全2回にわたってお届けする注目ルーキー特集。初回には印出太一(スポーツ科学部入学予定=愛知・中京大中京)と栗田勇雅(スポーツ科学部入学予定=山梨学院)が登場する。印出はおととしの明治神宮大会で、主将としてチームを優勝へと導いた強打の捕手。一方の栗田は、1年時から名門・山梨学院で正捕手を任される強肩の捕手。いずれは早稲田の扇の要を担うであろうルーキー捕手2人に、大学野球に対しての思い、そして今後の展望を伺った。
※この取材は2月19日に行われたものです。
「早稲田が光って見えた」(印出)
質問に答える印出(右)と栗田
――部活動を引退した後はどのようなトレーニングをしてきたのでしょうか
印出 高校の現役の下級生と一緒に交じって実践練習などをしながらトレーニング面に力を入れていました。大学という高いレベルで通用するような体づくりを、もう一度高校3年の引退から大学入学までの間でしっかりしようと思ってそこは重点的にやってきました。
栗田 自分は下級生と交じって練習することはできなかったのですが、室内で3年生の仲間と一緒にティーをやったりバッティングなどはさせてもらえたので、自分たちでしっかり大学で通用するように取り組む練習と体力強化、筋力アップは常に意識してやっていました。
――東京に来てからの生活の変化を教えてください
印出 高校の時は寮がなく自宅通いだったので、新しく自立というか自分自身で全部やるということになるのでそこに新しい生活を感じるというか新鮮な部分があるのですが、1週間くらい経ってだいぶ生活にも慣れて練習にもしっかり取り組めているので大丈夫かなと思います。
栗田 自分は山梨の時も寮生活はしていて、今は1人暮らしというか1人部屋なのですが、寮生活に関しては経験してきているので慣れているのですが、やっぱり山梨と違ってまた新しい所での寮生活なので最初は慣れない食事の面などが不安でした。ただ、2週間経験してきてだんだん慣れてきたかなという感じはあります。
――大学の野球部の練習に参加し始めてから10日ほどになりますがいかがですか
印出 やっぱり上級生の皆さんのレベルの高さとか野球への思いは本当に一緒のグラウンドに立たせてもらって感じますし、自分もそれに負けじと一日でも早く戦力になれるように一日一日を大切にやっていきたいなと思っています。
栗田 自分は大学野球と高校野球とではやっぱり野球に対して自分たちで作り上げていくという姿勢がとても異なると感じていて、高校ではどちらかというとコーチ陣が引っ張っていってくれることが多いと思うのですが、そこを選手同士が言い合ってしっかりやっていくという面では大学野球のレベルの高さを感じています。
――特に印象に残っている練習はありますか
印出 練習というか練習の合間合間で選手同士で集まって今の練習に対する反省とか小まめにミーティングを行う機会があるのですが、やっぱりそういう時にキャプテンの丸山さん(壮史主将、スポ3=広島・広陵)中心に仲間にもいろいろと厳しく指摘している姿を見て、やっぱり自分のプレーだけじゃなくて他人のプレーなどの部分にも関心を持ってチームとして取り組んでいるんだなと、大学に来てから感じました。
栗田 一つ一つのプレーに対して短く済ませるのでなく、相手のプレーに対しても一つ一つ時間をかけてしっかり指摘していて、やっぱり相手のプレーを見ながら自分のプレーをしっかりやるという面で大学生の目の付けどころはすごいなと思いました。
――プロ志望届を出さず大学進学を選んだ理由はありますか
印出 自分自身はまだまだプロのレベルでやれる人間ではないと思いましたし、大学ではその4年間を大切にしてプロという夢をかなえていきたいと思っています。この伝統ある早稲田大学で、4年間さらに努力して夢に近づけるようにやっていきたいという思いから志望しました。
栗田 自分も同じ感じになりますが、高校から(プロ志望届を)出さなかったのは自分の実力ではプロで通用しないと感じていたからです。というのも大学4年間でしっかり鍛えてからプロを狙っていきたいなと自分の中では思っていて、しっかりここで鍛えてスキルアップしてからプロに挑戦したいなと考えていました。なので、そういった面を考えた上で早稲田大学でプレーをすることがプロに近づくために大事なのかなと思い、高校から(プロ志望届)は出さずに大学へ進学を決めました。
――早稲田大学を選んだ理由は何ですか
