敗れるも青学大相手に健闘

男子バスケットボール

 週に3試合こなす過密日程の中で行われていることしの関東大学リーグ戦。ここまで4試合を戦って4連敗と厳しい状況が続いている早大は、この日青学大と対戦した。言わずと知れた強豪校相手に勝つことで、何とか今後への足がかりにしたいところであったが、結果は60-70で惜敗。開幕から5連敗となってしまったが、チームとして徐々によくなっていることがわかる一戦になった。

3本のスリーポイント含む15得点の木澤

 先制点は早大だった。「とりあえず気持ちよく打とうと意識した」と、この日スターティングメンバー入りしたG木澤義椰(人2=京都・洛南)の放ったスリーポイントシュートがリングに吸い込まれる。これで勢いに乗った早大は、その後も持ち前の速攻が次々と飛び出す。ディフェンスでも高さで優位に立つ青学大が、インサイドから仕掛けようとするのに対して、素早いカバーで簡単に得点させない。第1クォーター(Q)を20-10と最高のスタートを切ることに成功した。しかし、相手は青学大。第2Qから早大の速攻を減らすためプレスを仕掛けるようになると、これに対してボール運びで苦戦する。開始から3分ほどで追いつかれてしまう。その後も、スリーポイントシュートを次々と沈める青学大に逆転を許し、28-35と7点ビハインドで前半を折り返すことになる。

 第3Q、じわじわと点差が広がりそうになるが、ここでF平野哲朗(人3=京都・洛南)が奮闘する。木澤とともに、この日チームハイの15得点を奪う活躍を見せる。一進一退の攻防が続き、12点ビハインドで最終Qに。第4Q、連続でターンオーバーから速攻を許し点差は16までひらき、たまらずタイムアウトを要求する早大。これで再び落ち着きを取り戻した早大はC二宮弘憲(スポ4=福岡大大濠)がゴール下でシュートを決める。さらに木澤がこの日3本目のスリーポイントシュートを決める。点差は9点となり、王者相手に食らいついていく。しかし、これ以上点差が詰まることはなく、最後は60-70でタイムアップ。またしても勝ち星をつかむことはできなかった。

4Qの追い上げに応援も熱を帯びる

 学生王者相手に互角の戦いを見せた早大。「リバウンドと声を出すことでは負けないように」と河上が言うように、高さで有利に立つ青学大に対して、トータルリバウンドの本数では7本上回る結果に。相手のインサイドの要である永吉選手(佑也、青学大)を6得点に抑えたこともきょう接戦を演じることが出来た要因の一つだろう。次戦の相手も東海大とチャレンジマッチが続く。きょうのような気持ちを前面に出した早大らしいプレーで勝利を目指す。

(記事、写真 岩本剛志)

結果

●早大60-70青学大

第89回関東大学リーグ戦9月7日(vs青学大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

20 12 20 60

青学大

10 25 17 18 70
◇早大スターティングメンバー
G #34池田慶次郎(社2=東京・京北)
G #2 木澤義椰(人2=京都・洛南)
F #21河上宗平主将(人4=京都・洛南)
F #27平野哲朗(人3=京都・洛南)
C #4 二宮弘憲(スポ4=福岡大大濠)
◇主なスコアリーダー
得点    木澤義椰、平野哲朗:15得点
リバウンド 二宮弘憲:7リバウンド
アシスト  木澤義椰:5アシスト
コメント

F 河上宗平主将(人4=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

青学大は学生のチャンピオンでとても強い相手だったので、僕らは僕らですごいチーム内の雰囲気がよくなかったんですけど、チャレンジマッチということで思いっきりぶつかっていきました。結果10点差で負けましたけど、次につながる試合になったと思います。

――第1Q、最高のスタートを切ることができたのではないでしょうか

そうですね。最初から100パーセントで行こうと話していて、きょうはリバウンドと声を出すことは相手に絶対に負けないでやろうと決めていて、雰囲気よく入れたと思います。でも、そんなに簡単に勝てる相手ではないとわかっていたので、追いつかれてからの2Qがよくなかったので、そこが課題です。

――2Q以降、相手のプレスに苦しんだのではないでしょうか

ことしの青学は前からしかけていってそれで点を取るっていう印象なんですけど、1Qはしっかり対策が取れていたと思うんですけど、2Qに入って相手のシュートが入り出すと捕まってしまいました。経験不足もあるんですけど、そこからまた対応して最後まで接戦に持ち込めたのはよかったと思います。

――河上選手の調子は上に向かっていますか

そうですね。でも、イージーシュートっていうかゴール下のシュートとかをポロポロやっちゃっていたので、まだまだ満足いくレベルではないと思います。でワセダはチーム一丸となって戦うチームだと思うので、きょうみたいにチームで戦って、あとは僕とかが点を取っていけば勝てると思います。

――あしたも東海大との試合になりますが

あしたもやることはきょうと一緒なので、声とリバウンドをしっかりやって立ち上がりから100パーセントで出来れば、いい試合になると思うので、きょうの敗戦を糧にしてあしたも頑張りたいです。

G木澤義椰(人2=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

相手は王者で僕たちはチャレンジャーなのでしっかり向かっていこうということで、出だしが大事だなって思っていて、とりあえず先取点が欲しくてそれが取れたのはよかったです。相手にやられる場面もありましたが、1Qはよかったと思います。2Qに相手のゾーンプレスに捕まって、そこが痛かったと思います。後半は対等に出来ていたと思うので、そこが悔いが残ります。

――これまでと違いスタメンでも出場でしたが、何か違いはありましたか

きのうの練習からスタートで出ていて、きょうはもうその気持ちだったので、最初からがんがん行かないとと思っていました。結果、それがうまくいってよかったと思います。

――ワセダとしても気持ちが全面に出ていた試合になったのではないでしょうか

そうですね。やっていてそのことを感じましたし、相手が最初焦っていたのが分かったので、ワセダらしいプレーが出来たと思います。4Qも離されたあとまた粘れたので、ワセダらしかったと思います。

――スリーポイントシュートを3本決める活躍でしたが

とりあえず気持ちよく打とうというのを意識していて、最初の1本が入ったので、その後も気持ちよく打てました。ワセダはチームとしてそんなにスリーがないチームで、それはよくないと思うので、プレーの幅を広げるためにもスリーを打って入ったのでよかったです。

――あしたもチャレンジマッチがつづきますが、意気込みをお願いします

あしたも出だしが大事だと思います。そこでしっかり主導権を握って、あとは、その後のつなぎだと思うので、そこを修正していけば、勝利にもつながると思います。