福井の本塁打など15安打の猛攻 慶大が首位攻防戦に先勝/立大1回戦

野球慶大
TEAM
立 大
慶 大 11
(慶)○森田、生井―福井
◇(二塁打)朝日、正木(三塁打)橋本典(本塁打)福井1号3ラン(2回)、渡部遼2号ソロ(7回)

 

 東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)も第6週を迎え、慶大が残すは2カードとなった。2位につける慶大はこの日、勝ち点0.5差で首位に立つ立大との大一番に臨んだ。初回に5番下山悠介(3年)の2点適時打などで3点を先制すると、2回には主将・福井章吾(4年)が右越えの3ランを放ち主導権を完全に握る。4、5回にはそれぞれ2点ずつ加え、7回には2番・渡部遼人(4年)に右越えソロが飛び出すなど着実に得点を重ねた。接戦が予想された一戦であったが、ふたを開けてみれば15安打11得点の猛攻で、慶大が首位攻防戦に先勝した。

 

 慶大は防御率でリーグトップを走るエース森田晃介(4年)が先発。初回、2死から3番・太田英毅(4年)に左越えの2塁打を浴びるも、後続を断ち無失点で終える。その裏の攻撃で慶大は相手先発の池田陽佑(2年)の立ち上がりを攻め、1死満塁の好機をつくる。迎えるは5番下山。追い込まれながらもしぶとくセンターにはじき返し、2点を先制する。7番・橋本典之(4年)の犠飛もあり初回で3点を先制した。続く2回も、先頭の9番森田が四球を選ぶと、ヒットと犠打で1死二、三塁と好機を広げ、3番主将・福井を迎える。1ボールからの2球目、甘く入った直球を捉え、右越えの3ラン。試合序盤で相手先発池田をマウンドから引きずり降ろした。慶大はその後も攻撃の手を緩めず、4回に敵失などで2点、5回には8番・朝日晴人(3年)の適時打と押し出し四球で2点を挙げ、10-0と大量リードを持って前半の5イニングを終えた。

 

生還し喜ぶ福井(中央右)ら慶大ナイン

 

 大きな援護をもらった先発森田は6回まで無失点と好投を続ける。試合も終盤にさしかかった7回、2死満塁とピンチを背負う。代打柴田颯(3年)に適時打を許し1点を失うが、それでも3番太田を詰まらせ補邪飛に打ち取り、最少失点で先発の役割を果たした。直後の慶大の攻撃では、2番・渡部遼が初球を振り切り、打球は右翼席へ。精神的にも再び相手を突き放す一打となった。その後立大に3点を返されるが、序盤の大量リードを守りきり慶大が勝利を収めた。

 

7回1失点の力投を見せた森田

 

 打線がつながり大量得点を挙げた慶大。今季ここまで無敗だった首位・立大を圧倒したことは大きな自信につながるはずだ。追い上げを許した終盤の内容は懸念材料ではあるものの、15安打11得点の打線は頼もしい。明日はリーグ防御率で2位につける増井翔太(3年)の先発が予想される。勝利すれば大きく優勝へ近づく明日の一戦。かみ合った攻守で勝利を掴みたい。

(記事 山本泰新、写真 永田悠人)