印出 自分自身は全早慶戦という4年に一度ナゴヤドームで行われる試合があるのですが、その試合を縁があって観戦させていただくことができて、その時に早稲田と慶応がぶつかり合う姿を見てやっぱり特別な試合だなと感じましたし、その中でやっぱり自分の中では早稲田が光って見えたというか、早稲田のユニフォームを着て大学野球、レベルの高い六大学リーグで勝負したいと思ったので早稲田大学を志望しました。
栗田 自分は早慶戦に出たいというのが小さい頃からありまして、それなら慶應でもいいんじゃないかと思うのですが、早稲田大学の方には今年卒業する瀧澤選手(虎太朗、スポ4=山梨学院)と一個上の先輩に野村さん(健太、スポ1=山梨学院)がいてその先輩の後に続いて早稲田大学で活躍したいなと思いました。もちろん早慶戦に出たい、どっちでもいいという中でやっぱり早稲田大学のユニホームを着て先輩方と同じような姿でプレーをしたいなと思ったので早稲田を選びました。
――高校野球と大学野球の違いについてどのように考えているか教えてください
印出 やっぱり高校野球と大学野球ではそもそもパワーや個人個人の技術力などの部分のレベルが違って、そこについていかなければならないことに加えて、考え方というか野球に対するチームで一つのプレーをつくりあげるという思いが大きく違うと思います。高校はどちらかというとやらされているような練習というか決められたメニューの中でこなしているような感じですが、大学野球は自分たちで一つ一つのプレーだったり試合の流れであったりそういった部分を作っていくというイメージをこの10日間の中ではありますが感じています。
栗田 まず高校と大学では使っているバットが金属から木製に変わったりして、やっぱり金属では打てていたところも木製になったら打てないなどの変化もあると思います。ただ、やっぱりさっきも言った通り一つ一つのプレーに対する技術やその視点が大学生と高校生ではまた変わってきていて、自分は(大学の練習に)2週間くらいしかいないのですが、その視点の捉え方がすごいなと感じます。高校と大学のパワーとか技術の差はもちろん、4年間の違いなどはあると思うのですが、その目の付けどころであったり野球に対する熱が高校と大学では違うのかなと思います。
――早稲田大学の野球に対してどのようなイメージを持っていますか
印出 自分も(大学に)入ってまだ日が浅いですが、ワンプレーに魂を込めているというか、一球入魂という精神をチームとして大事にしてやっていると感じます。やっぱりワンプレー、一つのアウト、一打席、一球を大切に練習に取り組んでいるんだなと実感できますし、それがやっぱり試合での勝負強さとか負けないチームをつくることにつながっていると思います。
栗田 早稲田大学の印象はやっぱり印出も言ったんですけど一つのプレー、一球、一球というものに対しての集中力というか、その一つのプレーに大事にしているというところが早稲田大学の魅力であり、強さの秘訣(ひけつ)なのかなと思います。
――小宮山監督の印象はいかがですか
印出 全てを見ているというかグラウンドの隅々まで見ていらっしゃるようなイメージを受けます。
栗田 ミーティングなどで選手同士で指摘し合えない部分を言ってくれたりするので、目の付けどころというところがやっぱりいろんな経験をされてきた中で養われているのかなと感じます。
――先輩方の印象はいかがですか
印出 グラウンドの中ではやっぱりさっきも言ったんですけど一球、ワンプレーに対して貪欲に真剣勝負というか、そう言ったまなざしで取り組まれている姿に自分たちも刺激を受けますし、かっこいいなと思います。
栗田 自分たちは高校から上がってきたばかりで分からないことだらけだったのですが、こうして2週間やってきて徐々に慣れてこられたのは優しく教えてくれる先輩のおかげだと思います。また、グラウンド内では上下関係がないように後輩も発言していいと言ってもらっています。とても頼もしいというか野球人としてふさわしい先輩だなと思いました。
「武器はゲームメーク」(印出)
――ここから印出選手への質問に移ります。高校時代には明治神宮大会で優勝するなど輝かしい実績を残されましたが、3年間で一番印象に残っている出来事や試合はありますか
印出 (明治)神宮大会の2回戦の天理高校との試合です。序盤からリードされて点を重ねても取られてというような、なかなか逆転できない展開で、8回くらいに追いついて逆転して9対8まで行って勝ったと思ったのですが、最終回ツーアウトからまたホームラン打たれて9対9になりました。あと一球で勝てるところから同点になってそこから9回裏に1点取って逆転した試合があるのですが、その試合は今でも鮮明に覚えているというか自分の中で一生忘れることのない衝撃的な試合だったので、その試合に勝てたことが自分の野球人生の中でとても大きかったと思います。
