投打で圧倒され大敗喫する/法大2回戦

野球慶大
TEAM
慶大
法大 ×
●加嶋、山田、三宮、小原-手錢、小笠原、藤井

 前日14安打を放ちながらも決定打が出ず勝ち切れなかった慶大。きょうの2回戦では、投打にわたって法大に力の差を見せ付けられる結果となった。打線はテンポの良い投球を見せる法大先発の石田健大を捕らえることができず、植田忠尚(4年)の適時打の1点のみに抑えられる。一方で先発の加嶋宏毅(2年)は序盤から失点を重ね、苦しい展開に。6回には三宮舜(2年)が痛恨の6失点。最後まで試合の流れをつかめなかった慶大は、1-9の大敗を喫した。

本塁打を浴びうなだれる三宮

 前日の1回戦では、法大打線をわずか2安打に抑えた慶大投手陣。チームに流れを呼び込みたかった先発の加嶋だが、序盤から得点圏に走者を背負う苦しい投球が続く。2回に先制されると、4回には失策から追加点を許しリードを広げられる。後を継いだ救援陣も法大の勢いを止めることができない。6回に3番手の三宮が4本の長短打を浴び、斉藤秀之には左翼スタンドに運ばれとどめを刺された。甘い球を逃さない法大打線に対して慶大投手陣は制球に苦しみカウントを取りにいった球を狙われた。

代打で適時打を放ち勝負強さを見せつけた植田

 投手陣を助けたい打線であったが、安打を量産した前日と打って変わってきょうは法大先発の石田に苦しめられる。4回を終わって安打はわずか1本と、石田のコースを突く投球の前に反撃の糸口をつかむことができない。ようやく得点機を生み出したのは5回。安打と四球で1死一、二塁の好機をつくるとここで植田が代打に送られる。仲間のつくった好機を生かすべく打席に向かった植田は、ボールカウント2-2からの5球目を中前に運び1点をもぎ取った。しかし後続の打者が倒れ、この回を1点で終えると6回以降は再び打線が沈黙。石田が降板した後も継投の前に追加点を奪えず、投手陣の失点を取り返すことはできなかった。

 前日は勝利にこそつながらなかったものの、内容的には法大に劣らない試合を展開した慶大。きょうの試合では投手陣が法大打線の猛攻を止めることができず、完敗を喫した。法大が見せた安打をそのまま得点につなげる攻撃は、今後慶大が上位進出していくために模範としていくべき姿である。きょうの試合で露呈した課題を改善し、春に果たせなかった優勝をつかみ取りたい。

(記事 三井田雄一、写真 川口真由、小川朝煕)