早同定期戦復活第11戦 3月21日 安部球場
浦添キャンプを完遂し、帰京した早大は、同大との早同定期戦復活第11戦に挑んだ。初回、前田健伸(商3=大阪桐蔭)、中村敢晴(スポ4=福岡・筑陽学園)の連続適時打で2点を先制する。投げては先発の伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)が8回1失点の好投で、ロースコアの試合を制した。
試合は初回から動きを見せた。2死から吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)の内野安打、印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)の右前安打で一、三塁のチャンスを作る。続く前田健は体勢を崩されながらも、左前へ適時打を放ち先制した。なおも一、二塁から中村敢にも連続適時打が飛び出し、2点をリードする形となった。


先発の伊藤樹は4回に適時打で1失点するも、その後は粘りの投球が続く。最大の山場は1点をリードした中での8回だった。先頭打者に右中間を破られる三塁打を浴びると、続く打者に四球を与え、無死一、三塁に。ここで伊藤樹は「同点にされたくなかった」ギアを上げる。このピンチで三振を奪うと、三ゴロで三塁走者は本塁生還を目指したが、タッチアウト。続く打者も一ゴロに抑え、8回1失点の好投を見せた。

9回は回の頭から安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)がマウンドへ。テンポ良くストライクを奪いニゴロに打ち取る。一死から梶田笙(スポ3=大阪・早稲田摂陵)へ継投するが二塁打を浴び、髙橋煌稀(スポ1=宮城・仙台育英)にスイッチ。髙橋煌は後続2人をきっちりと抑え、定期戦の白星を収めた。


この試合で新体制での1軍戦の初勝利を収めた早大。18日間にも及ぶ浦添キャンプを終え、これからも続いていく春季オープン戦へ弾みをつける白星となったはずだ。今後の試合も開幕まで1か月を切った東京六大学春季リーグ戦への最終調整のために、アピール合戦が続いていくだろう。
(記事 近藤翔太、写真 西村侑也)
※学年は令和6年度(新年度)のものです。
コメント
前田健伸(商3=大阪桐蔭)
ーー初回に先制タイムリーがありましたが、どのような気持ちで打席に立ちましたか
チャンスで回ってきたので、絶対に1点取ってやろうと思っていました。1点取れば流れも変わるので、点を取れるように頑張りました。
ーー今日の試合を振り返って、チーム全体はいかがですか
接戦の試合で勝ち切れたというのは良かったかなと思います。
ーー浦添キャンプ中のHonda鈴鹿との2試合目でも本塁打がありましたが、打撃の調子についてどのように感じていますか
悪くはないかなと思います。まだ良いバッティングとまではいっていないので、練習してちゃんとリーグ戦で活躍できるように頑張りたいと思います。
ーースタメンでの出場機会が増えたと思いますが、そこについてはいかがですか
スタメンが確定されているわけではないと思っているので、1試合1試合結果を残せるように頑張ります。
ーー個人としての今後の目標をお願いします
今クリーンナップを打っているので、チャンスで回ってきたらちゃんとチームのために点を取れるように、粘り強いバッティングができればいいかなと思います。
伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)
ーー今日の試合を振り返って
オープン戦が始まって(チームが)まだ勝てていなかったので、とりあえず1勝できたのは良かったなと思います。大学生と戦ったのも今季初めてだったので、そこに勝てたということも良かったです。
ーーご自身の投球を振り返って
8回1失点ということに、1失点がもったいなかったですし、納得いかない部分ではあります。ただ、回によっては球数も少なく、また自分のテーマを持って投げることができたので、そこは良かった点です。
ーー8回を投げ切りましたが、そこに関していかがですか
長いイニングを投げるというのは自分自身ずっとテーマにしていることなので、結果が出て良かったです。
ーー8回のノーアウト1、3塁でギアをあげたように見えました。振り返っていかがですか
2ー1で1点差ということで、1点やってもいい場面ではありましたが、僕としては同点にされたくなかったので、ゼロでいこうという気持ちでした。三振か内野フライを上げさせる選択を考えていて、印出さん(印出太一主将、スポ4=愛知・中京大中京)とも意思疎通しながら、しっかり投げ切れた結果が0点につながったのかなと思います。
ーー次戦への意気込みをお願いします
まだ先発の機会も控えていますし、これからオープン戦も続きます。今日くらい最低限投げ切れれば締まった試合になりますし、勝ちにつながってくると思うので、次からも頑張ります。