――主将としての経験は今後どう生かせると考えていますか
印出 中京大中京でキャプテンをやらせていただいてやっぱり部員も100人近くいるので、そういった多くの部員を見ながらチームの先頭に立ってやっていくことは苦労したというか悩んだこともありました。ですが、その中でもチームがうまく回るようにいろんなことを考えて言葉をかけたり行動してきたので、そういった部分は大学でも自分が上級生になった時に発揮していければいいなと思います。
――自分の武器はどのようなところだと考えていますか
印出 バッティングの部分は打率を残しながら要所で長打を狙っていくことが武器だと思っています。守備の部分だと自信があるのがゲームメークで、バッテリーで試合をコントロールしていくのが一番勝利に欠かせないことだと思うので、ピッチャーの長所を最大限引き出して相手の弱点を突くことを自分は一番得意としています。
――逆に現在の自分の課題はどのようなところだと思いますか
印出 正捕手で出ていらっしゃる岩本さん(久重副将、スポ3=大阪桐蔭)や先輩方と野球をやらせてもらって、やっぱりスローイングの精度と強さが自分とのレベルの違いを感じましたし、そういった部分で技術面、それから体力面でももっと強化していかないといけないなと感じています。
――中京大中京高時代の3年間で身につけたものは何ですか
印出 中京は高校野球では結構珍しい練習方法というか、自分たちでやることを大切にしていて主体性というキーワードを一つ大切に取り組んでいました。決められた練習メニューはもちろんあるのですが、その中で自分に何が必要なのかとか考えながら練習したり、自分の弱点を分析してメニューを考えたりとかそういう風に成長していくために自ら考えることを大事にしてやっていくチームでした。そういったところは高校から大学に上がっても一緒だと思うので、大学でも自分自身がレベルアップして早稲田の戦力になれるようにそういった主体性の部分を生かしていきたいと思っています。
「(高校では)努力の大切さを学んだ」(栗田)
――ここからは栗田選手に質問させていただきます。印出選手と同様の質問になりますが、高校時代の3年間で一番印象に残っている出来事や試合はありますか
栗田 おととし(2年時)の関東大会2回戦の花咲徳栄高校との対戦です。前評判では花咲徳栄が勝つだろうという話を事前に聞いていました。その評判を覆してやろうという気持ちでぶつかった結果、2対1で勝利することができました。チーム全体が勝つんだという意識を持つことが野球で一番うれしい勝ち方をすることができたと思います。
――自分の一番の武器はなんだと考えていますか
栗田 肩の強さと二塁への送球のコントロール、バッティングでは芯でボールを捉えて打ち返すことは自分の武器だと思っています。
――高校時代はリード面で高い評価を得ていました。投手をリードする際に意識していることはありますか
栗田 高校の時のピッチャーは軟投派のピッチャーしかいなかったので、その時のピッチャーの調子と打者の力量を見ながら配球を組み立てていました。試合の中で、打者のバットスイングやタイミングの取り方を見て、試合前に決めていたプランとは違うことはありましたが、相手の状況や状態を見ながら配球することを意識してやっています。
――高校時代は4番を務めるなど打撃面での評価も高かったと思います。大学では投手のレベルも上がり、また木製バットなど高校時代に比べ、適応することが難しくなると予想されますが、適応する際に今後改善していくべき課題や、適応する際にポイントとなるべきところはどこだと考えていますか
栗田 金属バットでは詰まったり、バットの先で打ってもパワーで外野までボールを運ぶことができました。しかし、木製バットでは芯で捉えないとボールを飛ばすことができないので、しっかりボールを芯で捉えることが大事になってくると思います。なので、ボールを芯で捉えるための練習と、芯で捉えるために引っ張るのではなくセンターから右中間よりを狙って打つことが大切だと考え、バッティング練習では引っ張るのではなくしっかりとセンターへ打ち返す練習を高校の部活動引退後から意識して取り組んできました。
――今の自分の課題は何だと考えていますか
栗田 バッティング面でバットの芯で捉えるということは意識してやってきたので少しはできてきていると思いますが、打てるキャッチャーが求められる時代なので、しっかりと芯でボールを捉え、打球を飛ばせるようになりたいと考えています。また、ホームランを打てるようにパワーを上げていきたいと思っています。
