後半突き放し快勝、リーグ戦を首位で折り返す

男子バスケットボール

 関学大戦の大敗から一週間。1部昇格と全日本大学選手権(インカレ)出場権獲得のため負けられない早大は神奈川大と対戦した。前半はリズムがつかめず苦戦を強いられてしまう。しかし後半、SF新川敬大(スポ1=東京・京北)が連続得点を重ねるなど徐々に早大らしさをみせ第3クオーター(Q)だけで38得点を挙げると、勢いそのままに最終スコア90-59で快勝。リーグ戦前半を首位で折り返す結果となった。

 第1Q、SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)のフリースローで先制点を奪い、流れをものにするかのように思えた。しかし直後に相手のスリーポイントシュートを許してしまう。そこから波に乗ることができない早大。集中力が欠け、ターンオーバーやパスミスが続き重苦しい雰囲気に。ディフェンスで良いリズムを生み出すも、思うようにリードを広げられず17-12で第2Qを迎える。流れをつかみたい早大であったが、このQもファウルが重なりイージーミスが減らない。終了間際、G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)がスリーポイントシュートを沈めるものの、相手のゾーンディフェンスを攻め切ることができず、早大らしいバスケットを展開できないまま34-24で前半を折り返した。

ドリブルで相手をかわす山本

 後半、前半を引きずるかのような立ち上がりの重さをみせたがSF伊藤諄哉(人2=京都・洛南)の鮮やかなスリーポイントシュートが口火を切った。ここからC宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)の速攻やG山本純平(スポ3=福岡第一)がバスケットカウントを沈めるなど積極的なオフェンスで相手を突き放す。徐々に早大らしい速攻が出始め、流れを完全に引き寄せた早大。得点ラッシュで一気に神奈川大を引き離し、72-38で最終Qを迎える。迎えた第4Qも相手に流れを渡すことはない。山本、新川の連続スリーポイントシュートで始まり、F木村晃大(スポ4=京都・洛南)も連続得点でさらにリードを広げる。結局最後まで逆転されることなく90-59でゲームセット。大差をつけての勝利となった。

果敢にゴールに向かった伊藤

 リーグ戦一巡目を終え、首位を守った早大。前半は攻めあぐねた部分が多く見られたが、後半は底力をみせつけて白星を勝ち取った。毎週浮き彫りになる課題を修正し成長を遂げる早大。「後半戦は全勝で終わりたい」(新川)とチームの目標はリーグ戦優勝だ。このまま首位を突き進むことはできるのか。負けられない戦いはまだ終わらない。

(記事 黒田菜々子、写真 橘高安津子)


第90回関東大学2部リーグ戦 9月27日(vs神奈川大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

17 17 38 18 90
神奈川大 12 12 14 21 59
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎(社3=東京・京北)
G#11 河合祥樹(スポ2=京都・洛南)
SF#36 澁田貴大(スポ2=東京・京北)
F#16 山本純平(スポ3=福岡第一)
C#38 宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  山本純平:21得点
リバウンド  山本純平:7リバウンド
アシスト  池田慶次郎:3アシスト
関連記事

力及ばず、関学大にまさかの完敗(9/28)

リーグ戦6勝目を挙げ、首位守る/関東大学2部リーグ戦(9/21)

日大に敗れ、リーグ戦初の黒星/関東大学2部リーグ戦(9/19)

コメント

F山本純平(スポ3=福岡第一)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

最初は流れに乗れなかったんですけど、2番目3番目のチームが頑張ってくれて1番目のチームも勢いに乗れたので良いゲームになったと思います。

――前半なかなかペースをつかめなかった原因は何ですか

一人一人が攻め切れなくて、相手の後手後手に回っていたことが原因かなと思います。

――ハーフタイムにはどのようなことを話し合いましたか

ディフェンスから速攻を出して自分たちのリズムをちゃんとつかもうと話しました。

――この試合でのご自身のプレーをどのように評価していますか

オフェンスでは思い切りの良いシュートを打てたんですけど、ディフェンスとかリバウンドの部分で消極的になってしまってチームに迷惑をかけたかなと反省しています。

――前の敗戦からどのように立て直しを図りましたか

関学戦は点数が入らなかったことが原因で負けたので、そこを直すように倉石さん(平監督、平54教卒=東京・早実 )から言われていて、シュートと速攻の部分を練習しました。

――リーグ戦前半を首位で折り返しましたが、ここまでの成績をどう見ていますか

首位で折り返したのは大きいと思うんですけど、落とさなくてもいい試合を落としてしまったと感じるので、2週目は勝負どころで勝てるように頑張らなければいけないなと思います。

――ここまでで見えた課題は

流れが悪くなったときに立て直す力がまだあまりついていないかなと思うので、出だしからちゃんと自分たちの波に乗れるように試合をつくっていきたいです。

――リーグ戦後半に向けて意気込みをお願いします

この調子で勝って、入れ替え戦で1部に上がれるように頑張ります。

SF新川敬大(スポ1=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

出だしがやっぱり悪くて、3ピリが全員調子が良かったので、そこでちょっと離せたかなという感じです。

――前半調子が悪かった原因はどこだとお考えですか

全員のゴールへ向かう気持ちがやっぱり少なかったかなという感じです。

――後半は早大らしいプレーがみられましたがその点に関してはいかがですか

後半は前半と違って、全員がゴールをみていて、一人一人がシュートを打つぞという構えから入っていたので、シュートも強気なので入ったのかなと思います。

――ご自身もスリーポイントが多く入っていましたが、いかがですか

前回の試合で、良い結果が出せなかったので今回は結果が出せて嬉しいです。

――前回の試合から今回の試合に向けて、気持ちの切り替えはどうされましたか

練習中から、試合をイメージしてシューティングしていました。

――前半を首位で折り返す結果となりましたが、その点に関していかがですか

ここで油断したら足元をすくわれてしまうので、後半もチャレンジャーな気持ちでいきたいです。

――後半戦への意気込みをお願いします

一戦一戦大事に戦って、後半戦は全勝で終わりたいと思います。

SF伊藤諄哉(人2=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

立ち上がりが重くなってしまっていたので、僕らが交代で出たらディフェンスから立て直していこうと思っていました。

――前半チームとして流れが良くなかったのは何が原因とお考えでしょうか

シュートを積極的に打つなどの思い切りが足りなかったと思います。

――逆に後半から流れが良くなった要因はありますか

ひとりひとりの思い切りの良さが出始めたのが良かったかなと思います。

――個人としての評価はいかがですか

しっかり走ってディフェンスしようと思っていて、そこに関しては上出来だったと思っています。課題は決定力の低さだと思います。

――きょうでリーグ前半戦を折り返しましたが、振り返っていかがですか

チームとしては良かったと思いますが、少し後半になって調子が落ちてきたなという印象です。個人としてはまだまだ改善すべき点が多くあると実感しました。

――後半戦に向けて意気込みをお願いします

一部昇格に向けて、チームとしても個人としても向上できるように頑張ります。