全員バスケでリーグ戦初勝利

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第1週2日目。前日、大東大に大敗した早大は専大と対戦した。上位進出のためにも2連敗はなんとしても避けたい早大は序盤から主導権を握る。後半には点差を詰め寄られるシーンも見られたが、粘り強いディフェンスで最後まで逆転を許すことなく93-86で勝利し、リーグ戦初白星を挙げた。

 第1クォーター(Q)、最高のスタートを見せた。速攻など早い展開のバスケットでテンポよく得点を重ねる。高さで劣ってはいるが全員でリバウンドを取りにいき相手にセカンドチャンスを与えない。最後はG大塚勇人主将(スポ4=福岡大大濠)がスリーポイントを沈め、11点リードでこのクォーターを終える。第2Qに入っても、早大の流れは変わらない。相手の連続得点にも慌てることなく次々とミドルシュートを沈めていき、42-34の8点リードで前半を終えた。

 後半に入ると専大のシュートが入りだし、一時3点差まで詰め寄られ重苦しい空気が漂う。しかし、G玉井勇気(スポ3=福岡第一)が相手の隙をつくスティールから速攻を決めると直後にミドルシュートを決め、再びリードを広げる。前日の試合でチームハイの活躍を見せた玉井はこの日も3本のスリーを含む25得点を挙げる活躍を見せた。玉井の連続得点に落ち着きを取り戻した早大はその後も得点を重ね、16点リードで最終クォーターを迎えることに。第4Qに入り、再び専大の猛追にあう早大。それでも大塚主将を中心に着実に得点し追撃を許さない。最後まで集中力を切らすことなくオフェンス、ディフェンスともに走り続け93-86で試合終了。リーグ戦初勝利を飾り1勝1敗で1週目を終えた。

 この日は最後まで早大らしいバスケットが展開された。足を使ったディフェンスで相手に楽に攻めさせず、ボールを奪うと大塚主将を起点に速攻で次々に得点する。2ヶ月に渡る長い戦いで上位に食い込むためにも自分たちのスタイルで1戦1戦大事に戦っていくことが重要だ。そう言った意味でもきょうの勝利は大きいと選手たちは言う。C二宮弘憲(スポ3=福岡大大濠)の復帰もそう遠くない今、チーム一丸となってきょうのような戦いができればおのずと結果はついてくるだろう。

(記事 岩本剛志、写真 濱雄介)


第88回関東大学リーグ戦 第1週2日目

早大

93

25-14
17-20
28-20
23-32



86

専大
【スターティングファイブ】
G 大塚勇人(スポ4=福岡大大濠)
G 玉井勇気(スポ3=福岡第一)
F 河上宗平(人3=京都・洛南)
F 木村晃大(スポ2=京都・洛南)
F 山本純平(スポ1=福岡第一)

◆コメント
G大塚勇人主将(スポ4=福岡大大濠)
――きょうの試合を振り返って
きのうの試合の反省点であったディフェンスやリバウンドを修正出来たから勝てたのかなと思います。
――オフェンス、ディフェンスともに40分間集中出来ていたのでは
そうですね。流石に2連敗は出来ないと思ったし、勝てるところで勝っていかないと上位には行けないと思うんで、そういった面では皆気持ち入れて出来ていたと思います。
――リバウンドでも高さがない分全員で取る意識が感じられましたが
きのうの試合でそこを注意されて、インサイドの2人もそうですがフォワードやガード含め皆で取ることを意識していたので良かったと思います。
――第3Qの苦しい時の玉井選手(勇気、スポ3=福岡第一)の連続得点はきょうのターニングポイントになったのでは
そうですね。でも、勝ったからあそこが大きかったって言えるんですけど、今後は点差が離れてる時に追いつかれないための工夫をしないといけないかなと思います。逆に反省点でもあります。
――長いリーグ戦を戦う上で今週を1勝1敗で終えられた意味は
そうですね。2連敗してしまうとチームの士気も下がってしまうと思うので勝てたのは本当に良かったです。
――来週の拓大戦への意気込みをお願いします
やることはきょねんと変わっていなくて、トランジションについて行くとかスリーに気をつけるとかなんですけど、まずは自分たちのバスケットをすることが大事だと思います。だから、来週の練習でそこをもう一回徹底して自分たちらしくやっていければと思います。

F河上宗平(人3=京都・洛南)
――きょうは勝つことができて、ほっとした部分もあったのではないでしょうか
そうですね、ほっとしました。きのうはそこまで上位のチームではない大東大に大敗をしてちょっと大丈夫かなという気持ちがあって、きょう1勝できたことで他のチームにも勝てるんだなと思えました。
――やはりきのうの敗戦はショックが大きかったですか
すごくショックでしたね。しかも最後20点差ぐらい開いてボロボロにやられたので、このままで大丈夫かなと。負けてももっといい試合ができたと思いますし。
――そこから切り替えるために何か話し合ったりしましたか
きのうはすごくリバウンドを拾われて悪い流れになってしまったので、きょうの専大もリバウンドが強いチームでやるしかないということで、命懸けでした(笑)
同学年の玉井選手(勇気、スポ3=福岡第一)もかなり活躍していましたね
きのうもすごく走れていて20点近く取っていて、きょうの後半は特に玉井に救われたという感じです。
――きょうの勝因は何だと思いますか
ことしに入って立ち上がりが悪かったんですけどそこは改善されてきていて、きのうは立ち上がりが良くて安心してバテてしまったんですけど、きょうは最後まで切れずに集中できたと思います。
――長いリーグ戦が始まりましたが、どのようなことを意識していきたいですか
目の前の試合を一つずつ大切に戦っていくことが僕らのやり方で、僕とか玉井とか大塚さん(勇人主将、スポ4=福岡大大濠)が引っ張っていかないといけないので、きょうはそれが実践できたと思いますし、僕らが自覚を持ってやっていきたいです。