――進学先を決める際に1学年上で現在早大野球部の野村選手に何かアドバイス等をもらったりしたのでしょうか
栗田 シーズン終了後、一度山梨学院にきてもらい、グラウンドで一緒に練習しました。その時に「大学野球は木製バットと金属バットで全然違うぞ」と言われました。野村さんには「バットをムチのように使え」と言われたので、そのことを意識しながら練習しています。
――山梨学院高時代の3年間で身につけたものは何ですか
栗田 山梨学院高校では、運良く1年の春から試合に出させてもらって、最後は甲子園に行けませんでしたが、合わせて4回甲子園に行かせてもらいたくさんの経験をすることできたことはもちろん、山梨学院高校では厳しい練習を通して努力の大切さや、つらい練習を乗り越えるチームワークやメンタルなどを学ぶことができました。
岩本副将の背中を見て
笑顔を見せる印出(右)と栗田
――またお二人にお聞きします。お互いを最初に認識したのはいつですか。入部前から知っていたりしたのでしょうか
印出 高校時代は山梨学院に1年生の頃から試合に出ているキャッチャーがいるという印象でした。初めて対面したのはアスリート選抜入試の時で、「やりそうだな」という雰囲気を感じました。
――それは同じキャッチャーというポジションだから感じたものなのですか。
印出 うまくは言えないのですが、長い間野球をやってきたことからくる勘のようなものだと思います。
栗田 (明治)神宮大会で中京大中京が優勝したときに中学時代に印出選手とともに戦ったことのあるチームメイトの小吹選手(悠人、日体大入学予定)から話を聞いて認識しました。実際に会ったのはアスリート選抜入試の時で、第一印象はでかいキャッチャーだなと思いました。
――同じアスリート選抜で合格した中村選手(敢晴、スポーツ科学部入学予定=福岡・筑陽学園)、吉納選手(翼、スポーツ科学部入学予定=愛知・東邦)についての印象もお願いします
印出 吉納は東邦高校出身ということもあり、よく対戦していました。高校2年の冬に台湾遠征をした時に県の選抜で同じチームになったことがありますし、同世代に知り合いがいるので心強く思っています。バッティングもよく肩も強いので頼もしいです。中村は筑陽学園出身ということもあってあまり知りませんでした。アスリート選抜入試の時に初めて会ったのですが、背が高くすらっとしていて内野手向きの体つきでセンスがありそうだと感じました。
栗田 吉納はアスリート選抜入試に来ると聞いて調べてみると中森選手(俊介、現千葉ロッテマリーンズ)からホームランを打っていてすごいと感じました。中村は2年時のセンバツの際に実際に対戦しました。1番打者を打っていた中村をチームとしてもマークしていていい選手だと感じていました。
――同世代で意識している選手などはいますか
印出 やっぱり、中日ドラゴンズにドラフト1位でいった髙橋宏斗投手です。キャンプでも多くの記事が出ていて、将来的には同じプロの舞台に立ちたいと思っているので、刺激を受けています。
栗田 意識している選手は3人います。1人は中高と一緒にやってきた小吹選手です。小吹とはずっと競い合ってきた中で一生のライバルといえる関係だと思います。日体大に進学しているので対戦することになったら勝ちたいと思っています。後は東日本のボーイズ選抜で一緒にプレーした秋広選手(優人、現読売ジャイアンツ)と牧原選手(巧汰、現福岡ソフトバンクホークス)を意識しています。2人ともプロで活躍しているので刺激をもらっています。
――お二人ともスポーツ科学部に入学予定だと思いますが、大学で学びたいことはどのようなことですか
印出 自分のアスリート人生に生きていくようなトレーニングや栄養学について一つ一つ丁寧に学んでいきたいと考えています。
栗田 体力づくりや体づくりに生かせるような栄養学について学びたいと思っています。他のスポーツに触れながら野球に生かせるトレーニングなどを学んでいきたいと思っています。
――早稲田大学のピッチャーについての印象を教えてください
印出 ブルペンには3回ほどの入らせてもらい多くのピッチャーのボールを受けてきました。その中で感じたことはボールの強さやスピンの強さ、変化球やストレートの精度が高校に比べて高いということもありますし、ピッチングの中でも自分が狙ったボールと投げているボールがどのように違っているのかを解析し、ただ投げるだけでなく、一球一球課題をつぶしながら投げているところから、緊迫した場面でもピッチャーを託されている理由を感じました。
