石井が日本ハムから指名あいさつを受ける

野球

 10月20日のプロ野球ドラフト会議で、北海道日本ハムファイターズ(日本ハム)から2位指名を受けた石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)。この日、指名あいさつに訪れた日本ハムの大渕隆チーム統轄本部スカウトディレクター、西俊児チーム統轄本部スカウト、そして髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)と共に会見に臨んだ。

 「自分ではびっくりしています」と、2位での指名に改めて驚きを口にした石井。大学屈指の守備力に加え、打撃面の潜在能力も買われての2位指名となった。特に送球の安定感に関しては「我々のショートである中島(卓也)にも匹敵する」(大渕氏)と、既にプロでも通用するレベルに達しているという非常に高い評価を受けた。プロに関しての思いを語る中で、まず今週末に控えた早慶戦に向けて意識を集中しているという石井。「それに向けてやり切るという思いでしかない」(石井)。学生最後となる大舞台で躍動し、慶大から勝ち点を奪うことが第一目標だ。そして、栗山英樹監督(日本ハム)の「共に天下を、夢は正夢」という言葉の通り、幼いころからの夢と語るプロ野球の世界で輝くことに期待したい。

(記事 中丸卓己、写真 新津利征)

大渕氏(左)、西氏(右)と共に笑顔で写真撮影に応じる石井

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コメント

石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)、大渕隆チーム統轄本部スカウトディレクター、西俊児チーム統轄本部スカウト、髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――最初に石井選手から一言ごあいさつをお願いします

石井 日本ハムファイターズさんから2位で指名していただきました、早稲田大学の石井と申します。正直2位で指名されたことは自分ではびっくりしていますが、それだけ期待していただいているということで、とてもうれしく思います。(プロに)入ってからまた大変なこともあると思いますが、しっかりと努力して、一日一日少しずつでも成長できればいいなと思っています。よろしくお願いします。

――日本ハムファイターズの方からメッセージをお願いします

大渕氏 先日の会議で2位指名をさせてもらいました。石井君に関しましては、非常に私としましては守備力を買っております。我々のチームは守って最終的に僅差で勝つという姿勢でやっておりますので、守備力というのは非常に重視しています。特に送球の安定感が、今我々のショートである中島(卓也)にも匹敵するもので。それに加えて打力はもう少し改善すべきところがありますが、逆に言えばそこは伸びしろで、潜在能力も非常に高いものがある。リストが非常に強く、ヒットすると遠くに飛ばす能力も非常に高いというふうに理解しております。大変楽しみな選手だと期待しております。

――ドラフト会議から1週間がたち、きょう指名あいさつを受けました。あらためて石井選手の今のお気持ちを教えてください

石井 自分も小さいころの夢だったプロ野球選手になるんだなという実感が少しずつ湧いてきて、頑張ってやるぞという気持ちでいます。

――1週間たって、自分の中で気持ちを新たにしたということはありますか

石井 特にはないですけど、今週末に早慶戦があるのでまずはそれに向けてやり切るという思いでしかないです。それが終わってからゆっくり考えたいなと思います。

――先ほど球団からも評価をされていましたが、ご自身として持ち味はどういうところだと考えていますか

石井 小さいころから大きなケガがないので体が強い部分と、肩にも自信があるのでそこをアピールしていきたいなと思います。

――現在日本ハムは日本シリーズを戦っていますが、日本ハムの野球を見て何を感じていますか

石井 ファンの方々も熱いですし、かなり雰囲気のいいチームだなと思っています。

――日本ハムはチーム打率がリーグトップ、失策の少なさはリーグ2位、盗塁数もリーグトップということで走攻守全てでレベルが高いチームです。そういう中に飛び込んでいくということで、どういう面で頑張っていきたいと思っていますか

石井 生半可な気持ちでは絶対に埋もれると思うので、そのトップレベルに入るということはそれだけ努力しないといけないという思いで過ごしています。

――日本ハムで1年目から出てやるぞというイメージなのか、それとも実力をつけてからなのか、どういうイメージを自分の中では描いていらっしゃいますか

石井 具体的なイメージはまだできていないんですけど、やることは変わらないと思うので、しっかりと努力して自分の出られるところで機会をいただいてアピールしていくことが必要だなと思います。

――日本ハムには早大出身の選手も多く所属していますね

石井 はい。先輩方も多くいらっしゃるので、すごく心強いです。

――将来的にはどういった選手になりたいですか

石井 理想は三拍子トップレベルの選手になっていくことが目標です。

――1年目はどんな成績を残したいというのはございますか

石井 具体的な目標はないですけど、がむしゃらにルーキーらしくやっていければいいなと思っています。

――髙橋監督にお伺いします。指名を受けて、あらためて本人に掛けた言葉などはございますか

髙橋監督 (掛けたのは)さっきなんですけど。最近日本シリーズをよく見ています。石井がお世話になる関係で、特にショート、セカンドの人を見ているんですけど、非常にレベルが高い二遊間ですからね。そこに入っていって、これからかなり努力しないとあの一角を崩すのは大変だぞということは話しました。

――その一方で、期待というのもありますか

髙橋監督 そうですね。非常に堅実な人間ですから、着実に伸びていってくれると思うんですね。チームの構成もあるとは思いますけど、本人もどういう目標を設定するかというのは入団してから今の状態と比べて、そこでどういう努力をしたらいいのかということを考えて、実際にそこを着実に歩めるタイプだと思いますから。1年目からというのは難しいかも分からないですけど、何年か先には必ずレギュラーを取ってくれる選手だと思いますね。

――大渕ディレクターにお伺いします。あらためて2位指名に至った理由をお聞かせください

大渕氏 これからファイターズが常勝チームになっていくという大きな目標の中で、まずは守備から固めていきたい、特に内野の守備は非常に重要だとチームとしても考えております。その点、石井君に関してはまさに堅実というお言葉が監督からもありましたけど、本当に堅実で強い肩。スローイングに関してはプロ野球でもトップクラスだと判断しています。これに成長中の打力を伸ばしていくことで、十分レギュラーを獲得できる選手だと理解しています。そういう意味では、我々にとっては非常に重要な選手を指名することができたと思っています。

――栗山英樹監督から申し付かった言葉などは

大渕氏 これはどの選手にも共通して栗山監督が言っているんですけれども、「共に天下を、夢は正夢」という言葉を。共に天下をということで、今日本シリーズを戦っている通り、我々は勝負の世界にいる限りは日本一を常に目指すということが、そのメッセージだと思います。

――その言葉を聞いて、石井選手はどう感じましたか

石井 目指すところはそこだと思うので、チームに少しでも貢献できるようにやっていきたいなと思います。

――石井選手には将来的にどのような選手になってもらいたいですか

大渕氏 もちろん内野のレギュラー、特にスローイングを含めた守備の安定感、それから打力に関してはまだこれから伸びると思っています。特に潜在能力に関しては非常に高いものがあると我々は評価しています。その評価している潜在能力を顕在化する作業があと2、3年のうちに行われると、ベストナインを狙えるような能力を持っているということで指名したので、大変期待しています。

――有原航平選手(平27スポ卒=現日本ハム)とは何か今回のことでお話をされましたか

石井 指名後にすぐに連絡をいただいて。「分からないことがあれば何でも俺に聞け」ということで連絡をいただきました。