残すは青学大との決勝!

男子バスケットボール

 初日の試合では、先手をかけたプレーを存分に発揮し、大差をつけ連勝を飾った早大バスケ部。大会2日目、明大を相手に79―69、中大相手に89―80、と今季1部リーグに所属する格上の明大相手にも臆することのない早大のプレーで勝利をものにし、次戦は優勝をかけて青学大と対戦することになった。

 昨季のインカレでは、準優勝という成績をもつ明大との試合。「明大がフルメンバーではなかったということもありますが、最初から自分たちのプレーができた」(G河合祥樹、スポ2=京都・洛南)というように、第1クォーター(Q)を19―19で終えると、SF新川敬大(スポ1=東京・京北)、C宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)を筆頭にフリースローやスリーポイントシュートを続けて決め、第2Qでは40―27、第3Qでは65―40と、20点以上の差をつける試合展開を繰り広げた。このまま早大優勢のゲーム展開かと思われた第4Q。逆転を狙った明大にプレスをかけられ、ミスが目立つ場面が見られた。ターンオーバーを連発し、差を縮められる試合展開にはなったものの、最後までチャレンジ精神を忘れないプレーで79―69というスコアで試合を制した。

ルーキーながら強気なプレーを見せる新川

 続く中大との試合。第1QをSF伊藤諄哉(人2=京都・洛南)らが安定したプレーでシュートを決め、25―16で終える。「守るところは守り、攻めるところは攻める、といったローテーションができたおかげで僅差の試合で勝利できた」(河合)といった言葉どおり、そのあとの試合展開でも大差をつけることはなかったが、選手個々人の的確な判断と「今年の早大の特徴である、速い展開」(G森井健太、スポ1=京都・洛南)を意識したプレーで、最終スコア89―80でグループリーグ1位を手にした。

ゴール下でも強さを発揮した宮脇

 残る戦いは、現在インカレ3位の実力をもつ青学大との決勝だ。試合3日目となり、選手には疲労が溜まっていることだろう。とはいえ、この戦いはこれから始まるリーグ戦に向けて大きな収穫が得られる戦いになるはずだ。これまでのようなプレーができるように万全のケアを施し、決勝戦でもチャレンジャーとしての早大バスケの戦いに期待が懸かる。

(記事 渡部歩美、写真 角田望、大口穂菜美)

結果

○早大79―69明大
○早大89―80中大

コメント

SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)
――2年生として臨む今季、ご自身のチーム内での役割はどのようなものだと考えていますか
ポジション的に相手チームのエースとマッチアップすることが多いので、まずはディフェンスをしっかりすることと、ワセダは身長が低いので僕も積極的にリバウンドに参加しなければいけないというのと、あとはオフェンスのときに外のシュートだったりドライブだったり積極的にいくということを意識しています。
――特に、昨季よりも自分で得点を狙いに行く場面が増えたのでは
いま外のスリーポイントシュートの練習をしているのですが、誰かがドライブしてそこからキックアウトしたほうが確率はよくなります。ガードがそういうのはやってくれるのですが、まかせっきりではなくて自分でもやらなきゃいけないとは思ったので、ドライブを積極的に仕掛けるというのを意識して、前が空いたら自分でいくかんじですね。
――明大戦、中大戦2連勝となりましたが、振り返っていかがですか
明大戦はチーム全体でも入りで気が抜けていて流れがつかめなかったですが、後半走り出してディフェンスをしっかりやることでリズムが出てきました。自分でもディフェンスをしっかりできたり、しっかり走れたので良かったとは思います。中大戦は、何ができたのかなという感じです。特別良いと思ったことはなくて、疲れはあったと思いますがそれは僕一人だけではないので、不甲斐ないですね。
――1、2年生で主に試合を回していますね
東京六大学リーグ戦でもそのようなメンバーでやっていたことはあったのですが、その時に引っ張っていけなかったところがあったので、ことしも新人戦がありますし、1年生が出た時は積極的に声を出すようにしています。
――相手に立て続けに点を取られたとき、なかなか流れを取り戻せない場面もありました。下級生主体でやっている故ということもあるのでしょうか
それはあると思いますね。上級生になると経験がありますが、特に1年生は高校ではやっていたとはいえ大学の試合には慣れていないので、そういうときはやはり2年生が、1年間経験がある分、どうにかしなければいけないと思います。
――1年生の活躍は刺激になっていますか
1年生は即戦力と言われる選手ばかりなので、上級生もうかうかしていられないなと感じています。
――あすの青学大戦に向けて、意気込みをお願いします
青学大は1部リーグでも上位に入るようなチームなので、僕たちはチャレンジマッチとして、学年など関係なく全員で積極的に当たっていきたいと思います。

