2年連続の準優勝で終える

男子バスケットボール

 3日間にわたって行われた第30回京王電鉄杯。4戦4勝でグループリーグを1位通過した早大は、きょねんに続いて強豪・青学大と優勝を懸けて対戦することになった。1部上位校の青学大相手にチャレンジャーとして挑んだが、力及ばず51-75と完敗。しかし、2年連続での準優勝という好成績を残した。

 ケガ人を抱えた中で挑んだ決勝戦。第1クォーター(Q)、青学大に離されそうになりながら、SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)のファストブレイクや、SF新川敬大(スポ1=東京・京北)の得意のスリーポイントシュートで食らいつく。タイトなディフェンスから8秒オーバータイムを奪い盛り上げると、G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)がドライブを見せ2点差。直後取り返されるも、17-21と青学大の背中をしっかりとらえたまま第2Qへ向かう。しかしここからディフェンスの穴が目立つようになる。ゴール下での得点を許したり、セカンドチャンスをものにされたりと、あたりの強さをみせられ、45-24と大量リードを許し前半を終えた。

多彩なパスワークを見せた森井

 状況を打破したい早大だが、後半になっても情勢は変わらない。河合のレイアップシュート、新川のスリーポイントシュート、澁田のレイアップシュートと3連続で速攻が出るなど、早大らしいプレーが見られるも、36-63と差を詰めることができないまま第3Qを終える。迎えた最終Q、河合がドライブ、速攻、スリーポイントと躍動する。しかし反撃もそこまで。最終スコア51-75と実力差を見せつけられる結果となった。

ドリブルで突破する河合

 多くの課題が見えてきた大会となった。新チーム始動から間もないこともあり、まだディフェンスには改善点が多く残されている。その反面得られた収穫も多かった。シュート力のある新川、多彩なパスセンスを持つG森井健太(スポ1=京都・洛南)をはじめルーキーが活躍を見せた。2年生のC宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)は外のシュート力を上げ、澁田は速攻力やドライブ力を上げるといった成長が見られた。ここに上級生の力が加わった時、真の早大の力が発揮されるだろう。3週間後には関東大学選手権が控えている。昨季6位と健闘した大会であるだけに期待がかかる。

(記事 加藤恵、写真 東哲也)

結果

●早大51―75青学大

1位 青学大、2位 早大、3位 明大、4位 拓大、5位 専大、6位 中大、7位 慶大、8位 法大、9位 日大、10位 東大

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コメント

SF新川敬大(スポ1=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

やはりディフェンスができなくて、相手が大きかったというのもありますが、中で徹底的にオフェンスリバウンドとかをやられてしまったところがあるので、チームとしての課題でもあるし個人としても反省しています。

――初めて強豪の青学大と対戦したと思いますが、青学大の印象はいかがですか

やはり体がとても強いですし、押しても押されないですし、1部常連のチームとの差を感じました。

――青学大の激しいプレッシャーに苦しんだような印象を受けましたが、その点についてはいかがですか

中に行けなくて押し出されてしまった、さっきも言った通り、体の当たり合いで押し出されてしまったというところがあるのでこれからの課題だと思います。

――今大会通じて持ち味であるスリーポイントシュートがよく決まっていましたが

先輩がつくってくれて打たせてもらったところもあるんですけど、これからは自分で動いてフリーにして、自分の力で決めていくようにしたいです。

――今大会全体を振り返っていかがですか

チームとしてもディフェンスの課題が見つかったところもありますし、自分もスリーポイントシュートの精度を上げていくという課題も見つかったので、いい経験ができた大会だったと思います。

――準優勝という結果についてはいかがですか

この強豪の大学の中で2位という結果を残せたのはとてもいいことだと思います。

――今後に向けて改善していきたいことは何かありますか

やはり体を強くして当たり負けしないように、ディフェンスでのチームの連携を良くして穴のないチームディフェンスをしたいです。

G森井健太(スポ1=京都・洛南)

――準優勝という結果になりましたが、今のお気持ちを教えてください

予選リーグで全勝し、きょう決勝を戦って、やはり青学大や明大は全然違うなという印象を受けました。高校から大学に入ってまだ2ヶ月しか経っていませんが、青学などは当たりやスピードが全く違うと思いました。そういう意味では様々な経験ができたので、すごくいい大会でした。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

スピードとパワーも優れているし、技術的にも正確なプレーが多く、ワセダと青学大の質の違いを感じました。自分たちのバスケットができない時間帯が多く続いてしまったように思います。

――リーグ戦では1部、2部で分かれているためなかなか戦う機会の少ない強豪の青学大との対戦でしたが、どのように臨みましたか

相手は1部でも上位のチームなので、そういう意味ではチャレンジするような気持ちで臨みました。

――今大会を通じて得た収穫や手応えはありますか

慶次郎さん(池田、社3=東京・京北)がケガをして、それで自分が出場する機会が回ってきたのですが。自分の持ち味であるアシストや味方を生かすプレーというのは通用する部分があると思いました。そういうことがわかったのは収穫です。逆に課題も明らかになって、自分はシュートが苦手なので、そこをもっと練習しようと思いました。

――次戦に向けた意気込みをお願いします

これからトーナメントなどの大会が増えていきますが、自分が出場した時にチームにとってプラスとなるような活躍をしていきたいと思います。