100点ゲームで連敗を止める

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第6週2日目。ここ4試合負けが続いていた早大は、前節で勝利した拓大と対戦した。第2クォーター(Q)に早大が抜けだすと、その後は追い上げられるシーンもあったが逃げ切り、102-93で勝利。貴重な5勝目を挙げた。

 開始早々相手エースの長谷川智伸(拓大)が2連続でシュートを決める一方、早大はシュートを落としてしまう。しかしその後、前日無得点に終わったF木村晃大(スポ2=京都・洛南)がキレのいい動きで、速攻やスリーポイントを含む15得点の活躍を見せる。19-21と2点ビハインドで第1Qを終えるが、さらに第2Q開始4分、F河上宗平(人3=京都・洛南)のバスケットカウントを皮切りにシュートが面白いように決まる。6分間で24得点を挙げた早大が拓大をつき離し、47-35と大きくリードし後半につないだ。

 最近の早大は第3Qに崩れてそのまま落としてしまう試合が多かったが、この日は主将のG大塚勇人(スポ4=福岡大大濠)がチームを引っ張った。ディフェンスの間をすり抜けて決める大塚主将らしい速攻が光る。波に乗った早大は得点を重ね、一時20点以上離す。スリーポイントを武器に爆発力のある拓大は、このQ、スリーポイント6本を決め追い上げてくるが、76-60と早大がリードを保ったまま最終Qを迎えることになった。第4Q、拓大の長谷川がスリーポイントのバスケットカウントを含み、3本のスリーポイントを決め、早大に詰め寄る。しかし、河上、G玉井勇気(スポ3=福岡第一)などで得点をつなぎ、最後はファウルゲームに。そのまま逃げ切り、102-93と100点ゲームで久しぶりに白星を挙げた。

 負けが続いてしまいどうしても勝ちたかった早大は、アップから気合が入っていた。よく声が出ていて、前半の立ち上がりは木村が、後半の立ち上がりは大塚主将が活躍。河上、玉井は決めてほしいところで、そして交代で入った選手たちは大事な第4Qで得点を挙げた。F山本純平(スポ1=福岡第一)は10リバウンド12得点と、どちらも今リーグ戦最多の数字をマーク。各選手がそれぞれ役割を果たし、早大らしい展開の速いバスケットで勝利を収めた。

 リーグ戦も残り6試合となった。混戦となっている今、入れ替え戦を回避し、できるだけ上位に食い込むためにも、勝つべき試合を落とさないことが重要になってくる。次の対戦相手は日体大と青学大。日体大は東海大相手に大きな1勝を挙げた上、4連勝中の大東大を破るなど波に乗っているが、負けるわけにはいかない。きょうのような早大らしいバスケットで、残りのリーグ戦も勝ち星を積んでいってほしい。

(記事 加藤恵、写真 冨丘太朗) 


第88回関東大学リーグ戦 第6週2日目

早大

102

19-21
28-14
29-25
26-33



93

拓大
【スターティングファイブ】
G 大塚 勇人(スポ4=福岡大大濠)
G 玉井 勇気(スポ3=福岡第一)
F 河上 宗平(人3=京都・洛南)
F 木村 晃大(スポ2=京都・洛南)
F 山本 純平 (スポ1=福岡第一)

