投壊10失点、立大戦で勝ち点を落とす/立大3回戦

野球
立大3回戦
立 大 10
早 大
(早)●大竹、黒岩佑、北濱、柳澤、小島、吉野和-小藤
◇(本塁打)中澤1号3ラン(三塁打)佐藤晋(二塁打)中澤

 前日の2回戦を制した早大は、勝ち点獲得を懸けて立大との3回戦に挑んだ。大事な先発を任された大竹耕太郎(スポ3=熊本・済々黌)だったが、2回に先制点を奪われると続く回には連打を浴び、3回途中で降板。あとの5投手も立大打線の勢いを止められず大量14安打、10失点を許した。一方の打線は、中澤彰太副将(スポ4=静岡)が3点本塁打を含む5打点の活躍を見せるなど追い上げを見せたが、最後は及ばなかった。

 開幕から好調を維持している稲穂打線はこの日も健在だった。序盤こそ相手の先発・田村伊知郎(4年)を打ちあぐねていたが、4回に反撃の糸口をつかむ。先頭の真鍋健太(スポ4=東京・早実)が相手の失策で出塁すると、立大1回戦から5番に入った佐藤晋甫(教3=広島・瀬戸内)が適時打を放ちまずは1点を返す。再び好機をつくった6回には、佐藤晋の相手の失策を誘う三塁ゴロで1点、続く中澤の2点適時打で4点差に縮めた。6点に点差が広がった8回、石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)木田大貴(商4=愛知・成章)の連打で絶好の得点機をつくると、波に乗る中澤が打席へ。2球目を振り抜くと鋭い打球はそのままスタンドに入る。追撃の3点本塁打となり、中澤はこの日だけで5打点を稼いだ。「点差が開いてもベンチの野手は諦めずに、みんな粘り強く戦っていた」(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)。六大学屈指の好投手を前に7点を挙げ、最後まで粘りを見せた。

待望のリーグ戦初安打で反撃の口火を切った佐藤晋

 マウンドに上がる投手が軒並み崩れた。まずは先発の大竹。初回こそ三者凡退で片付けたが、2回に先制の本塁打を打たれてしまう。続く3回には上位打線につかまり、この回途中でマウンドを降りた。後を託された救援陣も誤算だった。前日の立大2回戦では好投を見せた北濱竣介(人3=石川・金沢桜丘)は長打を浴びるなどして3失点。8回から登板した吉野和也(社4=新潟・日本文理)も下位打線に2点を許し、終盤での攻撃陣の反撃に水を差す結果となってしまった。大量10失点を喫した投手陣について、髙橋監督は「弁解の余地がない」と一喝した。

8回に2点を許し、肩を落とす吉野和

 打撃戦となった一戦を競り落とし、勝ち点獲得とはならなかった。今シーズン、打線は活発な一方で、大量失点となる試合が目立っている。『守り勝つ野球』を信条にする早大にとって、これは本来の姿ではない。第3週を終えて慶大と並び3位、そして4日後には東大戦がすぐ控えている。首位・明大への追撃態勢を整えるためにも、投手陣の立て直しが急務だ。

(記事 井口裕太、写真 加藤佑紀乃、大浦帆乃佳)

早大打者成績
打順 守備 名前
(左) 八木健太郎 .462 遊ゴ    空振       中安 見振    左安
(二) 真鍋健太 .200 遊ゴ       三失    四球    空振 投併
(遊) 石井一成 .417 空振       中飛    一ゴ    右安   
(三) 木田大貴 .308    空振    遊ゴ    遊飛    右安   
(一) 佐藤晋甫 .125    遊ゴ    右3    三失    空振   
(中) 中澤彰太 .273    遊ゴ    三邪    右2    右本   
(右) 三倉進 .150       空振    中飛 空振    遊ゴ   
(捕) 小藤翼 .375       右安    空振    二飛    四球
  戸谷光助 ――                           
(投) 大竹耕太郎 .000                           
  黒岩佑丞 ――                           
  熊田睦 .250       捕邪                  
  北濱竣介 .000                           
  柳澤一輝 .000                           
  富田直希 .000             空振            
  小島和哉 .500                           
  岸本朋也 .250                   見振      
  吉野和也 .000                           
  宇都口滉 .273                         空振

早大投手成績
名前
大竹耕太郎 2 1/3 10.80
黒岩佑丞 2/3 3.38
北濱竣介 1 0/3 9.53
柳澤一輝 0.00
小島和哉 1.76
吉野和也 6.35
東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 明 大 立 大 慶 大 早 大 法 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 10/22
10/23
○3-0
○5-0
10/15
10/16
10/1
10/2
○9-2
○7-4
1.000
立 大 10/22
10/23
10/15
10/16
○5-3
●2-3
○10-7
○9-3
○7-5
10/8
10/9
.800
慶 大 ●0-3
●0-5
10/15
10/16
10/29
10/30
10/8
10/9
○8-0
○9-6
.500
早 大 10/15
10/16
●3-5
○3-2
●7-10
10/29
10/30
●5-6
○8-7
○5-2
10/1
10/2
.500
法 大 10/1
10/2
●3-9
●5-7
10/8
10/9
○6-5
●7-8
●2-5
10/22
10/23
.200
東 大 ●2-9
●4-7
10/8
10/9
●0-8
●6-9
10/1
10/2
10/22
10/23
.000
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コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――勝ち点を落とす結果となりました。きょうの試合はいかがでしたか

打線は最後まで粘ってくれて、7点取ってくれたわけですからね。7点取って勝てない試合はもう仕方ないですね。

――14被安打と打ち込まれましたが、原因はどの辺りにあると思われますか

出る投手、出る投手どんどん打たれますからね。弁解の余地なしですね。

――勝負どころで球が甘くなってしまったというところでしょうか

でしょうね。そういうところでしょう。

――先発の大竹耕太郎投手(スポ3=熊本・済々黌)については

悪くはないんだろうけど、やはり立大には合いやすい投手なんでしょうね。緩急がないんですよね。

――チームとしては長打をどんどん打たれていた印象です

そうですね。読み切られていた部分もあるんでしょうね。

――先ほどおっしゃったように、打線は7点を取ってくれました

点差が開いてもベンチの野手は諦めずにね。3点取る前は6点差あって、それでも「いこう、いこう」という声が切れないでね。みんな粘り強く戦ってくれていますよね。

――監督からご覧になってもベンチの雰囲気は変わらず良いと

良いですよ。9回だって全然諦めていないで、ああやってつないでくれてね。結果は出なかったですけど、そんなにいつも結果が出るものではないから。諦めずに点を取りにいこうと、最後まで諦め切ってないですよね。

――三倉進選手(スポ3=愛知・東邦)になかなか安打が出ませんが、状態はいかがでしょうか

どうなんでしょうね。まあ調子の悪い時もあるしね。

――勝ち点を逃した結果ですが、次の東大戦に向けては

日にちはないですけど、まず勝ち点を取ることが第一ですね。エースの宮台(康平、東大3年)が出てくるのか出てこないのか、非常にポイントになると思いますね。

――まずはワセダの投手陣から立て直すというところでしょうか

そうですね。例えば宮台投手が出てきたら点はそうそう取れるわけがないから、そこに10点も取られると勝てないですよね。

――最後に東大戦に向けて意気込みをお願いします

まあ気持ちを切り替えてね。やられたのは仕方ないので。あと3日しか(間が)ないので、気持ちを切り替えて東大を倒すということでやっていかないと仕方ないと思いますね。