【連載】秋季リーグ戦開幕前特集『復権』【第7回】中村敢晴

野球

 この夏ショートのレギュラーに大きく近づいた男がいる。それが中村敢晴(スポ2=福岡・筑陽学園)だ。これまでリーグ戦の出場はまだない。それでも夏のオープン戦で好調を維持し、ベンチ入りをつかんだ男に迫る。

※この取材は9月1日に行われたものです。

優勝目指して貢献できるような選手になりたい

初のリーグ戦出場となる中村敢

――秋季リーグ戦ではどのようにチームに貢献したですか

 今年の4年生最後の秋になるので4年生を絶対に優勝させるという思いをもって、毎試合毎試合一生懸命プレーしたいと思います。

――自身の野手として目標などはありますか

 個人としての目標は守備ではミスなくというか、自分のもっている力を最大限だせるようなプレーをやっていきたいと思います。

――自身の目標に向けて夏はどのような練習を重ねてきましたか

 守備に関してはひたすらノックを受け続けて、量をこなしてやってきたのと、打撃に関してもリーグ戦になると球の速い投手が多くなってくると思うので、そこに振りまけないようなスイングの強さを意識してやってきました。

――合宿で多くの時間を先輩たちと一緒にプレーしたとおもいますが、その中でどのような姿になりたいなどありましたか

 先輩方この秋にかけて優勝目指してやっているので、自分もそこについていって優勝目指して貢献できるような選手になりたいとは思いました。

――野球の話だとどの先輩と一番よく話しましたか

 セカンドを守っている茅野真太郎(教3=東京・早実)とよく話します。

――夏季オープン戦で良かった面、悪かった面を教えてください

 守備の面ではノーエラーで来ているので、そこに関しては新潟キャンプでの腰を落とすという意識働いているので、そこはいいのかなと思います。打撃の面ではヒットが出てないというのもありますし、結果としてもあまりよくない結果だったのでここから開幕まで1週間と少しあると思うので、どうやったら打てるのかというのを1日1日しっかり突き詰めていきたいと思います。

――初のリーグ戦となりますが、緊張などはありますか

 リーグ戦はベンチはいるのも初なので緊張は絶対にすると思うのですが、練習はしっかりとやってきたので自信を持ってはいけると思います。

――それは緊張を練習で打ち消すといったイメージなのでしょうか

 緊張は絶対しますし、緊張することは悪いことではないので、練習も緊張感ある中でやってきたので大会でも日頃の成果を出せたらなと思います。

一番大事なのは執着心

守備面でも打撃面でもチームへの貢献が求められるだろう

――先日行われた大学日本代表の試合では高校の先輩の進藤勇也(上武大)が勝ち越し打を打ったり、蛭間拓哉副将(スポ4=埼玉・浦和学院)が高い出塁率を記録したりと身近な先輩が活躍する姿をみてどのように思いましたか

 蛭間選手は入ってきた時からの憧れの選手で、身近でみてもすごい選手だと思うので、本当に尊敬できる先輩だと思います。進藤さんも大学に進んでから日本代表にはいるすごい選手になって、自分もそこを目指せたらなと思います。

――蛭間選手がすごい選手だとおしゃっていますが、どの部分が具体的にはすごいのでしょうか

 プレーに関しては打撃練習で人一倍練習しているだろうな感じるし、ここぞというところで一本出してくれるのが蛭間さん。やっぱり頼り甲斐があるというか、頼れる打者だなと思いますし、野球のことをよく考えているのだなと練習を見ていて思います。

――逆に同級生とは合宿を通してどのような交流がありましたか

 2年生も多くキャンプに参加していましたし、寮とかは一緒じゃないので、普段あまり会話できていなかった分、野球のことに関しても色々話せたので、同学年との決断もまた深まったのかなと思います。

――夏季キャンプで後輩から受けた刺激を教えてください

 1年生は入ってきたばかりで大変な時期の中、キャンプに帯同して本当にすごいなと思うし、きつい中でも野球に一生懸命に取り組む姿勢は下級生ながらも刺激になるものだったので、後輩が頑張っていたら自分達も頑張らなければいけないなと思うので、後輩の力というのは大きいのかなと思います。

――1年生の自分からどんなところが成長したと思いますか

 自分のことで精一杯だったのですが、技術に関しても色々な方から教えてもらって少しでも成長できているのかなと思いますし、また色々な方が声をかけてくれるので、そこでまた色々なことを聞けるので、やはり知識というのは多く増えました。

――後輩も入ってきた中で精神面でどのような成長がありましたか

 一年生の頃は自分で精一杯でしたが、今はチームや周りのこともみれて、そういった面で大きく成長できたのかなと思います。

――同学年の選手がプロ野球の舞台で活躍している姿をみてどのように思いますか

 プロ野球選手というのは目指している場所なので、そこで活躍できる選手はただ単にすごいと思いますので、自分も頑張らないと思いますね。

――特に刺激を受けた選手はいますか

 自分の兄が先日行われたソフトバンクの3軍戦でプレーしている中で頑張っている姿を見て、自分も頑張らないと思いました。

――リーグ戦で具体的な数字の目標などはありますか

 試合にでたら守備の面ではノーエラーを目指して、打撃面では3割を打ったらいい打者と思うので、やっぱり3割を目指していきたいと思います。

――六大学では同じショートのポジションに同学年の宗山塁(明大)や、朝日晴人(慶大)など名手がそろっていますが、そういったライバル選手たちに意識していることはありますか

 現在早稲田大学では全員がベストナインを目指すということを目標に練習しているので、他大の同じポジションの選手たちには絶対の負けたくないという気持ちはあります。

――初戦は法大戦でおそらく先発は篠木健太郎投手(2年)が予想されますが、同学年としてのライバル意識などはありますか

 相手は日本代表ということですごい投手だと思いますが、そこを打たないと優勝というものはないと思うのでまずはそこを打てるようにやっていきたいと思います。

――式紙にリーグ戦の意気込みを書くとしたらどういった言葉を選びますか

 「執」でお願いします。今一番心がけているのが、簡単にアウトにならない、簡単にエラーをしないという面で一番大事なのは執着心だと思うので、リーグ戦でも執着心をもって打撃でも簡単に三振せずに粘り強い気持ちをもってやっていきたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 萩原沙紀、山本泰新)

◆中村敢晴(なかむら・かんせい)
2002(平14)年4月13日生まれ。183センチ、82キロ。福岡・筑陽学園高出身。スポーツ科学部2年。内野手。右投右打。合宿を通して普段住んでいる寮が違う同期の選手とも親交を深めることができたという中村敢。深まった絆を武器に2年生全体でリーグ優勝に貢献します。