第100回関東大学リーグ戦 9月18日 千葉・キッコーマンアリーナ
10日ぶりの試合となった関東大学リーグ戦(リーグ戦)。前回の江戸川大戦で開幕からの5連勝が止まった早大は第7節、昨季2部リーグ1位の国士舘大と対戦した。試合は1クオーター(Q)、19ー23と劣勢の展開で幕を開ける。しかし2Qで18ー2のランをつくり逆転に成功。11点リードで試合を折り返すと、後半は早大の堅守が光りさらに点差を広げる展開に。終盤下級生が中心の時間帯にリードを縮められたものの、なんとか逃げ切り89ー80で勝利した。
試合序盤は劣勢の展開。国士舘大の流動的なオフェンスに苦しめられる。早大はG岩屋頼(スポ3=京都・洛南)が1Qで12得点の活躍を見せるも、19ー23と4点ビハインドを背負い第2Qへ。修正が求められる中、この日ケガから復帰したC石坂悠月副将(スポ4=東京・国学院久我山)がポストプレーで活躍。さらにG堀田尚秀(スポ3=京都・東山)が連続スリーポイントを射抜き得点を重ね、18ー2のランで逆転に成功する。ディフェンスも徐々に立て直し、G飯島慶記主将(人4=茨城・下妻一)がオフェンスファウルを獲得すると早大ベンチはこの日一番の盛り上がりを見せた。その後も得点を重ねリードを守った早大。45ー34と11点差で前半を終えた。
スリーポイントを放つ岩屋。この試合29得点の活躍を見せた
第3Q、先に流れをつかんだのは国士舘大。早大は連続得点を許し、ファウルトラブルに苦しむ厳しい展開となる。嫌な空気が漂う中、F三浦健一(スポ2=京都・洛南)のディフェンスが悪い流れを断ち切った。1対1を仕掛ける国士舘大に対し、守る三浦は完璧なディフェンスでスティールに成功。そのままF堀陽稀(スポ3=京都・東山)が速攻で得点し、試合の流れを大きく引き寄せた。その後も「元の感覚を戻せた」と語る石坂副将のスティールから堀が得点し、早大が大きくリードを広げた。最終第4Q、着実に点差を離した早大は残り2分半で下級生を投入するも、相手のオールコートプレスに苦しみ連続失点。最大25点ものリードが10点差にまで縮まってしまう。逆転を許すわけにはいかない早大はレギュラーメンバーを再度起用。89ー80で逃げ切り勝利した。
スクリーンアウトする石坂副将
連敗回避のための大事な1戦に勝利した早大。チームに復帰した石坂副将、C松山雄亮(スポ4=京都・洛南)ら最上級生や、3×3世代別代表やプロの舞台で活躍する岩屋、堀らが存在感を放った。一方で試合には勝ち切れたものの、岩屋が「誰が見ても気持ちの良い終わり方ではなかった」と語るように終盤の内容には課題が残る結果となった。次戦の相手は現在5位の上武大。現在リーグ戦は江戸川大、法大、早大が6勝1敗で並ぶ混戦模様となっており、落とせる試合は1つもない。2部優勝・1部昇格を目指す選手たちのプレーに今後も要注目だ。
(記事 石澤直幸 写真 三浦佑亮、永由結衣)
第100回関東大学リーグ戦 9月18日 (VS国士舘大)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 | 19 | 26 | 22 | 22 | 89 |
国士舘大 | 23 | 11 | 15 | 31 | 80 |
◇早大スターティングメンバー◇
G#0 下山瑛司(スポ2=愛知・中部第一)
G#5 堀陽稀(スポ3=京都・東山)
F#6 三浦健一(スポ2=京都・洛南)
C#11 初宮嘉一(スポ3=東京・頴明館)
G#18 岩屋頼(スポ3=京都・洛南)
コメント
石坂悠月(スポ4=東京・國学院久我山)
ーー試合を振り返って
今シーズンはずっとケガをしておりトーナメント(関東大学バスケットボール選手権)や六大学(東京六大学バスケットボールリーグ)にも出られず初の公式戦でしたが、今日までトレーナーの方が頑張ってくれてすごく動ける状態になっていたので、自分としては持ち味のディフェンスで最初にしてはいい動きができたと思います。チームとしてもチームルールのところ、リバウンド、ディフェンスのところが全員少しずつ良くなってきてるので、全体としては勝ち切れたし良かった試合だったと思います。
ーーケガからの復帰戦と難しい中で活躍を見せました
今年、特に今日は初宮や松山が入ったため、去年までとは違って4番、5番ポジションの負担が分散して少し気軽にできるようになったのが良かったと思います。僕もローテーションメンバーにまた入れて良かったと思うので継続していきたいです。
ーー第3Qのスティールを振り返って
久しぶりに試合に出て足もあんなに動かしたので、元の感覚を戻せたというか、去年までのディフェンスの感覚が少しずつ戻ってきて個人としては良い終わり方ができたと思います。
ーー次戦の意気込みをお願いします
今年は去年よりプレータイムをシェアできていて、去年より学生主体でしゃべってプレーすることも多いと思うので、しゃべる量であったり去年とは違う早稲田の良さを次の試合も継続していきたいと思います。
岩屋頼(スポ3=京都・洛南)
ーー試合を振り返って
全体的に自分たちの流れでバスケできる時間が多かったので、最後はリードして勝つことができて良かったです。ですが、試合の終わり方が誰が見ても気持ちの良い終わり方ではなく納得のいくものではなかったと感じています。
ーー積極的にシュートを打ちチーム最多得点でした
最近タッチが良いと感じていてシュートを思いっきり狙っていこうという気持ちもありましたが、「点を取りに行け」と声をかけていただいたことでスイッチが入り、点を取りに行こうという意思が強くなりました。
ーー3X3の活動はいかがでしたか
合わせる時間も少ないなかで、プレーしやすい環境を作ってくださり5対5の試合にも生きるようなプレーができ、すごく自分の身になったと感じています。
ーー次戦への意気込みをお願いします
どんな相手でもやることは変わらないです。自分たちのチームはサイズがないためリバウンドなど苦労するところはたくさんありますが、自分たちの得意なバスケットボールのスタイルを最大限に出して勝ちたいです。