池田が36得点!逆転勝利でベスト8進出!

男子バスケットボール

 きのう順調な滑り出しを見せた早大はベスト8を懸けて国士舘大と対戦した。国士舘大は昨シーズンの関東大学リーグ入れ替え戦で対峙(たいじ)し、2部降格という屈辱を味あわされた因縁の相手。雪辱を果たし白星を挙げたい早大であったが、第1クォーター(Q)、思い切ったオフェンスができずにわずか7得点にとどまるなど前半は大きくリードを奪われる展開。しかし後半に入ると打って変わり積極的な攻撃を見せる。第4QだけでG池田慶次郎(社3=東京・京北)が14得点をマークする活躍などで逆転し、終盤に一気に突き離して75-65で勝利。国士舘大相手にリベンジを果たし、ベスト8進出を決めた。

 第1Q立ち上がり、試合は非常に重苦しい展開となる。早大は外のシュートが全く決まらず点が奪えない。対する国士舘大もディフェンスでファウルトラブルに陥るなどリズムに乗れない。結局、早大はフィールドゴールをわずか2本しか決められず7得点、国士舘大も10得点とロースコアな展開となる。続く第2Qも早大はオフェンスでも積極性を欠き、なかなか点数を動かせない。第2Q残り5分でようやく池田がスリーポイントシュートを決め、さらにC宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)のバスケットカウントで流れをつかむかのように思えたが、流れをつかんだのは国士舘大だった。確実なオフェンスを繰り広げ、徐々に点差は開いていく。最終的に27-37と10点差ビハインドを背負い前半を折り返すこととなった。

味方にパスを供給し、アシストを量産した河合

 点差を縮めていきたい早大は第3Q早々に池田がバスケットカウント。直後には高い位置からのプレスでスティールに成功し、攻守共に上々な滑り出しを見せる。しかし国士舘大も譲らず、10点の差がなかなか縮まらない。流れが変わったのは第3Q残り3分、池田のスリーポイントシュートからだった。早大はこの試合なかなか外のシュートが決まらず我慢の時間帯が続いていたが、オフェンスリバウンドを何度もつなぎ池田のスリーポイントシュートに結びつけた。そしてこのプレーから池田が圧巻のプレーでチームをけん引する。第3Q終了直前に池田が連続得点。相手のシュートミスなどにも助けられ48-52と4点差まで追い付き第4Qへ突入する。第4Q開始直後にもジャンプシュートを沈め、池田のシュートは落ちる気配を見せない。残り6分、池田の得点で2点差まで追い付くことに成功すると、ディフェンスで5秒バイオレーションを誘発。このミスを池田が得点に結びつけ、ついに試合は振り出しへ。勢いに乗った早大はG河合祥樹(スポ2=京都・洛南)のバスケットカウントでこの試合初めてリードを奪う。そして試合を決定付けたのはやはり絶好調の池田だった。「シュートがその前からちょっと当たり出していて入るんじゃないかと思った」(池田)と語るように、スリーポイントラインのさらに後方から2本連続でシュートを決め国士舘大を一気に突き放した。池田の活躍で逆転した早大が75-65で勝利し、ベスト8進出を決めた。

第4Qに爆発し、36得点を挙げた池田

 前半は非常に苦しんだが、後半は「自分たちのプレーをやろうと切り替わったところがよかった」(河合)と振り返るように、後半は気持ちを切り替えての思い切りのいいプレーが結果に結びついた。そして池田はこの試合36得点をマーク。試合を通して素晴らしいプレーでチームを逆転勝利に導いた。国士舘大に昨シーズンの雪辱を果たし、ベスト8進出を決めた早大。最高の形での勝利でチームはいま勢いづいている。この勢いのままさらに上位進出へ。準々決勝の相手は拓大。拓大も昨シーズン苦しめられた相手だ。拓大にもリベンジを果たしベスト4へと駒を進められるか。勢いづいた早大が拓大に再び挑む。

(記事 東哲也、写真 渡部歩美)

第63回関東大学選手権5月27日(vs国士舘大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

20 21 27 75
国士舘大 10 27 15 13 65
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎(社3=東京・京北)
G#11 河合祥樹(スポ2=京都・洛南)
SF#36 澁田貴大(スポ2=東京・京北)
F#16 山本純平(スポ3=福岡第一)
C#38 宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点    池田慶次郎:36得点
リバウンド 山本純平:13リバウンド
アシスト  河合祥樹:7アシスト
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コメント

