拓大に敗れ、ベスト4入りを逃す

男子バスケットボール

 きのう劇的な逆転勝利を挙げた早大は、ベスト4を懸けて拓大と対戦した。勢いそのままに試合に臨みたいところであったが、ここ2戦苦しんでいる出だしがこの試合も思うようにいかず、序盤から追いかける展開となった。前半を終えて27-47と大量リードを許してしまう。前日のように劇的逆転勝利を狙いたい早大だったが、反撃の糸口を見つけられず最終クォーターを迎える。主力を下げた拓大に対し、追い上げるが開いた差は大きく、73-84で敗戦した。

 昨季の関東大学リーグ戦では2戦2敗と苦しめられた拓大を迎え討った準々決勝。前日の勢いを生かしたい早大だったが課題の序盤で勢いに乗れない。シュートタッチが悪く得点を重ねられない一方で、ドライブしてくる相手選手に対するディフェンスや、リバウンドの競り合いでファウルを吹かれる。SF新川敬大(スポ1=東京・京北)が2本のスリーポイントシュートを決めるも、第1Qで18-29と11点もの差をつけられた。第2Qに入っても早大のペースにすることができない。追い上げるどころか逆に離され、27-47と苦しい状況を脱せないまま前半を終えた。

スリーポイントシュートを沈める新川

 流れを変えたい早大は、開始早々G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)がスリーポイントシュートを沈め、SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)が2連続で技ありのシュートを決める。途中ゾーンディフェンスをするなど流れを掴もうとするが、拓大も淡々とシュートを沈めてくる。速攻に走られ、リバウンドから得点を重ねられる。44-73とさらに突き放されて最終Qを迎えることになった。追いつきたい早大は、積極的な攻めを見せる。リバウンドが取れるようになり、拓大のシュートが落ち始めた終盤。澁田が速攻を含み4連続で得点を挙げ、ラスト2分を切って11得点差まで詰める。しかしここでもう一本が出なかった。前日好調のG池田慶次郎(社3=東京・京北)のスリーポイントシュートがリングに嫌われ、万事休す。73-84と追い上げはしたものの、敗戦した。

相手デイフェンスを抜きゴールへ向かう澁田

 勝てばベスト4という大一番だったが、この試合でも序盤のリズムの悪さが課題として挙げられた。そして、飛び込みでリバウンドを取られたり、ルーズボールの競り合いで負けてしまったことで、なかなか早大のペースに持ち込むことができなかった。出だし、リバウンド、ディフェンス。この3つをどう改善するかが、これからの試合のカギとなってくるだろう。今週末には5-8位決定戦がある。中2日で調整をし、2勝で5位の座を掴み取る。

(記事 加藤恵、写真 宮西祐香子)

第63回関東大学選手権5月28日(vs拓大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 17 29 73
拓大 29 18 26 11 84
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎(社3=東京・京北)
G#11 河合祥樹(スポ2=京都・洛南)
SF#36 澁田貴大(スポ2=東京・京北)
F#16 山本純平(スポ3=福岡第一)
C#38 宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  澁田貴大:16得点、新川敬大:15得点
リバウンド 山本純平:12リバウンド
アシスト  池田慶次郎:6アシスト
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コメント

SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

完全に出だしが悪くて、そのまま立て直せなかったです。最後いい雰囲気といっても相手はメンバーを落としていましたし、終始自分たちのリズムではなかったのかなと思います。

――ベスト4を懸けての試合でしたが、どのような気持ちで臨みましたか

きのうも逆転勝ちで勢いがあったので、絶対勝とうと思っていました。押さえどころわかってはいましたが、そこをしっかりと徹底できなかったと思います。

――この3戦ともに出だしのシュートタッチには苦しんでいますね

これだけ練習していて入らないというのは、倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)もおっしゃっていましたけれど、メンタル的な要素が影響してきているのかなと思います。みんな入らないから、どうしようと迷ってシュートを打ったりしているので、よけい入らないのだと思います。試合後半になってくると、点差も開いていましたし、どんどん行かないといけないと思うようになるので、もらった瞬間にリングを見て打ったりできますが、最初はそういうところがうまくいかないなと思います。

――逆に相手のシュートには苦しめられましたが

リバウンドを取られて、セカンドショットとか、何度も打っていたら入ると思うので、リバウンドが問題だったと思います。

――リバウンドが取れなかったのはディフェンスが悪かったのでしょうか

相手の飛び込みリバウンドを抑えられなかったというのはあります。

――第4Qの追い上げではご自身の活躍もありましたが振り返っていかがですか

きょうはベンチにいた時間が長かったので、そういったフラストレーションも溜まっていましたし、点差も開いて残りも5分とかだったので、全部自分でやってやろうという気持ちでやっていました。

――次の試合に向けての改善点としては何がありますか

リバウンドとディフェンスです。ワセダは小さいので、ビッグマンだけに頼らず全員でリバウンドにいくということと、これまでやってきたディフェンスのシステムをこの2日間で改善して土日を迎えたいと思います。

――5-8位決定戦となっていきますが、意気込みをお願いします

きょう負けてしまったことは仕方ないので、いかにして切り替えるかというのが大事になってくると思います。相手はおそらく1部のチームになってくると思うので、チャレンジという積極的な気持ちを出して戦っていきたいと思います。

SF新川敬大(スポ1=東京・京北)

――今大会3戦を終えて、調子はいかがですか

前の2試合では自分の調子が上がらなくて、きのうも試合が終わった後に体育館に戻って1人でシューティングしていたんです。なのできょうは、チームに貢献できたんじゃないかなと思います。

――きょうは相手が拓大ということで、意識していたことはありますか

やはり向こうの方が遥かにサイズが大きいので、リバウンドのことは試合前に先生に言われていました。でも、意識していたにもかかわらずやられてしまったので、そこは反省しています。

――きょうの敗因は、具体的には何だったのでしょうか

やはりディフェンスが悪くて。あと自分たちから積極的に攻撃できなかったことと、流れが悪くてシュートを外したときにも相手にリバウンドを取られてしまったことが原因だと思います。

――試合中にどう改善しようとしましたか

改善しようとしてゾーンティフェンスに切り替えたんですけど、そこでも自分たちがうまく噛み合わなくてリバウンドを取られてしまったので、そこが負けた原因ですね。

――個人的に良かったこと、悪かったことはそれぞれどんな点ですか

外のシュートはきょう入っていた方だと思うんですけど、ディフェンスの面ですごくリバウンドを取られたり、自分のところでやられてしまった部分があるので、そこが反省しているところです。

――次戦への意気込みをお願いします

きょう負けた原因を残り2日間で改善して、次に当たる相手も絶対自分たちより大きいチームだと思うので、リバウンドを取らせないように徹底して頑張りたいと思います。