9回二死から追いつき引き分け/日大戦

野球

春季オープン戦 3月30日 安部球場

TEAM 合計
日大
早大

前日、桐蔭横浜大との試合で快勝した早大。初夏のような陽気の中、安部球場にて東都大学連盟所属の日大との春季オープン戦を戦った。

 先発は、東京六大学リーグ戦(リーグ戦)初登板を目指す宮城誇南(スポ2=埼玉・浦和学院)。2回には遊撃手・山縣秀(商4=東京・早大学院)の堅守も光り、4回まで日大打線を無安打に抑える立ち上がりを見せた。しかし5回、先頭に二塁打を浴びると、死球と内野安打で無死満塁に。その後も適時打や走者の揺さぶりでこの回2点を失った。次の回にも四球と連打で追加点を許し、宮城は6回を投げ4失点の内容だった。

先発の宮城

 打線は5回まで無得点。それでも4点を追う6回、印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)の左前安打と2つの四球で一死満塁とすると、梅村大和(教4=東京・早実)の犠飛で1点を返す。

この試合チーム初安打となる中前安打を放った尾瀬雄大(スポ3=東京・帝京)

 7回以降は安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)、香西一希(スポ2=福岡・九州国際大付)、髙橋煌稀(スポ1=宮城・仙台育英)がそれぞれ1回を投げ、そろって無失点。盤石の3投手が堂々たる投球を披露すると、徐々に流れは早大に傾く。

3番手で登板した香西

 8回、2死から前田健伸(商3=大阪桐蔭)と中村敢晴(スポ4=福岡・筑陽学園)の連打で一塁三塁とし、梅村が中前適時打を放って2点差に。そして9回、守備から途中出場の石郷岡大成(社3=東京・早実)が先頭でセーフティーバントを決めると、すかさず盗塁。1死の後に山縣が犠打を決め2死三塁とし、吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)が中前適時打を放ち1点差に。ボークも絡み二塁に進むと、印出主将が右翼手の頭上を越える適時二塁打を放ち、土壇場で同点に追いついた。その後勝ち越しとはならなかったものの、一塁側ベンチからは一際大きな歓声が飛んだ。

9回に3点目となる適時打を放った吉納副将

 守備のテンポの良さから流れを引き寄せ、8回、9回の得点はいずれも2死からと粘りが実った試合だった。次回からは社会人野球の強豪・JR東日本との対戦。来たる春季リーグ戦に備える。

(記事 太田さくら、写真 梶谷里桜)

2番手で登板した安田
塁上でサインを確認する梅村(写真左)と一塁コーチャーの松江一輝(人3=神奈川・桐光学園)。梅村はこの試合2打点の活躍
4番手で登板した髙橋煌。安田、香西とともにリーグ戦でも7、8、9回の盤石な投手リレーに期待したい
9回に同点の適時打を放った印出。先制されながらも逆転、同点に追いつく試合が続いている

コメント

印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)

ーーチームとして今日の試合を振り返っていかがですか
 前半はミスがかなり目立って、後半苦しい中で結果的には同点に追いつきましたけど、無駄な失点が多かったのでそこはチームとして反省点だったと思います。

ーー個人として今日の試合を振り返っていかがですか
 守備の部分で、バッテリーとしてもう少し工夫したら抑えられたなっていうのと、個人的にはバント処理のミスも出ていたのでリーグ戦じゃなくて良かったなと思いますし、リーグ戦で同じことが起きないように課題を潰していかないといけないと思いました。

ーー最終回の同点タイムリーツーベースを振り返っていかがですか
 ランナーが吉納(翼副将、スポ4=愛知・東邦)一、二塁間がかなり広かったので右方向意識でした。投球練習を見ている限りでは真っ直ぐとスライダー系が主のピッチャーだったと思うので、逆方向で引っ張らずにという意識の中で結果的に頭を越えたので良かったです。至って冷静に打席には立っていました。

ーー今日リードした投手陣のピッチングはいかがでしたか
 宮城は立ち上がりがすごく良かったんですけど、中盤疲れが出始めるところで自分が粘らせることができなかったので、そこは自分としての反省点です。後続で投げたピッチャーに関しては、後半1点もやれない場面のところでいいピッチングでリズムよく守ってくれた結果が同点につながったと思うので、そこは今日も中継ぎ陣で勝ったかなとは思います。

ーー次の試合への意気込みをお願いします
 大学との試合は今日で終わりで、社会人対抗戦含め3試合、社会人との試合でレベルの高いチームの方々と試合をさせていただけるので、多くの事を吸収したいです。レベルの高いピッチャーと対戦することができ本当にありがたい限りなので、一戦一戦全力でぶつかって勝ちにいきたいと思っています。

梅村大和(教4=東京・早実)

ーー今日の試合振り返っていかがですか
 前半は守備もそうですし、攻撃にもミスが出て、先制された形だったので、ミーティングでも話したんですが、前半の入りからしっかり準備してああいうミスがないようにやっていかないといけないという反省が出た試合でした。後半はいいピッチャーが出てきた中で、しっかりみんなでつないで同点まで追いつけたことはよかったです。でもああいう攻撃が前半からできたらもっと楽に勝てたゲームかなと思います。

ーー前田健伸選手(商3=大阪桐蔭)と中村敢晴選手(スポ4=福岡・筑陽学園)の出塁からチャンスで回ってくることが多かったと思います。どんな気持ちでバッターボックスに立ちましたか
 特に考えを変えるということはないです。「打たなきゃ」とかそういう気持ちはなくて、自分が打ったら点が入る状況なので、「打てば点が入る」と思って普段通りのシンプルな思考でやっています。

ーー8回のタイムリーを振り返っていかがですか
 追い込まれるまではあまりいい形ではなかったんですけど、追い込まれてからああいう球に食らいついてヒットが出たというのは、自分の中で調子のバロメーター的には上がってきているのかなと思うので、いい一本になったかなと思います。

ーー昨日に引き続きヒットを放ちました。バッティングの調子はいかがですか
 上がってきているとは思います。本番はリーグ戦なので、リーグ戦の初戦にピークを持っていかないといけないです。これまで悪い経験もして、修正して今(調子を)上げることができているので、引き続きもっと上げていけるようにしたいです。

ーー次の試合に向けて意気込みをお願いします
 今日出た試合の反省を一つも残さずにしっかり消化したいです。次の試合は社会人対抗戦で、神宮(球場)の舞台でできるので、リーグ戦の初戦だと思って、入りからしっかりいいゲーム、締まったゲームをしたいなと思います。