東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)が早くも第5週を迎える。早大は東大戦で連勝を収め勢いづいたかに見えたが、法大戦では打線が沈黙。手痛い2試合連続の引き分けを喫し、拙攻の様相を呈した。そして今週末、相手に迎えるのは明大だ。ここまで無敗の明大は、現在2位。上位の大学を相手に、早大はこれまで以上に高いレベルの戦いが求められる。
明大のエースは竹田祐(4年)。1年秋から先発の座に座り、現役最多タイ10勝を挙げる実力派右腕。身長185cmの恵まれた体格を生かした、最速145キロ超の直球と多彩な変化球が持ち味だ。また、第2先発と予想されるルーキー藤江星河(1年)は今季リーグ戦で2勝を挙げ、防御率は0・93でリーグトップ。相手を翻弄(ほんろう)する変化球には要警戒だ。一方で奪三振は2試合で7。『打たせて取る』投球が多いだけに、甘い球を逃さず打ち返すことができれば攻撃の糸口をつかめる。
明大エース・竹田
明大が要するはチーム打率リーグトップの強力打線。中でもクリーンアップは最大級の警戒が必要だ。3番には先日のドラフト会議で東京ヤクルトスワローズから2位指名を受けた主将の丸山和郁(4年)。4番の上田希由翔(2年)は東大戦で2戦合計9打点を挙げている。また、東大戦では5番に座った山田陸人(3年)は昨季首位打者を獲得しており、現在の打率も5割3分8厘とリーグトップ。その勢いはとどまることを知らない。さらに、6番のルーキー宗山塁(1年)にも注意を払いたい。宗山は1年生ながら今春からスタメン入り。現在は打率ランキング3位に入るなど、その実力を伸ばしている。
ヤクルトから2位指名を受けた明大・丸山
対する早大は、強力打線を好調の二枚看板が抑え込む。法大戦ではエース徳山壮磨(スポ4=大阪桐蔭)が7回零封し、第2先発の西垣雅矢(スポ4=兵庫・報徳学園)は2試合連続で9回を無失点に抑えている。また、原功征(スポ3=滋賀・彦根東)、加藤孝太郎(人2=茨城・下妻一)ら救援陣の安定感も光る。
一方の打撃陣。キーマンとなるのは3番・蛭間拓哉(スポ3=埼玉・浦和学院)、4番・岩本久重副将(スポ4=大阪桐蔭)だ。打線の中軸を担う両選手だが、法大戦でともに無安打。明大戦ではクリーンアップの復活なくして勝利はない。特に岩本は春季リーグ明大戦では4打点を記録しており、その得点力に期待したいところだ。また、破竹の勢いを見せる今井脩斗(スポ4=埼玉・早大本庄)にも注目だ。東大1回戦ではリーグ戦初の本塁打を含む5安打7打点の大活躍。規定打席に達していないにもかかわらず、リーグ最多タイの10安打を放っており、8番打者ながら早大打線の核となっている。好調な投手陣を背景に、打線がつながりを見せれば、試合の流れを掌握することができるだろう。
主砲・岩本の復調が待たれる
第4週を終えた時点で早大は4位となり、優勝への道はさらに険しくなった。しかし、今カードを連勝すれば、かすかな望みはつなぐことができる。しかし、春季リーグ戦では明大に連敗を喫しており、勝利することは容易ではない。稲穂打線が復活を遂げ、強敵を打ち破ることができるか。打線の奮起を待つのみだ。
(記事 小山亜美、写真 山崎航平、土生諒子)
東京六大学秋季リーグ戦星取表 | ||||||||||||
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順位 | 立 大 | 慶 大 | 明 大 | 早 大 | 東 大 | 法 大 | 勝ち点 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | |
1 | 立 大 | ※ | ○4-0 ○5-2 |
○15-6 ●4-7 |
○8-3 ○4-1 |
5 | 5 | 1 | 0 | .833 | ||
2 | 慶 大 | ※ | △4-4 △2-2 |
○15-1 ○4-1 |
3 | 2 | 0 | 2 | 1.00 | |||
2 | 明 大 | △4-4 △2-2 |
※ | ○9-0 ○22-0 |
3 | 2 | 0 | 2 | 1.00 | |||
4 | 早 大 | ●0-4 ●2-5 |
※ | ○23-1 ○19-0 |
△0-0 △0-0 |
3 | 2 | 2 | 2 | .500 | ||
5 | 東 大 | ●6-15 ○7-4 |
●1-15 ●1-4 |
●0-9 ●0-22 |
●1-23 ●0-19 |
※ | 1 | 1 | 7 | 0 | .125 | |
6 | 法 大 | ●3-8 ●1-4 |
△0-0 △0-0 |
※ | 1 | 0 | 2 | 2 | .000 |