両大学先発陣がそろってドラフト指名! DeNAドラ2徳山、ドラ4三浦の投げ合いにも注目/法大戦展望

野球

 東京六大学秋季リーグ戦(リーグ戦)2季ぶりの優勝を目指す早大。第1週の立大戦では連敗を喫したが、東大戦では投打ともに圧倒し2連勝。そして、12、13日には本来開幕週に相対するはずだった法大との戦いに臨む。本来、リーグ戦は土日開催だが、変則日程により火水開催となった。変則日程の中でどう戦うかが勝敗を分けることになるだろう。また、10月11日のドラフト会議で、早大からは徳山壮磨(横浜DeNA2位、スポ4=大阪桐蔭)西垣雅矢(楽天6位、スポ4=兵庫・報徳学園)、法大からは山下輝(ヤクルト1位、4年)、三浦銀二(横浜DeNA4位、4年)、岡田悠希(巨人5位、4年)が指名を受けた。ドラフト指名を受けた選手たちの競演にも注目だ。

 


ヤクルトからドラフト1位指名を受けた法大・山下輝

 法大の強みは、ドラフト指名を受けた両先発だ。三浦は今春リーグ最多となる44個の三振を奪い、さらに慶大1回戦で62年ぶりのノーヒットワンランを達成した本格派右腕だ。山下輝も今春の三浦を上回る防御率2.25を記録した。しかし、いずれも9、10日に行われた立大戦でも先発したために、先発を回避する可能性がある。それでも最速150キロを超える古屋敷匠真(4年)をはじめ、春季リーグ戦でも登板した尾崎完太(2年)と武冨陸(2年)、ルーキーの篠木健太郎(1年)などがリリーフ待機しており、投手陣は隙がない陣容となっている。

 


DeNAからドラフト2位指名を受けた徳山

 変則日程とはいえ、早大の先発は徳山壮磨(スポ4=大阪桐蔭)と西垣雅矢(スポ4=兵庫・報徳学園)のWエースが務めることになるだろう。こちらも、徳山が横浜DeNAベイスターズ、西垣が東北楽天ゴールデンイーグルスから指名を受けた。今春の法大戦では、徳山は完封勝利を収めた一方、西垣は7回途中4失点と振るわなかった。また救援陣では、原功征(スポ3=滋賀・彦根東)ユエン賢(国教2=セントジョセフ)齋藤正貴(商2=千葉・佐倉)などの計算が立ち、春よりも層が厚くなっている。投手層が厚い法大相手には二枚看板が試合を作り、力をつけた救援陣で逃げ切る展開に持ち込めるかが鍵となる。

 法大打線では、昨季チーム最多の3本塁打を記録し、二塁手のベストナインに輝いた齊藤大輝(3年)が要警戒だ。特に今春の早大2回戦では勝負を決める3ランを放っており、同じ轍を踏みたくはない。また今春のチーム得点はリーグ5位にとどまったが、第4週立大戦では春季フレッシュトーナメントで活躍した浦和博(2年)やルーキーの西村友哉(1年)などを起用。スタメンが岡田以外は全員3年以下と春季リーグ戦とメンバーが大きく変化した。データも不十分な可能性があり、春季リーグ戦の時にはない怖さがある。

 


東大2回戦で本塁打を放った岩本

 一方、早大打線は先の東大戦で合計42得点を挙げたが、法大投手陣相手に大量得点は望めないだろう。それでも、ここまで打率7割2分7厘、9打点をマークしている今井脩斗(スポ4=埼玉・早大本庄)や、打率リーグ3位の福本翔(社4=東京・早実)が法大戦でも好調を維持できるかが勝敗を左右することになる。また、悔しい指名漏れとなった岩本久重副将(スポ4=大阪桐蔭)は打撃だけでなく、正捕手として投手陣をリードし、勝利に導くことができるか。

 変則日程の影響で、ドラフト会議から一夜明けてすぐに法大戦となる。しかし、徳山と西垣はリーグ戦前のインタビューで、「目の前の試合を一生懸命投げるだけ」(徳山)、「しっかりチームを勝たせる投球をする」(西垣)と語っていた。賜杯奪回に向け、負けていい試合はもうない。東大戦で作ったいい流れのまま、今週も連勝したい。

(記事 芦沢拓海、写真 山崎航平)

東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位   立 大 慶 大 明 大 早 大 東 大 法 大 勝ち点 勝率
立 大     ○4-0
○5-2
○15-6
●4-7
○8-3
○4-1
.833
慶 大   △4-4
△2-2
  ○15-1
○4-1
  1.00
明 大   △4-4
△2-2
※    ○9-0
○22-0
  1.00
早 大 ●0-4
●2-5
    ※  ○23-1
○19-0
  .500
東 大 ●6-15
○7-4
●1-15
●1-4
●0-9
●0-22
●1-23
●0-19
※    .125
法 大 ●3-8
●1-4
        .000