G玉井勇気(スポ3=福岡第一)
――きのうの嫌な負けを払しょくする快勝だったのではないでしょうか
きのうは出だしはよかったんですけど、途中でみんな気持ちが切れてしまったところがあって、気持ちが(試合に)入り切ってないと倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)からも厳しく言われました。それでチームでミーティングをしてうまく(気持ちを)立て直せました。いままではリーグ戦中にスタメンやみんなで集まって話し合うことはなかったんですけど、ことしはしっかり話し合ってるので、切り替えられました。きょうも途中で少し切れた時間もあったんですが、もう一度集中しなおせたのがよかったです。
――他によかったところはありますか
トランジションですね。オフェンスからディフェンスへの切り替えは少し遅かったんですけど、オフェンスへの切り替えは早くてよかったです。あとはリバウンドをしっかり取るように倉石さんに言われていたんですけど、きのうよりちゃんとボックスアウトもできていてよかったと思います。
――個人のプレーに関してはいかがですか
久々に吹っ切れて気持ち良かったです(笑)。この3年間を通して本当に気持ちよくシュートを打てた試合というのはあまりなくて、どこかで弱気な部分があったんですけど、ことしの夏合宿のあたりからなにか吹っ切れたところがあって、自分のシュートに自信が持てるようになりました。体も動いていていいですね。ただ、きょうの自分に対して反省があるとしたらディフェンスですね。もう少し宇都(直輝=専大)を止めたり、ボールを持たせないようにしたりということはできたと思います。
――スリーポイントシュートもきょうはクイックモーションで打たれていらっしゃいましたね
そうですね(笑)。前まではセットしないと打てなかったんですけど、夏に吹っ切れてからはクイックでも打てるようになりました。自分は練習量が多い方が体がキレるタイプなので、夏に二部練習などをこなしたことがよかったと思います。コンディションはバッチリです。
――開幕週を1勝1敗で終えました
本当は2勝でいきたかったんですが、1勝1敗でももちろん2敗になるよりはいいですし、きょうは次につながる試合ができました。初戦に負けたことは気持ちを切り替えてきょう試合に臨めたのがよかったです。
――来週は拓大と日体大と対戦しますがいかがですか
やっぱり相手どうこうよりも自分たちのバスケをするだけですし、気持ちの面で相手を上回ることが大切だと思います。僕たちは決して強いチームでなくて、元々2部でしたし、チャレンジャーとして挑むという気持ちを忘れずに頑張りたいです。

F木村晃大(スポ2=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返ってください
きのうの試合で負けてしまい、個人的にも出来があまりよくなかったので、きょうは活躍して、しっかりとチームに貢献しようと思ってプレーしました。
――きのうの敗戦からどのような点を修正しましたか
きのうの相手もきょうの相手も、能力があって身長も高かったので、リバウンドをとられないことを意識して、さらに積極的に自分のプレーをすることを心がけました。
――自分のプレーで良かった点はありますか
きのうに比べてリバウンドがよくとれたし、シュートに関しても自分の持ち味を出せたと思います。
――反省点や、修正したい点はありますか
ディフェンスのときにファウルを減らすことと、苦しい時間帯でもチームのシステムを維持することを意識していきたいです。
――今のチームの雰囲気はどうですか
まず1勝したことでほっとして、精神的に戦う準備ができたと思います。次戦からは緊張することもないと思うので、しっかり自分たちの力を出せるように頑張りたいと思います。
――最後にリーグ戦の抱負をお願いします
きょねんは試合に出ていただけでしたが、ことしはスタメンになって今までより責任が増したので、自分の仕事をしっかりとこなしてひとつでもチームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。

F山本純平(スポ1=福岡第一)
――きょうの試合を振り返って
僕がマークマンにやられすぎました。
――昨日よりも早大の流れの時間帯が長くありましたが、何が良かったですか
きのうはリバウンドで負けていたので、しっかりとるという倉石先生(平総監督、昭54教卒=東京・早実)からの指示を聞いて、全員が意識してやったことが1番良かったです。
――ファウルが目立ちましたが
大きい選手が少ないので、ファウルはなるべくなくしたいと思います。
――第4Qで追い上げられたときはどのように考えていましたか
やられてもしっかり切り替えてやろうと思っていました。
――リーグ戦の目標を教えてください
一戦一戦を大切に戦っていきたいです。
――来週の拓大戦に向けて一言お願いします
一度負けた相手なので、リベンジするという気持ちでやっていきたいです