国士舘大に屈辱の敗戦。2部降格が決まる

男子バスケットボール

 1勝1敗で迎えた入れ替え戦の第3戦。勝てば1部残留、負ければ2部降格と絶対に負けられない戦いとなったこの試合。第1クォーター(Q)はF河上宗平主将(人4=京都・洛南)の活躍もありリードを奪うものの、後半勢い付いた相手を止め切れずに逆転を許す。けがによる負傷者も相次ぎ、69-78で敗れ2部への降格が決まった。

足の痛みに耐えながらプレーした河上

 第1Q、1部昇格を目指す国士大のディフェンスの前に攻め切ることができず、開始から5分間でわずか2得点しかあげられない。しかしF山本純平(スポ2=福岡第一)のスティールからG木澤義椰(人2=京都・洛南)のレイアップにつなげリズムをつかむと、ここから河上が圧巻のプレーを披露。スリーポイントシュートを皮切りに次々とシュートを沈めて、第1Qだけで13得点を奪取する。この河上の活躍でリードした早大は21-15で第1Qを終えると続く第2Q、幸先よくG河合祥樹(スポ1=京都・洛南)がスリーポイントシュートを決め、ここから早大のペースになると思われた。しかし早大がターンオーバーを連発すると流れは国士舘大に。10-0のランを許して逆転されてしまう。早大も意地を見せF木村晃大(スポ3=京都・洛南)の速攻で再逆転に成功すると、好調の河上がバスケットカウントを決める。さらに終了間際にも河上がジャンプシュートで得点し、35-32と3点リードで折り返す。

 第3Q、山本がスリーポイントシュートを立て続きに2本沈めるも、国士舘大のオフェンスをなかなか止め切ることができない。さらに松島良豪(国士舘大)の苦しまぎれに放ったスリーポイントシュートが決まってしまう不運も重なり、再び逆転を許してしまう。前半好調だった河上も後半はシュートに苦しみ得点することができずに、51-58とリードを7点に広げられ第3Qを終える。勝負の第4Q、「オフェンスの大半が河上さん河上さんで最後の最後にやっぱりそこの河上さんの部分で疲労が溜まっちゃって、僕らのバスケットができなかった」(F平野哲朗、人3=京都・洛南)と語るように、疲れとけがで満身創痍(まんしんそうい)の河上をベンチに下げると、オフェンスの核を失った早大のシュートはことごとくリングに嫌われる。対照的に国士舘大は外のシュートを確実に沈めて点差を広げていく。また木村が負傷交代、池田も5つ目のファウルを犯し退場。再びコートに戻った河上も残り2分の場面で無念のけがによる交代。主力を3人失った早大には点差を詰める力は残されていなかった。結局69-78で敗れて、2部降格が決まった。

2部降格が決まり、引き返す選手たち

 この試合の敗戦で2部降格が決まり、試合後に悔しさから涙を浮かべる選手や肩を落とす選手が後を絶たなかった。3試合とも選手達は全力を尽くしたが、無念の結果に終わってしまった。しかし選手たちには下を向いている暇はない。2週間後には全日本大学選手権(インカレ)が控えている。「ぶれずにこだわってやっていきたい」と河上が語るように、早大らしいバスケを披露しインカレでの雪辱を誓う。

(記事 東哲也、写真 岩本剛志、近藤万里奈)

結果

●早大69-78国士舘大
(3日間の通算成績を1勝2敗とし、2部降格が決定した。)

第89回関東大学リーグ入れ替え戦11月7日(vs国士舘大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

21 14 16 18 69
国士舘大 15 17 26 20 78
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎(社2=東京・京北)
G#11 河合祥樹(スポ1=京都・洛南)
F#21 河上宗平主将(人4=京都・洛南)
F#15 木村晃大(スポ3=京都・洛南)
F#16 山本純平(スポ2=福岡第一)
◇主なスコアリーダー◇
得点    河上宗平:24得点
リバウンド 山本純平:9リバウンド
アシスト  河上宗平、平野哲朗:2アシスト
コメント

F河上宗平主将(人4=京都・洛南)

――現在の率直な気持ちをお聞かせください

悔しさもありますし自分の実力不足で負けたと感じて、後輩たちに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

――きょうの試合の敗因はなんだったと思いますか

きのうは立ち上がりが悪かったので、最初から飛ばしていこうと思っていました。正直、後半は晃大(木村、スポ3=京都・洛南)もそうですしみんな満身創痍(そうい)だったというか・・・そこで気持ちの差で負けてしまったのかなって思います。

――足の状態はいかがですか

いい状態とは言えないですけど、まぁそれでもやっぱり結果は残したかったですし、本当に実力不足だと感じました。

――全日本大学選手権(インカレ)が2週間後に控えています。意気込みをお願いします

今すぐ切り替えるのは難しいと思いますし、正直今の段階ではできることもできないと思います。でも、インカレで僕も引退なので、そこで結果を残すことが僕らに残された最後の道だと思うので、ぶれずにこだわってやっていきたいと思います。

F平野哲朗(人3=京都・洛南)

――現在の心境をお願いします

そうですね。真っ白って感じですね。ちょっとなにも考えられないっていうか。そんな感じですね。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

国士舘大は勢いがあったのに対して、うちは前半河上さん(宗平主将、人4=京都・洛南)頼りになってて、オフェンスの大半が河上さん河上さんで最後の最後にやっぱりそこの河上さんの部分で疲労が溜まっちゃって、僕らのバスケットができなかったっていう感じですね。

――きょうの敗因は

細かいことを言い出したらたくさんあるんですけど、やっぱりオフェンスのセレクションの部分が大きいかなって思いますね。

――今後に向けてどうやって修正していきたいですか

まずインカレ(全日本大学選手権)があるんですけどいまの早大には見直すべき点がたくさんあるんで、そこを一つ一つ修正して全員で来年1部に上がるっていうのを目標に一つになって戦いたいですね。