開幕6連敗もチーム状態は上昇

男子バスケットボール

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)開幕から5連敗と厳しい戦いを強いられている早大はこの日、強豪・東海大との一戦を迎えた。きのうと同じ格上相手との戦いにも、臆することなくゴールへ向かって攻め続ける。57-70で敗れはしたものの、エース河上宗平主将(人4=京都・洛南)がチーム最多得点を挙げ復調の兆しを見せるなど、初勝利へ向けて期待がもてる試合となった。

本来の動きをとりもどしつつある河上

 前日の青学大戦と同じスターティングメンバーで臨んだ一戦。先制点を奪ったのは早大だった。チームの持ち味である速攻からF平野哲朗(人3=京都・洛南)がシュートを決め、幸先のいいスタートを切る。だが、東海大も簡単には譲らない。バスケットカウントを沈められると、その後も高さを活かしたプレーに対応しきれずじわじわと得点差を広げられてしまう。対する早大も第2クォーター(Q)開始直後にターンオーバーからG池田慶次郎(社2=東京・京北)がスリーポイントシュート。流れを引き戻したかに見えたが、この得点以降シュートは放つもののなかなか決まらず、得点を伸ばすことができない。第1、第2Qでそれぞれ5点差をつけられ、10点ビハインドの27-37で前半を終えた。

 苦しい試合展開だったが、後半第3Qでは攻守の歯車がかみ合い、選手たちが躍動。G木澤義椰(人2=京都・洛南)が放ったシュートは高い弧を描いてリングへと吸い込まれる。終盤には河上がスリーポイントシュートを決めるなど連続得点を奪いこのQ18-15、ビハインドを7点差に縮め、最終Qへ。良い流れで突入した第4Qだったが、ギアを上げた相手に対して思うように点を挙げることができない。早大もチーム一丸となって必死に食い下がるが、後一押しという場面で相手に点を取られ、流れを止められてしまう。結局、第4Qは12得点に留まり、力及ばずに57-70で敗戦。初勝利を飾ることはできなかった。

試合ごとに成長を感じさせる池田

 きょうの敗戦で6連敗となってしまったが、「状態はすごく良くなっている」(池田)という言葉が示すように、試合内容はリーグ序盤と比べても格段に向上している。だからこそ、今回の強豪との2連戦で選手たちが取り戻したものを無駄にするわけにはいかない。次の相手はきょねん2部から上がってきた白鷗大。気持ちを切らさずに自分たちのバスケをすれば、会場に勝利の歓声を響かせることができるはずだ。

(記事 角田望、写真 加藤恵)

結果

●早大57-70東海大

第89回関東大学リーグ戦9月8日(vs東海大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

13 14 18 12 57

東海大

18 19 15 18 70
◇早大スターティングメンバー
G #34池田慶次郎(社2=東京・京北)
G #2 木澤義椰(人2=京都・洛南)
F #21河上宗平主将(人4=京都・洛南)
F #27平野哲朗(人3=京都・洛南)
C #4 二宮弘憲(スポ4=福岡大大濠)
◇主なスコアリーダー
得点    河上宗平:15得点
リバウンド 河上宗平:7リバウンド
アシスト  河上宗平、池田慶次郎、木澤義椰:3アシスト
コメント

F河上宗平主将(人4=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きのうに引き続き学生でトップのチームとの試合で、きょうも立ち上がりから気合いが入っていたと思います。僕個人としても、リーグに入ってからシュートタッチとかよくなかったんですけど、がむしゃらにできました。今まではどうやってシュートを入れようかとか変なことを考えていたんですけど、きょうは無我夢中というか、がむしゃらにできたのが終盤シュートタッチがよくなったのにつながったと思います。負けはしましたが、ここからまた頑張って行けるような内容だったと思います。

