大量得点で勝ち点獲得！／東大２回戦

　加嶋宏毅（３年）の完封勝利で開幕戦白星を飾った慶大。連勝で勝ち点１を奪うべく、７季ぶりの勝利を目指す東大との２回戦に臨んだ。先発の加藤拓也（２年）が７回９奪三振の快投を演じると、打線も奮起。２回に藤本知輝（４年）の２点本塁打で先制すると、８回に７得点で試合を決定付け、勝ち点１を獲得した。

　加藤拓は初回こそ四球で２人の走者を背負ったものの、回を追うごとに安定感が増す。６回、先頭打者に右中間を破る二塁打を浴びた場面でも、乱れることなく持ち味の速球で２つの三振を奪うなど無失点に切り抜ける。７回をわずか１安打に抑え先発の役割を果たした。加藤からマウンドを引き継いだ三宮舜（３年）も３者三振と好投。しかし、抑えの明大貴（４年）が乱調。先頭打者に安打を許すと、連続で四球を与えてしまうなどこの回２失点。追いすがる東大打線の前に、エース番号『１８』を背負う４年生として威厳を示すことができず、課題の残る投球となった。

７回を１安打無失点に抑えた加藤拓

　打線はこの日も東大を圧倒。４回、前日に本塁打を放った谷田成吾（３年）がフェンス直撃の右越え二塁打で好機を演出する。この試合初めての得点機に、藤本知が高めに甘く入った球を左翼スタンドへ叩き込み２点を先制。６回には相手守備陣の失策も絡み追加点を奪う。攻撃の手を緩めない慶大はさらに８回、代打や代走を次々と投入。この作戦が功を奏し、７安打でダメ押しの７得点を挙げた。相手投手陣を攻略し、先制、中押し、ダメ押しと１３得点で見事２連勝。勝ち点を奪取した。一方東大は意地を見せられず、リーグワーストタイの７０連敗を喫した。

先制の２点本塁打を放ち、笑顔を見せる藤本知

　この試合で慶大は総勢２１名もの選手を起用。投手陣の奮闘に加え、代打や代走など限られた出場機会の中でそれぞれが役割を果たせたことが快勝へとつながったと言える。開幕２連勝を飾り最高の滑り出しを見せた慶大。次に迎え撃つはリーグ戦３連覇を狙う王者・明大だ。昨秋は２連敗を喫した明大を相手にどのような戦いを見せるのか、早くも大きな山場を迎える。５季にわたり遠ざかっている栄冠を目指し、王座への道を突き進むのみだ。

（記事　藤川友実子、写真　川口真由、盛岡信太郎）