法大1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |||||
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | |||||
慶 大 | 1 | 0 | 0 | 6 | 0 | 2 | 2 | 0 | × | 11 | |||||
(慶)○加藤拓、原田-須藤 ◇(本塁打)柳町1号2ラン、沓掛1号2ラン(二塁打)加藤拓 |
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東京六大学野球春季リーグ開幕戦、4季ぶりの頂点を目指す慶大は法大と対戦した。初回1点を先制すると、4回に打線がつながり6点を挙げる。その後2本の2点本塁打でダメ押し。投げては先発・加藤拓也(4年)が8回を投げ4安打10奪三振の好投。11−1で勝利し好スタートを切った。
「チームを流れに乗せようと思いマウンドに上がった」(加藤拓)。大事な開幕戦の先発マウンドに立ったのはやはり大黒柱の加藤拓。昨年までの直球で押す投球スタイルとは打って変わり、変化球の割合を増やした。そして、球数を減らすために準備してきたこの組み立てが功を奏す。落ちるボールで空振りを奪い、三振の山を築いていく。自慢の直球と変化球のコンビネーションがさえ渡った。ボールを低めに集め、制球を乱すこともなく法大打線を寄せ付けない。球数が100球に差し掛かった8回に1点を失ったものの、終始危なげない投球を披露しエースとしての責務を果たした。
見事な投球を披露した加藤拓。この日は鋭く落ちる変化球が効果的だった
自慢の強力打線が火を噴いた。初回に先制し1点リードで迎えた4回、岩見雅紀(3年)の2安打を含む7本の安打を集中させるなど打者12人を送り込む猛攻で一挙6得点。相手先発投手を引きずり降ろし、完全に主導権を握った。しかし、ここで攻撃の手を緩めないのが慶大打線の恐ろしさ。6回、初出場の1年生・柳町達に2点本塁打が飛び出す。神宮に駆けつけたファンに強烈なインパクトを残す、これ以上ないデビュー戦となった。7回には3番・沓掛祥和(4年)が若干詰まったような打球ながらも左翼席に運び、さらに2点を追加。計16安打11得点。圧倒的な力を見せつけ、見事な勝利を収めた。
デビュー戦から存在感を発揮した柳町
「まだ1試合勝っただけ」(加藤拓)。慶大はこの大勝に満足することなく前に進む。19本塁打放った昨秋からメンバーは代われど、破壊力は変わらない。この打撃力はリーグ屈指だ。鍵を握るのは投手陣。順調に勝ち点を積み重ねていくためには加藤拓に続く投手の活躍が不可欠だ。あすの試合でその真価が問われる。昨年二度も目の前で胴上げを見せられた屈辱は、優勝することでしか晴らせない。陸の王者は若き血を燃やし賜杯奪還を目指す。
(記事 新津利征、写真 加藤耀、高橋弘樹)
東京六大学春季リーグ戦星取表 | |||||||||||
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順位 | 早 大 | 慶 大 | 法 大 | 東 大 | 明 大 | 立 大 | 勝ち点 | 勝 | 負 | 勝率 | |
1 | 早 大 | ※ | 5/28 5/29 |
4/30 5/1 |
○1-0 4/10 |
5/14 5/15 |
4/23 4/24 |
0 | 1 | 0 | 1.00 |
1 | 慶 大 | 5/28 5/29 |
※ | ○11-1 4/10 |
4/30 5/1 |
4/23 4/24 |
5/14 5/15 |
0 | 1 | 0 | 1.00 |
3 | 法 大 | 4/30 5/1 |
●1-11 4/10 |
※ | 5/21 5/22 |
5/7 5/8 |
4/16 4/17 |
0 | 0 | 1 | .000 |
3 | 東 大 | ●0-1 4/10 |
4/30 5/1 |
5/21 5/22 |
※ | 4/16 4/17 |
5/7 5/8 |
0 | 0 | 1 | .000 |
5 | 明 大 | 5/14 5/15 |
4/23 4/24 |
5/7 5/8 |
4/16 4/17 |
※ | 5/21 5/22 |
0 | 0 | 0 | ―― |
5 | 立 大 | 4/23 4/24 |
5/14 5/15 |
4/16 4/17 |
5/7 5/8 |
5/21 5/22 |
※ | 0 | 0 | 0 | ―― |
コメント
加藤拓也(4年)
――開幕戦で勝利を収めました
勝てて良かった、というのが本当の気持ちです。開幕戦ということで、チームを流れに乗せようと思いマウンドに上がったので、自分の仕事はできたのかなと。
――きょうの投球を振り返って
低めに球が集まっていたので、うまく長打を打たれることもなく投げられたのが一番良かったかなと思います。
――調子自体はいかがでしたか
調子はあまり良くなかったので、なるべく直球と変化球を低めに集めること、ストライクゾーンを絞らせないようにしながら投げていました。
――変化球が多い印象を受けました
直球一本でいくと球数が増えることがありますし、先発ということで、オープン戦から須藤(隆成、4年)と話し合ってやってきました。それがうまく出せたのかなと思います。
――直球の球速は抑えていたのでしょうか
そんなつもりはなかったんですけど、あまり調子も良くなかったということで(笑)。
――点差が開いている場面でも積極的に攻撃に参加されていました
その時、(走者が)一、三塁にいたので、三振は一番良くないだろうなと思い、なんとか当てにいきました。たまたまです(笑)。
――次戦以降の意気込みをお願いします
まだ1試合勝っただけですし、勝ち点を取るためにはもう1試合勝たなければいけないので、そこに対して全力で準備して、登板することがあれば抑えられるように頑張ります。