浦添キャンプリポート~練習取材編~

野球

 3年ぶりに浦添キャンプを行った早大野球部。東京ヤクルトスワローズのキャンプ地でもあるANA BALL PARK浦添で行われた練習の様子を紹介する。

キャッチボールをする野村健太(スポ新4=山梨学院)

 練習が始まったのは午前9時。全員そろってランニングを終えると、各自でストレッチなどをこなす。ここで投手陣は別メニューのため、サブグラウンドへ。野手陣はベンチ前で集合の輪を作ると、吉田瑞樹(スポ新2=埼玉・浦和学院)の掛け声でキャッチボールが始まった。森田朝陽主将(社新4=富山・高岡商業)を中心に「ナイスボール」の声がグラウンドにこだまする。その後野手陣はシートノックを行うと、試合形式のシート打撃を開始。伊藤樹(スポ新2=宮城・仙台育英)をはじめとした投手陣と真剣勝負を繰り広げていた。

シート打撃に登板した澤村栄太郎(スポ新4=早稲田佐賀)

 サブグラウンドでは、投手陣がトレーニングに取り組む。こちらは飯塚脩人(スポ新4=千葉・習志野)を中心に、終始和やかな雰囲気であるのが印象的だ。フィールディングの確認やけん制練習を終えた後は、階段ダッシュで汗を流した。

ノックを打つ飯塚

 午後からは複数組に分かれて練習を行う。メイングラウンドではマシンを使った打撃練習が始まった。マシンのそばから選手たちに指導を行うのは金森栄治助監督(昭54教卒=大阪・PL学園)。一球一球に対して助監督の元気な声が響いていた。ここで快音を響かせていたのは西口純生(人新3=東京・早実)だ。球場最深部のバックスクリーン手前に放り込むなど、自慢の長打力を見せつけていた。その傍らでは小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)自ら内野ノックを開始。選手がボールをそらす度に監督のげきが飛ぶ。必死に打球に食らいつく選手の姿が印象的だった。

ノックを受ける生沼弥真人(教新4=東京・早実)

 野手陣は内外野に分かれて守備練習へ。内野陣は走者をつけてノックを行う。バントへの対応など、さまざまなケースを想定した守備練習だ。次のプレーを指示する掛け声のタイミングなど、細かなことを1球ごとに確認し合う選手たち。一球たりとも無駄にしない姿勢は、まさに『一球入魂』の精神を体現していた。

ノックを打つ白塚公基学生コーチ(文構新4=福井・高志)

 この日のトレーニングはまだ終わらない。バックスクリーン裏の急な坂道と階段でダッシュを行う。徹底的に体をいじめ抜いてこの日の練習が終了した。練習取材を通して印象的だったのは、選手たちのメリハリだ。練習では学年に関係なく和やかな雰囲気も見られる一方で、選手たちの一球に対する集中力は目を見張るものがあった。20年秋以来の天皇賜杯へ。リーグ戦への準備は着々と整っている。

坂道ダッシュをする選手たち

階段ダッシュをする選手たち

(記事 矢彦沢壮真、写真 新井沙奈、荒井結月、田中駿祐、湊紗希)