ＬＡキャンプでは天候不良により、予定していた３試合がすべて中止になった早大。続いて入った浦添キャンプでは天候に恵まれ、５試合のオープン戦に臨んだ。結果は３勝２敗と勝ち越し。出場機会を得た選手も結果を残し、開幕まで残り１カ月の東京六大学春季リーグ戦（春季リーグ戦）に向けていいスタートを切れたと言えるだろう。
★オープン戦開幕！ 投打かみ合い快勝で終える（３月８日・対福岡工大）
| ＴＥＡＭ | １ | ２ | ３ | ４ | ５ | ６ | ７ | ８ | ９ | 計 |
| 福岡工大 | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ | １ | ０ | ２ | ０ | ３ |
| 早 大 | ０ | １ | ０ | １ | ０ | ３ | ０ | ３ | Ⅹ | ８ |
浦添キャンプに入った早大は、福岡工大との今季最初のオープン戦に臨んだ。
先発を任された伊藤樹（スポ新２＝宮城・仙台育英）はコンスタントに三振を奪うなど力強い投球で４回を被安打１、無失点で抑えると、制球の乱れなどもあったが後続も福岡工大打線を３失点で抑える。攻撃陣は、打線がつながりを見せて得点を積み重ねた。２回に印出太一（スポ新３＝愛知・中京大中京）と吉納翼（スポ新３＝愛知・東邦）の連打で二、三塁のチャンスをつくると、野村健太（スポ新４＝山梨学院）の内野ゴロの間に先制。さらに４回には、熊田任洋（スポ新４＝愛知・東邦）が三塁線への絶妙なバント安打で出塁すると、吉納の安打で好機を演出する。すると、野村が犠飛でまたしても得点し、リードを広げた。失点した６回の裏、中村将が初球を捉えて本塁打を放ち、悪い流れを断ち切る。さらに、続く打者が四球と安打で好機をつくると、野村のこの日３打点目となる犠飛と山縣秀（商新３＝東京・早大学院）の適時打でさらに追加点をあげる。８回には、印出が内野安打で出塁し犠打で進塁すると、代打の前田健伸（商新２＝大阪桐蔭）が中前への安打で得点。中村敢晴（スポ新３＝福岡・筑陽学園）と薗部将大（教新３＝東京・早大学院）の連続適時打で８得点目を奪い、終盤まで油断することなく相手を突き放した。
今年初の対外試合を見事な勝利で飾った早大。チーム全体としてのバランスが良いだけでなく、森田朝陽主将（社新４＝富山・高岡商）を中心にお互いが声を掛けあうなど雰囲気の良さを感じさせた。このままチームとしての完成度を上げていき、春季リーグ戦を万全の体制で臨むことに期待したい。
３打点の活躍を見せた野村
先発した伊藤樹
６回に本塁打を放った中村将
３安打を放った印出
（記事 田部井駿平、写真 荒井理沙、田中駿祐）
コメント
中村将希（教新４＝佐賀・鳥栖）
――今日の試合全体を振り返っていかがでしょうか
チームとしては初の対外試合をいい感じで試合運びができました。チームの状態や雰囲気はものすごく良かったのかなと思います。個人としては、いい練習を今できているので、それが３打席目にいいかたちで出たんですけど、それをもっと早い打席で結果を残せればよかったかなと思います。また、結果ばかりにこだわらずに、やっぱり内容というか、やっていることをそのまま試合に出すってことをしっかりしていけば結果はついてくると思うので、それをこれからしっかりリーグ戦まで続けていければいいなと思います。
――６回の本塁打は代わった投手の初球を捉えました。初球からスイングすることは意識されていましたか
どんなピッチャーでも甘い球を打って、際どい球を見逃すっていうのはやっぱり基本だと思うので、それがあの打席はしっかりできていたかなと思います。
――本塁打後には、ヌートバー選手のポーズ（コショウを挽くポーズ）もされていました
それはチームメイトがやってたので、やったみたいな感じです（笑）。
――ロサンゼルス、沖縄とキャンプが続いていますが、チームの雰囲気はいかがでしょうか
ものすごくいいと思います。やっぱりしっかり全員で生活を共にして、コミュニケーションを取りながら練習もできているので、チームのまとまりっていうのは出てきたのかなと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
次戦もいつも通り、練習でやっていることをそのまま試合に出せれば結果が出ると思うので、今やっていることをしっかり信じて、これからも気持ちを変えずに、自分のやっていることに自信を持ってやっていきたいと思います。
野村健太（スポ新４＝山梨学院）
――今日の試合を振り返っていかがでしょうか
新チームの第一戦ということで、監督（小宮山悟監督、平２教卒＝千葉・芝浦工大柏）からも「ミスを恐れずにどんどんチャレンジしていけ」っていうふうに言われていて、そういう積極的な部分がこういう勝利につながったのではないかなと思います。
――チャンスでしっかりと走者を返していましたが、打席内ではどのような意識でしたか
自分の仕事をするというのを一番意識して打席に立っていて、状況に応じて最低限の仕事ができたのかなと思います。
――守備でも安定感がありました
この冬の練習で捕り込みを重点的にやってきたので、自分もそうですし、チームとしても守備力は自信を持ってもいいのではないかなと思っています。
――チームの雰囲気がかなり良いように感じます
主将の森田朝陽だったり熊田であったりそういう中心となる選手が、ベンチワークもそうですけど、ベンチの雰囲気づくりっていうのをやっていこうというふうに新チームが始まってから一つの目標にしてやってきていて、 ベンチワークも今日はベンチにいる人がすごい仕事をしてくださって、試合に出ている自分からしたらすごくやりやすい環境ではあったので、これを継続してやれるようになればいいなというふうに思います。
――次戦への意気込みをお願いします
春のリーグ戦はあっという間に来てしまうので、このオープン戦１試合も無駄にしないように一戦一戦頑張っていきたいと思います。