◆コメント
G大塚勇人主将(スポ4=福岡大大濠)
――価値ある勝利です。少しほっとしたのでは
そうですね(笑)この勝利は色々な意味で大きかったですね。前半、自分自身がシュートは決めていたんですけど、パスミスが多くて怒られて、まだ自分がどうしていいかまったく分からなくて悩んでやっていました。その中でもシュートが入っていたので、まだどうにかなるなと自分自身で耐えながらやっていて。怒られたけど集中を切らさずに自分が耐えられたのが第3Qにつなげられたのかなと思います。
――久々に大塚選手らしい攻め気のプレーが見られました
そうですね。やらなきゃいけないというか、ふっ切れたのが一番大きかったかなと。本当に自分らしさを失っていたので、第3Qでふっ切れてやっと自分を取り戻したかなと。まだ分からないですけど、ある程度この試合に関しては。本当に迷惑をかけていたので。
――ほかの選手たちもきょうの勝利には喜んでいたのでは
本当に喜んでくれていて(笑)迷惑をかけていたので、勝たせることができたとまでは言わないですけど、みんなで勝ったというのが一番大きいし、その中でも自分らしいプレーができてチームも乗ったのでよかったなと思います。
――控えのG武津選手(祐太郎、文構2=大分舞鶴)もよくつないでいましたね
本当に助かりました。最近チームが一つになって、出ていない(G池田)慶次郎(社1=東京・京北)もいますけど、慶次郎も大東大戦であれだけ頑張ってくれていたので。迷惑かけてたなと思うと、勝てて本当によかったなと思います。
――後半は長谷川選手(拓大)のスリーで点差を縮められてヒヤッとする場面もありましたが
決めるとは思っていたんですけど、あそこでうまく決められて、でもまだ慌てはしなかったですね。明大戦の時にああいうパターンがあって、結局最後に負けたというのが自分たちにはあって、危機感があったので。つなげられたのは大きかったですね。
――次週は日体大、青学大との試合です
両方ともチャレンジしていきます。いかにチャレンジしていくことがこれからの課題になってくると思うので、別に何に勝ったから強いというわけではないし、チャンピオンチームであるわけでもないので。一試合一試合チャレンジしていくとこうやって拓大にも勝てるし、そういう力は持っているから、チャレンジしていくことがすべてではないかなと思います。
――残りのリーグ戦に向けて
勝てるところは勝って、上にはチャレンジしてアップセットを起こせるように頑張っていきます。

F河上宗平(人3=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返ってどうでしたか
正直あとがないって言うかもう負けられない状態だったんですけど切り替えてできました。これまですごい内容も悪い負け方してたので、また原点に帰って走ることとディフェンスを頑張って勝てたのはすごい良かったし、久しぶりに勝てたので嬉しかったです。
――きょうはアップの時からいつも以上に気合いが入っていましたね
そうですね。最初からやるってことをみんなで話してて倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)にももうちょっと頑張れと喝を入れられたのでそれでもう一回気持ち入れ直して試合に臨めたと思います。
――試合の入りからよく走っていましたが
そうですね。いつも負けてる試合は走れなくて相手のトランジションについていけないっていうことが多かったんですけど、きょうはよく走れたのでそれが勝利につながったと思います。
――疲れませんでしたか
負けた方が疲れますね。勝ったのであまり疲れも感じないです。
――きょう勝てたことで今後の試合に向けてまた切り替えれるのでは
負けてる時はみんな暗くて沈んでいるのがよく分かったので、今はまたすごい雰囲気もよくなっています。これを来週に向けて持って行けたらまた良い試合ができると思います。
――来週に向けての意気込みをお願いします
来週も負けられない試合が続くので、チャレンジャーとして頑張っていきます。

G玉井勇気(スポ3=福岡第一)
――きょうの試合を振り返って
嬉しかったです。久々に勝ったので。いつも出だしが悪かったんですけど、きょうは1Qちゃんと追いつけたし、3Qも入り良かったです。
――きょうはよく走れていましたね
そうですね。最近の試合はオフェンス回数が少なかったみたいなんですけど、きょうはすごく走れていましたし、攻撃回数が多かったみたいです。それが一番良かったと思います。
――途中相手のスリーポイントが立て続けに決まってしまいましたが
ああいうところのディフェンスがまだ甘いですね。乗ると強いチームなので、ちょっとだけ焦っていましたね。
――対拓大は2勝となりました
負けが続いていたので本当に良かったです。
――来週に向けて
日体戦は落とせない試合ですね。今ちょっと乗ってきちゃってるんですけど、きょうの勝利を思い出して。これから6戦、全力で勝ちにいきたいですね。