夏季2軍オープン戦ダイジェスト(8月11日~16日)

野球

 1軍同様、連日夏季オープン戦を行っている早大2軍。試合を重ねるごとに、徐々にその頭角を現してくる選手も出てきた。山梨学院大戦で4安打を放った戸谷光助(教3=東京・早実)や、成蹊大戦で好投した川上開誠(創理2=東京・早実)など、2軍で活躍した選手が1軍戦に出場する機会も増えている。東京六大学秋季リーグ戦開幕まであと1カ月を切っているが、選手たちの争いは続く。

投手陣が崩れ、悔しい逆転負け(8月11日・対山梨学院大)

TEAM
山梨学院大
早 大

逆転負けを喫したが、戸谷は4安打と気を吐いた

 2軍は関甲新学生野球連盟に所属する山梨学院大と対戦。初回に相手の失策から幸先よく先制に成功する。しかし、2点リードで迎えた6回に4点を奪われ逆転を許してしまい4-7で敗北した。

 この日は田邉拓士(スポ3=滋賀・彦根東)が先発マウンドに。2回に自らの暴投で1点を失ったものの、力強い直球を武器として5回1失点5奪三振の好投を披露し、先発投手の役割を果たした。しかし、投手が田邉から代わった6回に相手打線の猛攻を受ける。先頭から4連打を浴びるなど4点を失い、この回に逆転を許してしまう。さらに8回、失策で2点を失い、計7失点を喫した。

 攻撃陣は初回、先頭の戸谷光助(教3=東京・早実)が安打で出塁し、その後の敵失で1点を先制する。2回に同点に追い付かれるが、直後の攻撃で9番・小野寺旭(人3=岩手・水沢)が犠飛を放ち再び1点リード。さらに4回には2死二塁から戸谷が左前適時打を放ち2点に差を広げた。しかし、逆転された後の終盤は好機であと一本が出ず、8回に犠飛で1点を返すのがやっと。投手陣の7失点が重くのしかかり、流れを引き寄せられなかった。

(記事 境智鷹、写真 中澤紅里)

投打がかみ合い、完封勝利(8月12日・対明学大)

TEAM
早 大
明学大

ダメ押しとなる右越えソロ本塁打を放った小太刀

 照りつける太陽の下、この夏6試合目となる2軍オープン戦が行われた。早大は打っては4得点、投げては4人の継投で完封リレー。盤石の試合運びで明学大を相手に4―0と快勝した。

 先発の岡田健司(人3=群馬・富岡)は1回、2回と続けて先頭打者に安打を許すも、走者を背負ってからの一本は許さず、5回を散発3安打無失点に抑えた。その後も3投手の継投でリードを守り切り、終わってみれば完封勝利。また、3つの併殺を記録するなど内野陣の連携も光り、投手陣を盛り立てた。

 打線は4回までに6安打を放つもあと一本が出ず、なかなか得点を挙げられない。もどかしい展開の中迎えた5回、ついに打線がつながった。2番・山野聖起(法1=岡山・金光学園)の先制となる右翼線への適時二塁打を含む計3安打で一気に3得点。9回には途中出場の小太刀緒刀(スポ2=新潟・日本文理)がダメ押しとなるソロ本塁打を放った。

 東京六大学秋季リーグ戦まで1カ月を切った。チームの底上げのためにも2軍選手たちのアピールは欠かせない。この試合では打線・投手陣ともに十分に実力を発揮したが、まだまだ成長の余地はある。一層のレベルアップを期待したい。

(記事 松澤勇人、写真 村田華乃)

打線爆発!二桁得点で快勝(8月13日・対成蹊大)

TEAM
早 大 12
成蹊大

大森は4回、右中間へ走者一掃の適時二塁打を放つ

 終始早大が主導権を握った。初回に2点を先制すると、4回と6回にもそれぞれ4安打を集中して追加点を挙げた。終わってみれば18安打12得点と成蹊大を圧倒。夏季2軍オープン戦7試合目にして、初の二桁得点での快勝となった。

 先発としてマウンドに上がった川上開誠(創理2=東京・早実)は、4回を1失点に抑える好投。威力ある直球を武器に、試合をつくった。救援陣も四死球から得点圏に走者を進められるシーンは見られたが、大崩れすることはなく、成蹊大打線を散発5安打に抑えた。

 投手陣の力投に打線も応えた。初回、足を絡めた攻撃で1死二、三塁の好機をつくると、この日4番に入った小形和義(社4=東京・早実)が2点適時打を放ち、幸先よく先制する。4回には無死満塁で大森雄介(社4=東京・早実)が走者一掃の適時二塁打。さらに点差を広げて迎えた9回にも、2死満塁から2点適時打が飛び出すなど、効率良く加点した。

 中盤以降、大量リードを奪っても、「まだまだ緩めるな」とベンチから声が飛んでいた。その言葉通り、貪欲に得点を積み重ねたことは選手たちの自信となったはずだ。ハングリー精神を保ち、さらなるアピールを狙ってほしい。

(記事 守屋郁宏、写真 柴圭佑)

投打共に振るわず、実力校に敗北(8月16日・対国学院大)

TEAM
早 大
国学院大 ×

小野寺は8回2死から三塁打を放ち、2点目につなげた

 東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)のベンチ入りを懸けた争いはし烈を極め、2軍の選手たちも連日アピールを続けている。この日も2軍は国学院大と対戦した。試合は3回までに5点を先行され、終始追う展開に。打線も6回と8回に1点ずつを返すにとどまり、2-5で敗れた。

 先発の森井龍太朗(教4=東京・早実)は2回に1点を先制されると、続く3回には味方の失策と長短打4本が絡み4失点。5回を投げ終えたところで降板した。後半、早大は3投手の継投で追加点こそ許さなかったが、序盤の5失点が大きかった。

 好調の打線がこの日は鳴りを潜めた。5回まで相手先発を前に無安打に抑えられる。投手が代わった6回に檜村篤史(スポ1=千葉・木更津総合)の左翼線への適時二塁打で1点を返し、8回にも2死からの連打で3点差に詰め寄ったが、この2点止まり。序盤に失った5点を打って返すことができなかった。

 東都大学野球連盟の1部で戦い続ける実力校の前に力負け。17試合に及ぶ2軍オープン戦の中でも早大の真価が問われる一戦であっただけに、悔しい敗戦となった。次戦以降、実力校に対してどのような野球を見せてくれるのか。奮起に期待したい。

(記事 郡司幸耀、写真 松澤勇人)

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※リーグ戦開幕前の記事は都合により試合当日に公開することができないことがございます。読者の皆様には大変申し訳ございませんが、何卒ご了承頂きたく存じます。リーグ戦は従来通り、即日公開致します。