けましたがいかがですか

チームの目標としてディナイとボックスアウトをしてリバウンドを取るということだったのですが、それを徹底できていなかったのでリバウンドが取れていなかったのかなって思います。でも今までと比べてオフェンスリバウンドも取り込めていたし、少しずつは良くなってきていると思います。

――明日の試合に向けて一言お願いします

この大会の目標として青学大を倒すということだったので負けてはしまったのですが、明日は青学大と(試合が)できるチャンスがあるので今まで練習してきたことを生かして勝てるように全力で頑張りたいと思います。