2戦連続の逆転勝利で勝ち点獲得! 優勝へ望みをつなぐ/立大2回戦

野球
TEAM 10
立 大
早 大 x
(早)鹿田、斎藤正、伊藤大、◯原、伊藤樹-印出

※氏名に旧字体を含む場合は、原則として新字体に直して掲載しております。

 前日の立大1回戦で延長に及ぶ死闘を制した早大は、2連勝で賜杯獲得へ望みをつなぐべく立大2回戦に臨んだ。先発した鹿田泰生(商2=東京・早実)が2回に2点を失うも、その後は中継ぎ陣が踏ん張り0で抑える。打線は7回に熊田任洋(スポ3=愛知・東邦)の適時打などで同点に追いつくと、続く8回に4連打で勝ち越しに成功。最終回をきっちりと抑え、2連勝で勝ち点を手にした。

勝ち越し打を放った吉納

 早大は好投手・池田陽佑(3年)相手に初回からチャンスを作る。相手の攻撃を鹿田が3人で抑えるとその裏、松木大芽(スポ4=石川・金沢泉丘)の中前安打と蛭間拓哉副将(スポ4=埼玉・浦和学院)の四球、さらに相手の牽制ミスで2死二、三塁となる。しかし、後が続かず得点できない。するとその裏、2死から安打で走者を許すと西川晋太郎(3年)に甘く入った直球を捉えられ、先制2ランを献上した。

 4回から早大は継投策に入る。斎藤正貴(商3=千葉・佐倉)伊藤大征(社3=東京・早実)がそれぞれランナーは許すも2回を無失点で抑える好投を見せ、少しずつ流れを引き寄せていく。

今季初勝利となった原

 打線は4回まで2安打と池田を打ちあぐねていた。しかし5回途中に池田がアクシデントで降板し、相手中継ぎ陣から徐々にチャンスを作っていく。そして7回、なんとしても追いつきたい早大は先頭の吉納翼(スポ2=愛知・東邦)が四球で出塁すると、代打梅村大和(教2=東京・早実)の犠打、山県のセーフティバントで1死一、三塁を作る。代打森田朝陽(社3=富山・高岡商)は三振に倒れるも、続く熊田が詰まりながらも中前にしぶとく落として1点を返す。さらに松木の打席で相手投手が暴投。山県が生還して試合を振り出しに戻した。

 8回は原功征副将(スポ4=滋賀・彦根東)が相手の中軸をきっちりと抑えるとその裏、先頭の4番蛭間副将が左前安打で出塁する。5番の印出太一(スポ2=愛知・中京大中京)はバントの構え。誰もがバントをすると思っていた場面で小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)が動く。印出がバントの構えからヒッティングに切り替え、打球は前進した三塁手の横を通過。蛭間は一挙三塁へ進塁し、無死一、三塁のチャンスを作る。そして続く吉納が右前に適時打を放ち、ついに試合をひっくり返した。最終回は絶対的クローザー・伊藤樹(スポ1=宮城・仙台育英)が登板。内野安打と四球で1死一、二塁のピンチを招くも、次の打者を併殺で打ち取りゲームセット。優勝するためには絶対に落とせないカードを見事2連勝で飾り、勝ち点を獲得した。

この勝利で優勝への望みをつないだ

 中継ぎ陣の粘りと終盤の4連打で勝ち越し、難敵から2連勝で勝ち点を獲得した早大。明大の結果次第になるが、賜杯獲得に望みをつなげることができた。次のカードは早慶戦。この立大戦のように粘り強く戦い続ければ、慶大に春のリベンジを果たせるはずだ。因縁の相手に勝利し奇跡の逆転優勝を達成するべく最善の準備で伝統の一戦に臨みたい。

(記事 田中駿祐、写真 藤田珠江)

                黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
(二) 熊田任洋 .310 中飛   空三     右飛 中安 一ゴ  
(左) 松木大芽 .467 中安   右安     一安 四球    
三一 中川卓也 .148 遊ゴ   遊ゴ     右飛 右飛    
(中) 蛭間拓哉 .143 四球     二ゴ   四球   左安  
(捕) 印出太一 .276 遊飛     空三   一邪   左安  
(右) 吉納翼 3 .286   空三   空三     四球 右安  
(一) 生沼弥真人 .375   空三     右安   四球    
打三 梅村大和 1.000               右安  
(遊) 山県秀 .320   一ゴ     空三   三安 遊ゴ  
(投) 鹿田泰生 .-                  
(打) 三宅隆二郎 .500     空三            
(投) 齋藤正貴 .-                  
(打) 尾瀬雄大 .000         二飛        
(投) 伊藤大征 .-                  
(打) 森田朝陽 .250             空三    
(投) 原功征副将 0.00                  
(打) 中村将希 .267               二直  
(投) 伊藤樹 0.00                  
早大投手成績
名前
鹿田泰生 2.57
齋藤正貴 2.08
伊藤大征 0.00
原功征副将 10.80
伊藤樹 2.61
東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位   明 大 早 大 慶 大 立 大 法 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 ○2-0○17-4 ●3ー5
○4ー3
  ◯2ー1
○9-1
△3-3
○11-7
○13-6
0.875
早 大 ●0ー2●4ー17   ◯4ー2
◯3ー2
◯2ー0
◯2ー0
◯4ー0
◯6ー1
.750
慶 大 ◯5ー3
●3ー4
△0-0
○5-3
○4ー1
◯5ー0
●2ー3
◯7ー3
●3ー4
◯9ー1
◯20−2
.700
4 立 大   ●2ー4
●2ー3
●2ー4△0-0
●1ー2
●1ー4
●4-6
○6-5
○9-4
○4-2
○3-2
.444
法 大 ●1−2
●1-9
●0ー5
◯3ー2
●3−7
●0-2
●0-2
○6-4
●5-6
●4-9
  .200
東 大 △3-3
●7-11
●13-6
◯4ー3
●1ー9
●2ー20
●0ー4
●1ー6
●2ー4
●2ー3
  .111
コメント

吉納翼(スポ2=愛知・東邦)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 序盤は思うようにいかなかったんですけど、ピッチャーも2点は取られたものの、リリーフ陣が踏ん張ってくれました。なんとか少ないチャンスはものにしたいっていうのは試合をやっている中で感じていたので、チャンスを活かせられたのは良かったかなと思います。

――勝ち越しタイムリーの打席はどんなことを意識していましたか

 無死一、三塁で、とにかく前に飛ばせば、外野まで飛ばせば点が入るという状況だったので、蛭間さん(拓哉、スポ4=埼玉・浦和学院)と印出(太一、スポ2=愛知・中京大中京)が作ってくれたチャンスだったので、なんとか返そうと思っていました。

――1、2打席目の三振からは何か活かすことができましたか

 両打席とも初球のカットボールを簡単にストライク取られて、相手の組み立てたい配球にしてやられたので、初球から振れなかったのがまだ準備が足りていないなと思ったんですけど、まだこれからがあるので、取りあえず初球から準備をしっかりやっていこうかなと思いました。

――鹿田投手(泰生、商2=東京・早実)がリーグ戦初めての先発でしたが、試合前にどんな声を掛けましたか

 昨日の夜から先発と決まっていて、たまたまお風呂が被ったんですけど、本人はあんまり緊張していないような態度でごまかしてはいたんですけど、たぶんブルペンとか見ていた感じ相当緊張していたので、いつも通りどうせ打たれるんだから頑張ってこいよって言葉を掛けました。

――9回、伊藤樹投手(スポ1=宮城・仙台育英)がピンチを招きましたが、どんな気持ちで守っていましたか

 昨日に引き続いてクローザーということで、樹には本当に頑張ってもらいたい場面だったんですけど、やっぱり安心感はあったのでその分打たせて自分のところに飛んできたら守ってやるぞという気持ちではいました。

――勝ち点を取ってチームの雰囲気はいかがですか

 現時点ではいいんですけど、これから早慶戦まで3週間空くので、そこまでに今までで一番良いチーム状態に持っていけたらいいなと思います。

――個人的にはその3週間でどこを強化していきたいですか

 立教戦を振り返って、ピッチャーが振らせにきた球を自分が振ってしまったというのがあって、何打席かもったいない打席にしてしまっているので、しっかりボールを見て、自分がやっているスタイルを貫いて自分のバッティングができたらいいなと思います。

――最後に早慶戦に向けて意気込みをお願いします

 この土日、一戦も落とせない中で勝ち点を取れたというのは個人としてもチームとしても自信にしていいと思うので、次の早慶戦に、明治の試合とかにもよるんですけど、優勝が懸かった試合にならなかったとしてもしっかりいいかたちで終われるようにしたいなと思います。