一時同点も最終回に勝ち越しキャンプ初戦をものにした/東海大戦

野球

春季オープン戦 3月8日 沖縄セルラースタジアム那覇

TEAM 合計
早大
東海大

 暖かく、若干汗ばむ気候の沖縄にてキャンプを行っている早大野球部は、オープン戦で東海大と対戦した。1回に寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)の適時打で先制点を取ると、4回には吉田瑞樹副将(スポ4=埼玉・浦和学院)の犠飛により、さらに1点を入れる。9回には吉田副将の適時打で3点を追加。先発の越井颯一郎(スポ3=千葉・木更津総合)が自責点0の完璧な投球を見せ、結果は5-3と早大の勝利に終わった。

 試合は序盤から動いた。先攻の早大は1回、相手投手の立ち上がりの隙を突いた。渋谷泰生(スポ4=静岡)がセンターへライナー性の安打を打つと、小澤周平主将(スポ3=群馬・健大高崎)も中前安打を放ち1死一、二塁とチャンスを作る。寺尾がファウルで粘った末、右前適時打を放って2塁走者の渋谷が本塁に帰還、先制点をもぎ取った。

先制打を放った寺尾

 先発の越井は、初回から落ち着いた投球を見せた。先頭打者をゴロで打ち取ると、その後もテンポの良く次々と打者を封じる。球速は145㌔を幾度かマークした。続く2回、味方の失策で走者を出したものの、打たせて取る投球で失点を0に抑える。その後も2つの三振を奪うなどし、3回までを投げ無失点という、完璧な投球だった。

先発の越井

 そんな越井の奮闘に応えるように、4回、さらに追加点を奪う。この回先頭の前田健伸副将(商4=大阪・大阪桐蔭)が右前安打を放ち、その後飛球の間に進塁し1死二塁とする。石郷岡大成(社4=東京・早実)のセカンドへの内野安打で1死一、三塁のチャンスを作ると、吉田副将の犠飛で1点を追加した。

 その後は両大学とも度々走者を出しながら点が取れない展開が続く。8回に登板した田和廉(教4=東京・早実)は、相手を寄せ付けない完璧な投球を見せた。相手打者を三振、遊ゴロ、二ゴロと3人で抑え、順調な仕上がりを感じさせた。

リリーフの田和
9回に適時打を放った吉田瑞副将

 早大の攻撃は、最後まで粘り強かった。9回、1死から前田健副将が安打で出塁すると、代打、尾形樹人(スポ2=宮城・仙台育英)が死球で、1死一、二塁とする。その後石郷岡の右前安打で、1死満塁とチャンスを拡大し、吉田副将がダメ押しの左中間への適時二塁打を放って一挙3点を追加した。これにより勝利をさらに手繰り寄せた早大は、岡村遼太郎(教2=東京・早大学院)に最終回を託した。1失点するものの、逆転は許さず最後は華麗に三振を奪い、早大が勝利を決めた。

(記事 栗原礼佳、写真 稲積優一)

コメント

◆寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)

ーー今日の試合を振り返っていかがですか
 勝ちはしましたが、得点圏にランナーがいるところで点を取れなかった場面もあったので課題はあります。

ーー先制タイムリーを放ちましたが、それについては
 ツーストライクと追い込まれてから打てたので良かったです。

ーー今日の試合はどのような目標をもって臨まれましたか
 渋谷さんが塁にいることが多いので、それをしっかりとかえせるように意識して臨みました。

◆越井颯一郎(スポ3=千葉・木更津総合)

ーー今日の投球を振り返って
 久しぶりに先発したんですけど、内容的には自分の中で細かいところはいくつもあったのですが、無失点で被安打もなく、結果的には見たらいいかなっていう感じです。

ーー登板前に持っていたピッチングのテーマはどのようなものでしたか
 去年の冬から変化球の精度や球種を増やすことに重きを置いてやってきたのですが、年明けてからもうまくできることはなくて。そういった面ではまだまだ一緒かなと。

ーー試合を作る能力に関してはご自身をどのように評価されていますか
 高校の時は先発だったんですけど、大学に入ってから先発の機会が少なくなって。ゲームを作るというかは、流れを持ってくるような、気合いを出した投球ができれば良いかなと考えています。

ーーこれからの実戦の場で試したいことなどはありますか
 変化球をうまく投げることができるようにしたいです。