前節、開幕からの連勝を5で止められた早大は大東大と対戦した。試合は立ち上がり、先日の敗戦を引きずるかのような重い雰囲気で始まり、リードを許してしまう。しかし、F木村晃大(スポ4=京都・洛南)の連続得点などで次第に流れを引き寄せ、第2クオーター(Q)中盤、逆転に成功する。後半は随所に早大らしさの象徴であるディフェンスからの速攻が出始め、最終スコア69―57で逃げ切り勝利。1敗を守り、関東大学2部リーグ戦(リーグ戦)首位をキープした。
第1Q、「オフェンスでみんなの攻め気がなかった」(F山本純平、スポ3=福岡第一)と語るように、積極的なオフェンスができずに得点を奪えない。開始から5分間で奪った得点はわずかに2点。シュートタッチにもこのリズムが影響したのか、シュートがことごとくリングに嫌われた。この悪い流れを断ち切ったのは途中出場の木村。連続してジャンプシュートを沈め、なんとか相手に食らいつく。10―14と4点ビハインドで迎えた第2Q。ディフェンスから流れを引き寄せる。第2Q開始から5分間にわたって相手を1点に抑えると、F新川敬大(スポ1=東京・京北)のスリーポイントシュートで逆転。終了間際にはC宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)のブロックショットからG河合祥樹(スポ2=京都・洛南)の得点につなげ、29―21で前半を折り返した。
積極的に攻める木村
第3Q立ち上がりに連続して失点するものの、宮脇のスリーポイントシュートなどで点差を詰めることを許さない早大。要所要所で得点し、大東大の反撃をかわした。第3Q終了間際にはG石原卓(社1=東京・京北)が技ありのレイアップで会場を沸かせる。第4QもG森井健太(スポ1=京都・洛南)の華麗なノールックパスからF小林裕太郎(スポ4=新潟商)が得点を挙げるなど好プレーが目立ち始めた。さらに早大らしいディフェンスからの速攻も終盤に出始め、相手に流れを明け渡さない。河合とG池田慶次郎(社3=東京・京北)のコンビネーションからの速攻が決まり、大東大に止めを刺した。69―57で勝利し、6勝目。リーグ戦首位の座を守った。
ドライブする宮脇
前節で開幕からの連勝がストップした早大であったが、この試合では上手く切り替え勝利を挙げた。しかし、「勝ちはしたんですけど僕らの5人は反省しなきゃいけない試合だった」(河合)と語るように、序盤は積極性を欠く場面も見受けられ、課題が多く残ったのも事実だ。次戦もここまで5勝2敗と2位につけている関学大が相手。リーグ戦優勝を目指す早大としては負けられない相手だ。早大らしいバスケを展開し、勝利をつかみ取りたい。
(記事 東哲也、写真 加藤恵)
第90回関東大学2部リーグ戦 9月20日(vs大東大) | |||||
---|---|---|---|---|---|
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
10 | 17 | 22 | 20 | 69 |
大東大 | 14 | 7 | 20 | 16 | 57 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#34 池田慶次郎(社3=東京・京北) G#11 河合祥樹(スポ2=京都・洛南) SF#36 澁田貴大(スポ2=東京・京北) F#16 山本純平(スポ3=福岡第一) C#38 宮脇隼人(スポ2=京都・洛南) |
|||||
◇主なスコアリーダー◇ | |||||
得点 池田慶次郎:16得点 リバウンド 新川敬大:4リバウンド アシスト 池田慶次郎、石原卓、森井健太:3アシスト |
|||||
関連記事
日大に敗れ、リーグ戦初の黒星/関東大学2部リーグ戦(9/19)
開幕3連勝、しかし不安の残る内容に/関東大学2部リーグ戦(9/11)
乱戦制し、無傷の開幕5連勝/関東大学2部リーグ戦(9/17)
コメント
F山本純平(スポ3=福岡第一)
――先日初黒星となりましたが、気持ちの切り替えはできましたか
練習の時に倉石さん(平監督、昭54教卒=東京・早実)から、切り替えをきちんとしなくてはいけないという話があって、きょうの試合から切り替えの仕方をみんなで頑張っていました。
――試合の出だしうまくいかなかったのは何が原因でしょうか
オフェンスでみんなの攻め気がなかったり、ディフェンスでもプレッシャーがかけられなかったりしたので、個人の気持ちの問題だと思います。
――中盤からよくなっていったと思いますが、その要因はなんでしょうか
ディフェンスから速攻にみんなが走り出して、ワセダの展開になったのが、流れに乗れた要因だったと思います。
――きょうは、インサイドを守るときに気を付けていたことなどありますか
一人で守るのではなく、カバーをしたり、ボールを持たせないようにしていました。
――ベンチやBチームの応援がすごかったですね
やはり応援されるのは嬉しいので、頑張りたいです。
――あしたの試合に向けての意気込みをお願いします
相手はうちと真逆のチームだと思うので、しっかりワセダのバスケができるように頑張ります。
G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)
――きょうの試合振り返っていかがですか
3チーム回しの中で僕らが最初のスタートとして出ていて、その中で10―2とかそういう重い展開にしてしまったというのがあるので、勝ちはしたんですけど僕らの5人は反省しなきゃいけない試合だったなと思います。
――前の試合で負けてしまい、きょうの試合は重要な一戦になったと思いますがどのようなことを意識して臨みましたか
水曜日負けたことは完全に切り替えて、ここの土日はある程度勝敗の並んでいるチームが相手なので、必ず勝たなきゃいけないという気持ちがあったので、自分たちのバスケをして絶対勝つという強い気持ちで臨みました。
――出だしでつまずいてしまいましたが
毎回比較的僕らは一人のボールの持つ時間が短くて、パスで流れを作るという感じだったんですけど、きょうはガードが上でボールを止めてしまったのが少し重くなった原因かなと思います。
――その後は早大らしいかたちが出ていたと思いますが
僕らの後に出てくる2チームがすごいディフェンス頑張ってくれて、それに僕らが続いてディフェンス頑張れたというのがあって、それぞれ交代で出てくるメンバーが力を発揮できた結果なのかなと思います。
――きょうのご自身のプレーの評価は
水曜日の試合から調子がいいっていう訳ではないんですけど、ディフェンスは誰でもできると思うので、そういった面でディフェンスをやったりとか、流れ悪い時に声を出すとかある程度できたと思うので、プレーというよりはそういった面で頑張れたかなと思います。
――次の試合への意気込みをお願いします
あしたも2メートルの選手がいるので、そういったところをみんなでカバーしながら、きょうとは違うもっとディフェンスから走るという展開を序盤からしたいなと思います。