G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

明大戦は明大がフルメンバーではなかったということもありますが、最初から自分たちのプレーができて、最後は相手の控えにいた最上級生とか全力を出してもらうような展開ができたので自分たちとしては本当にいいゲームができたなという感じはします。最後の中大戦は結構みんな疲労もたまっていて、重い試合展開でしたが、最後まで自分たちのバスケを貫いて、打つところは打って、守るところは守れたのでよかったと思います。

――どのような気持ちで臨みましたか

明大は1部で僕らは2部なので、勝ちたいという気持ちを持って、自分たちのプレーをしっかりする、チャレンジするという気持ちでやりました。中大は2部リーグでもあたるので、もうやりたくないなという印象を与えるくらいがつがつやりたかったですが、シーソーゲームになり、相手もまだいけるという印象を与えてしまったのは少しだめだったと思います。

――試合の勝因は何ですか

明大戦も中大戦もそうですけれど、そんなにワセダは身長が高くないんですけれど、でも大事な場面でみんなでローテーションしながらしっかり守れたというところが、最後僅差でも勝つことにつながった勝因かなと思います。

――中大戦の最終クォーター、ドライブで点を取りにいっていましたが、意識していたことはありますか

あまり意識はしてなかったんですけど、前半も3ピリのずっと最後まで自分のシュートもあんまり打てなくて、シュートの確率も悪かったですし。4Qの大事な場面で、最後出ているメンバーの中では最上級生でしたし、そういった面でしっかり力を出さなきゃいけないなと思ったので、意識してドライブしました。

――あしたの青学大戦への意気込みをお願いします

きょねんの電鉄杯では、青学に最初からボコボコにやられて、あたりの面もシュートのうまさの面も走りの面も全部負けてしまったという印象があるので、あしたは最初から自分たちのバスケをしてそれできょねんみたいな点差で負けるのはいいと思っています。自分たちのバスケを最初から貫いてひとつでも収穫が得られたらいいなと思います。

SF新川敬大(スポ1=東京・京北)

――本日は京王電鉄杯2日目でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか

きのうも2試合やって疲れもある中で、1戦1戦を大事に、勝利という結果を目指して臨みました。

――明大戦を振り返っていかがですか

相手が格上だったので、チャレンジという気持ちでしたが、勝てて良かったです。前半に離して、後半に相手のエースが出てきたので良い経験になりました。

――中大戦を振り返って

自分たちも先輩方も疲れていて、思うように足が動きませんでした。それでも勝てたことが自信につながりました。

――疲れていることに対して、チームでどうしていこうという対策はありましたか

チーム全員で声を出し合って、試合の中でも一つになっていけばいつか流れがくると考えていました。

――きのうきょうと3Pシュートを多く決めていらっしゃいましたが、意識したことはありますか

いつもと同じ感覚で打てば絶対に入ると思っていました。ディフェンスがいても、いないように意識して打つことを心掛けました。

――きょうの試合で見つかった課題はありますか

やはり小さいチームなので、リバウンドを結構取られていたのが課題だと思います。

――ディフェンスの練習をしていると伺いましたが

はい、しています。まだ試合では出していませんが、これからディフェンスも変わってくると思います。

――あしたの青学戦への意気込みをお願いします

あしたもやはりチャレンジャーなので、当たっていく気持ちでいきたいです。

G森井健太(スポ1=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうは、G池田慶次郎さん(社3=東京・京北)がけがして出場できない状況だったので、自分が出場時間をいただいて強気でリングにアタックしようと思ってプレーしました。

――対戦した、明大と中大の印象はいかがでしたか

明大の後半は、相手の4年生がたくさんでてきて、あたりが高校のときとはかなり違うな、という印象をうけて、自分はまだまだトレーニングが足りないな、と感じました。中大との試合では、「相手へのガードやプレッシャーを強くするように」という倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)の指示を後半でうまくプレーにあらわすことができなかったので、もっと頑張って練習する必要があると思いました。

――特に中大との試合では、コートを広く捉えたプレーをしていましたが

スペースをとることを大事にしていたので、そのなかで、自分の得意なプレーであるアシストをできるような空間をつくることを心がけました。

――リバウンドをとってから、自身で速攻を仕掛けてゴールにまで持っていくプレーでチーム全体に流れをつくっていましたが

速い展開をつくるプレーが今年の早大の特徴であるので、自分が試合に出られているときにペースを変えることができるようにしたいと思い、強気でいきました。

――あしたは、優勝をかけた青学大との試合です。意気込みをお願いします

青学大は強いので、強い精神で頑張っていこうと思います。