――この2試合、強豪校と競るところまでは行けたと思いますが、その中で感じたことはありますか

やっぱり強いチームは残り5分とかで僕らが5点差とかまで追い上げても慌てないですし、そこからまた走り抜けるだけの自信があるのだと思います。僕たちは今手探りの状態で一つ一つのプレーを必死にやっているんですが、最後まで走り抜く精神的な強さが(強豪校には)あると思います。

――マッチアップでは田中大貴選手(東海大)とのことが多かったと思うのですが、やってどうでしたか

とてもタフでした。大貴なんかは前半あまり調子がよくなかったと思うんですけど、勝負どころの終盤でシュートを決めて来るだけの技術があると思います。でも、うまい選手とのマッチアップは楽しかったというか。試合には負けてしまいましたけど、がむしゃらにぶつかって充実感があったと思います。

――この前、この2連戦を早大として上がっていくきっかけにしたいと言っていましたが、実際2試合終えてつかんだものはありますか

ここまでいい試合が出来たので欲を言えば勝ちたかったですけど、結果として2敗してしまいましたけど、リーグの最初のころの敗けに比べれば、内容も違う試合になったと思います。次の試合までまた2日間あるので気持ちを切らさずに、頑張って行ければ水曜日いい結果につながると思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

白鴎大は青学大や東海大と比べれば力は落ちると思いますが、僕たちの試合に対するアプローチは変えずに、最初から全力で声とリバウンドを合言葉にやっているので、そこを意識して絶対勝ちに行きたいと思います。

G池田慶次郎(社2=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

今までの試合に比べて、だいぶ気持ちがひとつになっていて相手に向かっていくことができて、勢いがあるときは相手に引けをとらないくらいいいゲームができたので、この先の試合もチームひとつになっていけば良い結果が生まれてくるんじゃないかと思います。

――きのうに続いて強豪との試合だったが、どのような面で強さを感じましたか

勝負どころの細かいところだったり、自分たちは攻めてるときにミスをして相手に点をとられることが多いので、勝負どころでの細かさというところに強さを感じました。

――木澤選手とのコンビネーションはどうでしたか

1年のときから木澤と2人でやることが多くて、いつもはボール運びは自分がやるんですけど、木澤とやるときはまかせっきりになるというか信頼していて、そういった面では楽に出来てやりやすいです。

――リーグ戦6連敗となってしまったが、チームの状態は上がってきているのではないですか

今までの試合に比べて勢いも違いますし、覚悟も出てきていて、状態はすごく良くなっていると思います。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

6連敗してしまって、でもそこから何も得られないというわけではなくて、悪いところだったり良いところだったり、色んなものを得られたので、次の試合でもっと上を目指せるように、勝ち負けにはこだわるんですけど、チームとしてもっともっと上がるような試合をしたいと思います。

C宮脇隼人(スポ1=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

相手は東海大という強いチームなので、がむしゃらに向かっていって、チャレンジマッチとして、自分のできることを出せるようにと思っていました。

――きのうきょうとチームの雰囲気がとてもいいと思いますが、いかがですか

青学大や東海大というのは強いチームなので、チャレンジというつもりで向かっていかないと意味ない試合なので、みんながそういう気持ちでいったら良くなっていったのだと思います。この雰囲気を来週も続けていきたいです。

――ゴール下でのプレーについて、オフェンス面ではいかがでしたか

二宮さんがずっと頑張っていて、自分が全然できていなかったので、きょうはビビらずに、やっていこうと気持ちで頑張りました。

――ここ2日センターを押さえていましたがいかがでしたか

ここ2日とか、二宮さんの方が自分より出ていて、あれをみてまた頑張ろうと思います。

――青学大や東海大の印象はいかがでしたか

やっぱり体が強かったですね。きのうきょうと、積極的に向かっていったら戦えなくもない感じだったので、これを続けていきたいですね。

――次の白鴎大戦に向けて一言お願いします

負けられないですね。この雰囲気を続けられれば、勝てる相手だと思うので、月曜火曜の練習をまた気持ちいれてやっていきたいと思います。