栗田 野球の上でピッチャーが一番大切だと考えているので、そういったピッチャーにふさわしい選手がいるのが早稲田大学だなと思いました。ブルペンには3、4回入らせてもらいましたが、高校時代は軟投派のピッチャーが多かったのでボールのキレや強さは高校とは全く比べ物にならないと感じましたし、動画の解析やブルペンで自分の状態がどうなっているかの意見を求めるなど課題をしっかりつぶしていこうという姿勢を強く感じました。
――六大学野球に対する印象やイメージはありますか
印出 日本一レベルの高いリーグだと考えています。(明治)神宮大会でも六大学のチームが上位に進出しているイメージがあるので、大学野球の最高峰のリーグだと思っていますし、アスリート選抜入試で入ったからにはそういった舞台で早稲田のユニフォームを着て戦う責任があると感じています。
栗田 同じように、六大学リーグは大学野球のトップだと考えています。また、神宮で戦えるという点で他のリーグとは違った特別感があると思っていて、アスリート選抜入試で入ったということに加え、大学野球の最高峰のリーグにいるという自覚を持っていきたいです。
――対戦してみたい選手はいますか
印出 この春から明治大学に進学する左投手の松島選手(元希、中京大中京高卒業予定)と同じく左ピッチャーである藤江選手(星河、大阪桐蔭高卒業予定)と対戦してみたいと思っています。松島選手は中京大中京時代に共に戦ったチームメイトですがこれからは敵同士となるので負けたくないですし、藤江選手とは中学時代のボーイズの日本代表で共に戦いましたが、高校時代は練習試合でしたが対戦することができませんでした。この2人と対戦することになったら打ち返していきたいです。
栗田 六大学のピッチャーは好投手が多いのでどのピッチャーが来ても打ち返していきたいです。大学全体を通してみたら、山梨学院高校時代のエースであった日本大学の吉川投手(大、山梨学院高卒業予定)と対戦してみたいです。自分たちを支えてきたエースと戦って勝っていきたいと思っています。
――お二人とも捕手ですが、目標としている選手はいらっしゃいますか
印出 キャッチャーというポジションを極めながらも、打てるキャッチャー、試合に勝てるキャッチャーが一番いいキャッチャーだと思っています。昔の選手ですが城島選手(健司、現福岡ソフトバンクホークス球団会長付特別アドバイザー)のような3番、4番を打ちながらチームを引っ張っていくキャッチャーを目指しています。
栗田 打てるキャッチャーになっていきたいと思っているので、守備面を見れば甲斐選手(拓也、現福岡ソフトバンクホークス)を手本にして見習わなくてはと思っていますが、打撃面では阿部慎之助選手(現読売ジャイアンツ2軍監督)のようにバッティングでもチームを引っ張っていける選手を目指しています。
――大学4年間での目標は
印出 六大学リーグで優勝し、(明治)神宮大会でも優勝して大学日本一になることはチームの目標でもありますし、個人的にも(明治)神宮大会で高校の部と大学の部どちらも優勝したいという思いがあるので、少しでも早くチームの戦力となってその目標を達成したいと思っています。
栗田 リーグ戦での優勝と大学日本一は達成していきたい目標でもありますし、個人的には六大学野球に正捕手として出場したいと思っています。また、出ることができたら、タイトルを取ることができるような選手になれるよう努力していきたいと思っています。
――大学卒業後の進路について、今現在考えていることはありますか
印出 プロに入った髙橋選手とも約束を交わしたので、4年後プロにいけるよう1年生から頑張っていきたいと思っています。
栗田 大学卒業後もその目標は変わらないと思うので、プロを目指していきたいです。
――今年1年の目標、抱負を教えてください。
印出 今年は正捕手の岩本さんが大学野球ラストイヤーになるので、多くのことを岩本さんから学びながら新チームからは正捕手になれるよう、まずは土台づくりをしていきたいと思っています。
栗田 4年間六大学でもまれてきた岩本さんから大学野球の厳しさなど様々なことを学んでいきたいと思っています。
――ありがとうございました!
(取材・編集 臼井恭香、山本泰新)
◆印出太一(いんで・たいち)(※写真右)
2002(平14)年5月15日生まれ。184センチ。85キロ。愛知・中京大中京高出身。スポーツ科学部入学予定。捕手。右投右打。第50回明治神宮野球大会優勝。
◆栗田勇雅(くりた・ゆうが)
2002(平14)年11月3日生まれ。172センチ。78キロ。山梨学院高出身。スポーツ科学部入学予定。捕手。右投右打。選抜高等学校野球大会・全国高等学校野球選手権大会出場。