G池田慶次郎(社3=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

出だしはちょっとチームに勢いがなくて消極的な展開になってしまい、相手にリードされる形にはなってしまったんですけど、ディフェンスで頑張って我慢することができて、後半になってみんな吹っ切れて、最後はいい形で勢いを持ってオフェンスできたのがよかったかなと思います。

――きょうの対戦相手は昨シーズン入れ替え戦で負けた国士舘大でしたが意識したことは

1年の時も国士舘大と入れ替え戦をやって、2年の時も国士舘大と入れ替え戦をやって、 言ったらいま3勝3敗の五分で、リセットされたと僕自身は思っていて、その中できょうこのような感じで勝ち切れたっていうのは本当に嬉しいですし、チームとしてもきょねんのリベンジができたという風に喜んでいたのでとてもよかったかなと思います。

――前半はオフェンスが停滞していましたが

みんながどう思っていたのかはわからないですけど、やっぱり相手が国士舘大ということを意識してしまっていたのか消極的になってしまって、思い切りのいいシュートも打てなかったですし、ドライブも全然できなかったので、そういった部分では国士舘大というのを意識してしまったのかなと思います。

――後半は立ち直りましたが要因は

本当に前半から1試合通してディフェンスは我慢強くすることができたので、そういった部分で後はオフェンスが変われば必然的に僕らのペースになると思っていました。倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)に言われた通りに自分たちで思い切ってオフェンスするだけだと思っていたので、後半はオフェンスを思い切りよくできて、それが上手く結果につながったおかげで最後勢いを持って勝ち切ることができたと思います。

――前半から積極的にシュートを打つシーンが多く見られましたが

フリーの選手が気持ちよく打てばいいと思っていたし、しかも前半は崩すことができなかったというか、そういった部分では自分もそうですし河合(祥樹、スポ2=京都・洛南)とかがどんどん仕掛けていかないといけないという部分でシュート本数が多くなったのかなという風に思います。

――終盤は見事な活躍でしたがいかがですか

それもみんな前半からディフェンスで頑張って我慢し続けて、吹っ切れて勝てるという気持ちが全面的にみんなも出ていて、そういった中で自分にパスが回ってきてシュートをいっぱい打てて。ちょっとはチームに貢献できたかなと思います。

――終盤の2本のスリーポイントシュートは見事でしたがあの場面振り返って

ショットクロックが少なくなってきて、崩すこともできたと思うんですけど、シュートがその前からちょっと当たり出していて入るんじゃないかと思ったので、崩すよりも打ってやろう気持ちで思い切って打ちました。

――あしたの拓大戦に向けて意気込みをお願いします

きょうの終わり方がすごくよくて、勢い持った終わり方ができたと思うので、あしたはこの勢いを前半から表現していけばいい結果が見えてくるのではないかと思うので、みんなで一致団結して頑張りたいと思います。

G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)

――きょうの試合をふりかえっていかがですか。

出だしは、入れ替え戦で負けた相手だったこともあって緊張感もあって、なぜかプレッシャーもあって、そういった面でフィールドゴールパーセンテージがすごく低くて。でも後半、無我夢中になってみんなで走れたのが、勝てた勝因かなと思います。

――きょうは、入れ替え戦で負けた国士大との試合でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか。

監督からは、あまり意識しないで自分たちのバスケをしなさい、と言われていたのですが、どこかしらで勝たなくてはいけないと思っていたと思います。それが後半になって変わって自分たちのプレーをやろうと切り替わったところがよかったのかな、という感じはします。

――前半、オフェンスが停滞したゲーム展開になっていましたが、その点についてはいかがですか。

試合前3日間の練習でも、そのような展開になっていて、監督からも、もっと軽くパスを回すように、と言われていたのですが、それがなかなかうまくいかなくて、予想通りと言ってしまってはおかしいのですが、少しは想定していた中で、それをこの試合で持ち直せたのがよかったです。

――後半、とても良い流れで逆転勝利にまで導きましたが、立て直せた要因は何ですか。

ディフェンスですごく声が出るようになって、試合やっているなかでもベンチからの応援が聞こえてきて、出ているメンバーと控えのメンバーと、上にいる応援の声もあってそういう中で勝てたのかな、と思います。

――あすは、拓殖大との試合です。意気込みをお願いします。

きょねんは、リーグ戦、インカレでも負けている相手なので、要点まとめて、抑えるとこは抑えて自分たちのバスケをして勝ちたいと思います。