東海大に食らいつくが惜しくも敗戦

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第3週2日目。前日青学大に完敗した早大は、リーグ戦全勝中の東海大と対戦した。日本代表やケガで主力を欠く東海大に対し、第1クォーター(Q)は自らのミスで苦戦を強いられるが、第2Qで巻き返しを図り前半を同点として折り返す。後半は取って取られての展開から、早大のシュートがこぼれ始めると、着実に点を決めてくる相手にじりじりと離され、58-71でリーグ戦3敗目を喫した。

 早大は出だしからミスが続き、ターンオーバーを繰り返す重い立ち上がり。シュートを打つもことごとく外れ、得点を伸ばすことができない。11-23からG玉井勇気(スポ3=福岡第一)が1本返すものの、第1Qで10点ビハインドを背負う苦しい展開となった。第2Qに入ると、G大塚勇人主将(スポ4=福岡大大濠)がバスケットカウントやスリーポイントなどを沈め、チームを鼓舞する。その後大塚主将が3つ目のファウルでベンチへと下がるが、エースのF河上宗平(人3=京都・洛南)が粘りを見せ、最後はバスケットカウントも決めて前半残り2秒で追いつくことに成功。このクォーターは東海大をフィールドゴール1本の9点に抑えるなどディフェンスも冴え、32-32の同点で前半を終えた。

 後半に入るとシーソーゲームになるが、42-42から早大はシュートがリングに嫌われて、続けて8本のシュートを落とす。その間相手は確実に得点を重ね、44-50で最終Qを迎えることになった。追いつきたい早大はF木村晃大(スポ2=京都・洛南)などの得点で2点差まで詰め寄るが、バランスキーザック(東海大)や晴山ケビン(東海大)にゴール下での得点を簡単に許し、逆に離されてしまう。そのまま58-71で試合終了となった。

 「出だしで離されてしまったのがすべてだった」(大塚主将)というように、きょうの試合も立ち上がりの悪さが際立った。自分たちのスタイルである速攻も出せず、シュートが決まらない苦しい展開が続いたが、要所でのバスケットカウントやスティールも見られ、春の関東大学選手権準優勝の東海大に対して食らいついた。次の対戦相手は日大と明大。リーグ成績3勝3敗の今、一巡を終える段階で勝ち越すためにも連勝したいところだ。

(記事 加藤恵、写真 近藤万里奈)


第88回関東大学リーグ戦

早大

58

13-23
19-9
12-18
14-21



71

東海大
【スターティングファイブ】
G 大塚 勇人(スポ4=福岡大大濠)
G 玉井 勇気(スポ3=福岡第一)
F 河上 宗平(人3=京都・洛南)
F 木村 晃大(スポ2=京都・洛南)
C 二宮 弘憲(スポ3=福岡大大濠)

◆コメント

G大塚勇人主将(スポ4=福岡大大濠)
――きょうの試合を振り返って

出だしで離れてしまったのがすべてだったかなと。途中僕がいなくなって追いついてくれたんですけど、3Q終わりから4Qハーフくらいまでのところで相手に流れを持っていかれた感じです。
――敗因はどこだと思いますか

途中の点を取り合っている時、取り合うんじゃなくてディフェンスで止めて自分たちの流れで試合をできなかった3Q終わりから4Qの始めに我慢できなかったのが敗因だと思います。
――きょうの試合で見えた課題はありますか

リバウンドもそうだし、オフェンスでターンオーバーして相手に速攻を出されてしまって。自分たちのやりたいことをやられてしまったのが課題かなと思いますね。
――次の試合への意気込みを教えてください

今週2敗してしまったんですけど3勝3敗でまだイーブンなんで。今週2敗した分、折り返すまでに勝ちが先行できるようにチームで頑張っていきたいと思います。

F河上宗平(人3=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返って
きのうもそうですけど、特に強い相手には立ち上がりからちょっと気持ちが引けているというか、倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)にも言われたんですけど、もっと相手を突き飛ばしてでも勝とうというぐらいの気持ちがなくてはダメなのかなと感じました。
――気持ちで負けていたということですか
そうですね。相手が強いというのを悪い意味で意識してしまいました。
――きょうは第4Qまで対等にやれていましたが、何が勝敗を分けたのでしょうか
きょうは相手もそうでしたがシュートがなかなか入らない展開で、失点を抑えているという意味では僕たちのペース通りだったんですけど、いいディフェンスができていたのをブレイクにつなげられなくて。あとザック(バランスキー=東海大)とケビン(晴山=東海大)に一番大事なところでイージーシュートを決められることが多かったので、ゴール下でフリーができるみたいな。そういうのが精神的に響いてしまったと思います。
――青学大も東海大も主力を何人か欠いている状態でしたが
質のいい選手が多くて強いことは間違いなくて、それでもそういうスーパースターがいないことはチャンスだったんですけど、やっぱりそんなに甘くはなかったです。
――次は明大、日大戦で何としても2勝したいところですが、意気込みをお願いします
切り替えて来週は絶対に2勝するしかないと思ってますし、僕たちの力ならできると思っているので、一からチャレンジャーとして練習を頑張っていきたいと思います。

G玉井勇気(スポ3=福岡第一)
――きょうの試合を振り返って途中までは接戦だったなか、最後一気にやられた原因は何だと思いますか
うちのチームは最近出だしが良くなくてきょうも最初に離されて、追いつけてもそのあとまた離されてって感じだったので。最後の方も悪くはなかったと思います。最初がすべてだったと思います。
――マッチアップでは狩野祐介選手(東海大)とでしたが
動きますね。疲れました(笑)。点数が少なかったのも多分あまりシュートが入ってなかっただけだと思います。僕が止めたって感覚はないですね。
――今週青学大、東海大と大学でもトップクラスのチームとやった感想は
自分たちのチームの実力ではまだまだこの程度なのかって思い知ることになりましたね。先週連勝して3勝1敗になったことでちょっと油断みたいなものがあったと思います。本来はチャレンジしないといけない場面で全然できませんでしたね。
――これで3勝3敗になりましたが来週に向けての意気込みをお願いします
勝つだけですね。今週の練習またキツくなると思うので、それに負けないように自分たちでモチベーション上げて良い方向にもっていきたいと思います。

F木村晃大(スポ2=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返って
勝ちたかったゲームですけど、前半の入り方が悪くて相手ペースのゲームになってしまいました。結局自分たちの流れを取り戻せないまま終わってしまったので、残念な試合でした。
――きょうはファウル少なく守れていましたね
大きなセンターがいるわけではなく、機動力のチームだったので、ファウルとかで止める必要がなかったです。なのでそこはうまくできたと思います。
――東海大のバランスキーザック選手にやられた印象ですが
強くてリバウンドもくるので、そこをやられないようにしなければいけなかったのですが、守れなくて悔しいです。
――後半失速の原因はなんでしょう
相手のオフェンスも止まったのですが、こっちのオフェンスの流れが悪く、悪いシュートで終わってしまいました。相手と少しずつ離されてしまい、集中力が切れてしまったのが原因だと思います。
――今後の課題は
今週は入りが悪くて、ディフェンスができていなかったので、入りから勢いをつけてプレーしていかないとだと思うので、入り集中していきたいです。
――来週は日大と明大との試合がありますが意気込みをお願いします
2つは落とせない試合だと思いますが、そういう気持ちではなく、チャレンジャーとして相手に向かっていく気持ちをもってしっかりやっていきたいと思います。